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時間と場所を越えて働く海外在住UIデザイナーの仕事論

今回話を聞いたのは、オランダ・アムステルダム在住のUIデザイナー窪江 寛。海外でフリーランスとして働きながらGoodpatch Anywhere(以下、Anywhere)にもジョインする彼に、海外で日本の案件に携わる中で感じたフルリモートの可能性について語ってもらいました。

最先端のデザインへの憧れから選んだ海外移住


2019年まで、ロンドンでフリーランスのUIUXデザイナーとして働いていました。移住した当初は海外で少し経験を積んでみたいという単純な気持ちで、1年くらいで日本に帰るつもりでいました。ですが実際にロンドンで働いてみて、もっと海外で腰を据えてやっていきたいという思いが芽生えました。現在はロンドンを離れ、オランダのアムステルダムで新たに仕事を始める準備をしています。
ロンドンに移り住む前は、京都のデザイン事務所で勤務していました。大学ではグラフィックデザインの研究室に所属していたのですが、個人的にデジタル領域のスキルも磨いていたので、事務所にはウェブメインのデザイナーとして就職しました。若い頃から色々任せてもらえるありがたい環境でしたね。入社当初はウェブ・グラフィックの色々なプロジェクトでアシスタント業務を経験したのですが、次第にウェブ専任となっていきました。そうしている間にスマートフォンが浸透してきて、次第にUIUXへの関心が出てきました。大学時代、インダストリアルデザインも一緒に学んでいたこともあり、人が実際に使うものに対する興味もあったのです。ですから、ビジュアルデザインと人が使うもののデザインの交差するUIUXに関心が移ることは自然なことだったのかもしれません。デザイン事務所を5年目で辞めたのち、フリーランスとして活動をはじめました。その時すでに海外でフリーランスとして働くことに興味を持っていましたね。
もともと大学時代から海外のデザインに対する憧れを持っていました。大学の授業などでヨーロッパのデザインを美術史レベルから勉強する過程で強い関心を持つようになりました。実際にデザイナーとして働き始めて、デザインの本場でやってみたいという気持ちはどんどん強くなっていって。デザイン業界にいると、最先端のものやびっくりするようなデザインは海外から出てくることがとても多い。その中でもアメリカとヨーロッパは先端だと思っています。日本にいると、最先端のものが入ってくるまでにどうしてもタイムラグがありますし、日本からはなかなかそういったものが出てきづらいという現実があるので、フロンティア感のある場所にはとても惹かれていました。人生で一度は海外で挑戦してみたかった気持ちも強かったですね。あとは勢いで、日本を離れました(笑)。

運河

多様性のある環境が成長意欲を生む


ロンドンではプロジェクトベースでいくつかの案件に携わっていました。一番長い案件は、オランダのテック系のコンサル会社のUIUXデザイナーとしてウェブアプリを作るというものです。国際都市のロンドンならではの案件で言えば、イギリスのメディカル系スタートアップの案件です。そのプロジェクトは、メンバーが十数人いる中でイギリス人が一人もいないのです。イギリスとドイツにオフィスがあり、ファウンダーがドイツ人とスウェーデン人の会社なのですが、メンバーも非常に国際色が豊かでした。その会社では半リモートで時々オフィスにも顔を出していたのですが、休み時間にはメンバー同士が自分の国の話をし合う光景が日常的でした。これは日本ではなかなかできない経験だと思っています。
今の生活は全てが新鮮です。色々なことが先に進んでいると感じます。実際にロンドンとアムステルダムに住んでみて、特に多様性という観点に惹かれています。現地にいると、私は完全な外国人ですが、アウトサイダーだと感じることが少ないのです。働く環境も、チームが国際色豊かなメンバーであることは自分自身にとって非常に良い経験となっています。ロンドンで仕事をしていた頃、オランダの会社がクライアントだったことがあります。その時はヨーロッパ内に散らばっているメンバーとフルリモートで仕事を進めていました。皆、スキルやバックグラウンドが多岐にわたっていて、毎日何か新しいことが起こるエキサイティングな状況に、まだまだ日本には帰れないという思いが湧き上がっています。常にフレッシュな気持ちでいられるのは大きなことですね。何が起こるかわからないということは、可能性が広がっていて何でもできるということでもあります。いつも新鮮な気持ちでいられることはとても大切なことだと感じています。

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フルリモートで案件にフルコミットできることがAnywhereの魅力


渡英してしばらくした頃、友人のFacebook経由でAnywhereのことを知りました。Goodpatchの名前は知っていましたが、それよりも日本の案件をフルリモートでという内容にとても惹かれました。ロンドンで仕事を始めて1年半程経っており、「海外の仕事しかしたくない!」という時期も過ぎて、フラットな視点を持てるようになっていたこと。また自分が実際にフルリモートで溜めた知見がどこまで通用するのか試してみたかったという、2つの理由でAnywhereにジョインしたいと思いました。自分がどれだけ成長しているのかを知りたかったのです。また、日本人と母国語で仕事をすることで自分のバリューを最大に発揮したいという思いもありました。実のところ、日本の案件も少しやってはいたのですが、オンサイトのチームに一人リモートワーカーとして入るような形で、仕事の範囲がどうしても限定的になってしまいトータルでコミットするということが難しかったのです。ですから、ランディングページに書いてあった、全員がフルリモートで案件をしっかりやるという文言には強く惹かれました。
Anywhereにジョインして意外だったことは、案件が終わったら「解散!」のような空気ではないという事です。これまではプロジェクトベースで案件に関わっていたこともあり、一つの案件が終わるとチームはすぐに解体され、その後のつながりなどはあまりありませんでした。しかしAnywhereはある案件が終わった後も長く続いていきそうな関係性がメンバーと構築されています。それはコミュニケーションの量や密度の問題もありますが、案件以外のところでもみんなで知見を溜めていこうというナレッジシェアの文化がプロジェクトを越えて、全体に行き渡っていからだと思います。全員で成長し、より良いアウトプットを目指していこうという空気があります。

建物

仕事の不都合は全員で乗り越える文化


Anywhereは日本のメンバーが多いので、海外に住んでいる身として不都合が全くないわけではありません。一番は時差があるということです。ですが実は、時差の問題は同じ国で働いていても生じている問題なんです。例えば、この人は●時〜×時までしか働けないという時間の制約は時差と呼んでもいいものだと個人的には考えています。実際にAnywhereや他のフルリモートの案件でも、何かしらの事情で稼働時間帯の制約を抱えているメンバーが多数います。ですがそれは、アサインや予定の調整、さらに内部のメンバーだけではなく、クライアントの協力も得ることで克服が可能です。Anywhereではクライアントを“パートナー”と呼んでいますが、ベストなアウトプットを出すためには対等なコミュニケーションも必要だということを相互に理解しています。案件に携わる全員が協力して、一つ一つ不都合を取り除いていくという文化がAnywhereにはあると思っています。
海外と日本で同じ案件をやるということは、一見難しく思うかもしれません。しかし、ヨーロッパ内のフルリモートも経験しましたが、Anywhereの方が圧倒的にやりやすいという結論を持ちました。導入しているツールの組み合わせが非常に絶妙なのです。ZoomやDiscord、FigmaやScrapboxなど、採用されているツールを適切に使用することでコミュニケーションのハードルがグッと低くなります。例えば、全ての打ち合わせをZoomですることももちろん可能です。ですが打ち合わせを設定する程ではないコミュニケーションを取りたいということは、仕事をする上で必ず出てきますよね。そんな時にDiscordがあることで、より気軽に困ったことや不明なことを尋ねやすくなります。また、そのような会話のツールに、Figmaやmiroを組み合わせることで、フルリモートながらチームメンバーとデザインを見ながらリアルタイムで修正を重ねることが可能となります。Anywhereで使用しているFigmaをイギリスの案件でも取り入れたところ、その案件に携わっていた人が別の案件でもFigmaを使用してくれていることもありました。Anywhereで得たツールの活用の仕方が、広がっていく実感を得られたことはとても嬉しかったですね。

森ヨコ

より多くの人が妥協から自由になるために


これからのAnywhereには私のように海外で働いていたり、日本で仕事していても何かの制約によって妥協を余儀なくされている人の受け皿になってほしいという思いがあります。海外で働いていると、日本で働いていた頃のようにしっかり日本の案件にコミットしてやっていくということを諦めている人は多いと思います。海外と日本でコミュニケーションを取りながら働く弊害は場所の弊害ではなく、時間の弊害です。ですがそれは、同じ国同士でも発生する問題なので、仕事をする上での本質的な克服すべき問題だと思っています。ツールの活用やアサインの仕方はもちろんのこと、全員でそれを克服しようという気持ちで乗り越えられるものだと実感しています。Anywhereにはそのような文化が浸透しているので、そのことがもっと広まって、一人でも多くの人が妥協なくやりたい仕事ができる世界の一助になってほしいと思います。Anywhereは新しいことを組織レベルでやっているので、常に領域をおし拡げるような先端の存在であれるよう、私自身も工夫を重ねていきたいです。2020年になりリモートワークなど場所や時間にとらわれない働き方のツールは揃っています。これまでの働き方を克服したいと思っている人、技術はあるけど諦めざるを得ない人を巻き込んで、新しい領域を開拓していきたいですね。
個人的にも、常に新しいこと、ワクワクすることをやっていたいという思いがあります。ですから、新しいことに挑戦しながら、場所にとらわれず面白いチャンスには常に飛び込んでいくスタンスでいたいなと思っています。また、せっかくヨーロッパで仕事をしているので、そこで得た知見をAnywhereをはじめとする日本の案件に応用したり、Anywhereで経験した働き方を別の案件で実践してみたり、日本と海外の橋渡しのような存在になりたいと考えています。


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