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イノベーションに取り組む

ボルドリッジ・フレームワークは、イノベーションを生み出す組織を作り出す仕組みです。

ボルドリッジでは、「イノベーションに取り組む」が「核となる価値観と概念」の一つにありましたので、それを改めて見てみます。

イノベーションに取り組む(Managing for Innovation)
イノベーションとは、意味のある変更を加えて、組織の製品、サービス、プログラム、プロセス、業務運用、およびビジネスモデルを改善することです。そこには、利害関係者のために新しい価値を創造するという目的があります。
Baldrige Core Values and Concepts より。翻訳筆者)
(2019-2020年版まで。2021-2022年版では「成功に焦点を当てる」と統合され、「成功とイノベーションに焦点を当てる」になっています。)

イノベーションには、それをサポートする環境、戦略的機会を特定するプロセス、およびインテリジェントリスクの追求が必要です。

戦略的機会(Strategic Opportunities)
新しいあるいは変更した製品やサービス、プロセス、ビジネスモデル(戦略的提携を含む)、市場の、見通し・将来展望。
Baldrige Key Terms より。翻訳筆者)
(注記:「新しいあるいは変更した」は、製品、サービス、プロセス、ビジネスモデル、市場のすべてにかかります。)

イノベーションと漸進的継続的改善は異なる概念ですが、補完的な概念です。成功する組織は、両方のアプローチを使用してパフォーマンスを改善します。

・・・ボルドリッジには、その言葉は出てきませんが、最近では「両利きの経営」と呼ばれています。

イノベーションは、もはや厳密には研究開発部門の範囲ではありません。イノベーションは、業務運用のあらゆる側面、および、すべての業務システムと業務プロセスにとって重要です。

戦略的機会を特定し、インテリジェントリスクを取ることが学習する文化の一部となるように、組織は導かれマネジメントされる必要があります。

・・・言い換えれば、変化と失敗を恐れない組織文化をつくります。

イノベーションは日常業務に統合され、パフォーマンス改善システムによって後押しされる必要があります。

・・・イノベーションは特別のことではなく、日々の活動の中で生まれます。

戦略的機会を特定するための体系的なプロセスは、組織全体に広がっている必要があり、補完的な組織や、これまで共同ネットワークの一部ではなかった組織との戦略的提携を検討する必要があります。

・・・組織的には、これまでの延長ではない協働を検討します。

イノベーションは、他の業界のイノベーションを適応させて、業界のブレークスルーを達成することから生じる場合があります。イノベーションは、組織とその人々の蓄積された知識、および、パートナー、協力者、競合組織、顧客、その他の関連組織のイノベーションに基礎をおいています。通常は一緒に仕事をせず、組織のさまざまな部分にいる人々、および、協働のネットワークの中のさまざまな組織の人々との間のコラボレーションを必要とする場合があります。

・・・イノベーションは異種との融合で生まれます。

したがって、組織のイノベーションを推進するには、新しい知識や蓄積された知識を迅速に普及させ、活用する能力が不可欠です。

・・・俊敏性も重要です。

★★

*Baldrige Excellence Framework 2019-2020 を参考にしています。翻訳筆者。


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