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業務プロセスを改善し効果を高める

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーのプロセスのカテゴリーの質問を見て行きます。

 プロセスのカテゴリー6つめ「カテゴリー6」は「オペレーション」。 ここでは、主要な製品・サービスと業務プロセスをどのように設計し、管理し、改善しているかを確認します。情報セキュリティへの取り組み、事業継続計画もここで扱います。

 ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーでは、次のように尋ねます。

6.1 業務プロセス:主要製品と業務プロセスをどのように設計、管理、改善しますか?
6.2 運用の有効性:運用を効果的に管理するにはどうすればよいですか?

 この下に、12の小問があります。

 業務プロセスの改善は、重要なテーマの一つです。ここでは、より良いパフォーマンスを生み出すために、どのようにプロセスを改善しているかについて、情報を求めています。
 より良いパフォーマンスとは、顧客の観点からのより良い品質のみならず、他の利害関係者の視点からの生産性などの財務上かつ運用上のより良い成果をも意味します。
 様々なプロセス改善手法が一般的に使用されています。ボルドリッジは、特定の手法を強制することはありませんが、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークでは、次のような「例」を挙げています。

• 組織のパフォーマンスレビューの結果を活用する
• 学習とイノベーションを推進するために成功した戦略を組織を越えて共有する
• プロセス分析と調査を実行する(例:プロセスマッピング、最適化実験、失敗防止策)
• 技術およびビジネスの研究開発を導入する
• リーン、シックスシグマ、Plan-Do-Check-Act(PDCA)などの品質改善ツールを使用する
• ベンチマーキングを行う
• 代替技術を活用する
• 組織内外のプロセスの顧客からの情報を活用する
2021-2022 Baldrige Excellence Framework より引用。翻訳筆者)

 プロセス改善の取り組みでは、代替案を評価し、優先順位を設定するために、財務データを活用することがあります。
 これらのアプローチを組み合わせることで、プロセスの小改善だけでなく、プロセスを完全に再設計する(リエンジニアリング)など、幅広い可能性が提供されます。

 情報セキュリティへの取り組み、事業継続計画もまたこのカテゴリーの重要なテーマですが、これらについては、それぞれ独立に取りあげて紹介いたします。

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 筆者らGQFが翻訳した「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。
 下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。

 


 

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