醸造用玄米「特上」の偉大さ
お酒に使用するお米には醸造用玄米の検査規格というのがあり、その一番上位の規格が「特上」です。特上、特等、1等、2等、3等までがあり、この規格に入らないものが規格外となります。
瀬戸の検査員の額田先生は大ベテラン。私が生産地に通い始めた2000年頃からずっと瀬戸の雄町を見つめ続けてきた方です。
2019年11月吉日、この日は岡本さんの米が検査に出るとの情報をゲットし、早朝から車を走らせました。そこには大勢の農家さんと額田検査員の姿が。その日の米はすべて特等と1等というすばらしい成績でしたが、残念ながらわれらが岡本さんのお米は特等止まりでした。
刈り取り後、乾燥調製してふるいにかけるその網の目を特別に2.2mmにして、大粒の品質の良い雄町だけを文字通りふるい取って臨んだ検査でした。平成29年に1度も出ただけの幻の「特上」。それはあまりにも高い目標でした。
くやしさと同時に、その偉大さに敬意の念を覚えました。農家の力だけではなしえない、天までも味方に付けた偶然の重なり合いが「特上」を生み出します。#特上雄町プロジェクト 御前酒の挑戦はまだまだ序の口のようです。