コーポレート・ガバナンス関連ニュース(2019/12/10)
知られざるESG投資の最前線、アクサIM・ESG投資のヘッドが語る市場の今とこれから
【注目ポイント】環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を踏まえた投資手法「ESG投資」が欧米では資産運用の主流になりつつある。グローバルで保険と資産運用ビジネスを展開するアクサグループ「アクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社(以下、アクサ IM)」責任投資調査チーム・グローバル統括責任者のマット・クリステンセン氏が、ESG投資の観点で海外から見た日本への視点や欧米でなされている最新の議論について語っている。日本のESG投資に対する視点はここ5年で大きく変わった。これまでESGの話をしたいという投資家はほとんどおらず、せいぜいコーポレートガバナンスの話がメインであった。しかし、最近ではさまざまな投資家がESGの話を進んで行うようになってきている。日本以上にESG投資が進んでいない国も存在するが、フランスやオランダなどはESG投資を資産運用の主流と捉えている。投資家も「実際にESGを統合しているか(ESGインテグレーション)証拠を見せてほしい」と、ESG報告書を求める動きも出ている。また、最近ではESGからSDGsに議論が移ってきており、近いうちに「リスク」「リターン」という2軸だけでなく、「インパクト」(社会的課題に対する影響や解決の度合い)を加えた3軸ですべての投資が捉えられるようになっていくのではないか、と語る。
【コメント】グローバルの投資家の観点からすると、このような見方になるだろう。今年は多くの企業でESG投資に対応するための動きや情報開示が進んだが、まだまだ形式的に取り組んでいる企業が多く、事業成長とESGがリンクした取り組みになっている企業は少ない。今後、投資家からの要請もより一層高まることで、取組みの充実度が増すことが期待される。
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