発達障がい者の障がいカミングアウトに関する調査(親・恋人・親友・知人編)
こんにちは。ゼネラルパートナーズです。
今回は、「発達障がい者の障がいカミングアウトに関する調査」をお届けします。
2016年5月に発達障がい者への理解や社会促進を目的とした発達障害者支援法が改正されるなど、発達障がいに対する社会認知は徐々に進んでいるといえます。
本調査では、発達障がいに対する理解の程度を明らかにすることを目的として、発達障がい者が日常生活で接する人々に対して、自身の障がいを伝えているのか、伝えた場合は相手との関係性や相手の関わりがどう変化したかを調査しました。
対象者:障がい者総合研究所アンケートモニター
実施方法:インターネット調査
アンケート期間:2017/9/14~2017/9/20(有効回答者数:92名)
《 親へのカミングアウト 》
【質問1】親に発達障がいであることを伝えていますか?
【質問2】《伝えている方》伝えた結果、親との関係性はどうなりましたか?
【質問3】《伝えていない方》伝えていない理由は何ですか?
【質問4】発達障がいであることを伝えた後、相手の関わりはどちらに近いですか?
《障がいを理解してくれていると感じる》
■仕事ができないことに対して、厳しいことをあまり言わなくなったからです(40代/女性)
■就職活動のことを言われなくなった(20代/女性)
■自分のペースを尊重してくれるようになった(20代/男性)
《障がいを理解してくれていないと感じる》
■「自分の障がいは他の人(知的、自閉症当事者)と比べると軽い」と言われるなど、軽視されている(30代/男性)
■「自分たちは障がい者だと思ってない。あなたはただ変わっているだけだ。」と言われた(20代/男性)
■知らなかったときと同様に、あんたのわがままだと言われる(20代/女性)
《 恋人・親友へのカミングアウト 》
【質問1】恋人に発達障がいであることを伝えていますか?
【質問2】親友に発達障がいであることを伝えていますか?
【質問3】《伝えている方》伝えた結果、恋人・親友 との関係性はどうなりましたか?
【質問4】《伝えていない方》伝えていない理由は何ですか?
【質問5】発達障がいであることを伝えた後、相手の関わりはどちらに近いですか?
《障がいを理解してくれていると感じる》
■興味がある分野を異常に掘り下げる特性があるが、物知りなところが魅力と言われる(40代/男性)
■「キミの変なところが、やっと理由があることが分かって逆に安心した」と言われた(30代/男性)
■苦手なことをよく協力してくれるから(20代/女性)
《障がいを理解してくれていないと感じる》
■できない部分について「努力が足りない」だの、どれだけ説明しても、健常者と同じような行動を求められるから(40代/男性)
■障がいは自分で克服するものだと言い切られた。私は、周囲の協力も必要だと感じているので、温度差があるように思える(30代/男性)
■発達障がいの特性を何度伝えても、配慮が無い言動や行動が多いように感じる(50代/女性)
《 友人・知人へのカミングアウト 》
【質問1】親友以外の友人・知人へ発達障がいであることを伝えていますか?
【質問2】《伝えている方》伝えた結果、 友人・知人との関係性はどうなりましたか?
【質問3】《伝えていない方》伝えていない理由は何ですか?
【質問4】発達障がいであることを伝えた後、相手の関わりはどちらに近いですか?
《障がいを理解してくれていると感じる》
■ある程度ズレた回答をした時に察してくれていると思う(20代/男性)
■それまでの関係を変えずに普通に接してくれている(20代/男性)
■概ね伝える前と変わらず付き合えているが、中には障がいを理解していない人や、知的障がいと混同して私の障がいに疑問を持っている人もいる(30代/男性)
《障がいを理解してくれていないと感じる》
■障がいをめんどくさいものと捉えられ、疎遠になってしまった(20代/女性)
■ほとんどの人に「へぇ大変だね」と言われ、「どこが障がい?」と聞かれる。世間の情報をもとに漠然とした大変さは感じてくれているが、見た目では分からないので、理解はあまり無い(30代/男
まとめ
①
関係性のより深い相手に対して自身の発達障がいをカミングアウトしている。親・恋人は90%以上、親友は68%、知人・友人は45%
②
伝えていない理由の一位は「伝えても理解してもらえないから」
③
カミングアウト後の相手との関係性は「良くなった」「伝える前と変わらない」という回答が9割
④
カミングアウト後、相手は「障がいを理解してくれていないと感じる」という回答が3割~4割
※調査の概要は、プレスリリースをダウンロードし、ご覧ください。
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