待ち受けにしていた憧れの人と

高校三年生の頃、テーマパーク演奏者という大きな夢を掲げていた私は、

どうしたらその大きな夢を叶えられるか模索していました。

通っていた高校が進学校だったため、周りが受験勉強の中、ネットでオーディション情報を調べたり、本屋さんで夢の叶え方の本を買いあさったり、とにかく音大合格のためにピアノとソルフェージュ(聴音)をがんばったり、小太鼓の実技試験のために吹奏楽部の1.2年生に混じって遅くまで練習したりしていました。

夢を叶える系の本に、なりたい憧れの人、やりたいこと、叶えたいことを紙に書いたり、携帯の待ち受けにすると良いと書いてありました。

そこでネットで検索して出てきたテーマパーク演奏者の中で1番笑顔が素敵な方を待ち受けにしていました。

その坂丸さん(仮名)方は、とある大阪のドラムスクールの卒業生で、そのスクールのサイトになぜテーマパーク演奏者になったか等の経緯や思いがメッセージとして載せてありました。

坂丸さんは本当に素敵な方でずっと待ち受けにしていました!!!

そこから音大に無事入学し、卒業間近にテーマパーク演奏者のオーディションの機会が訪れて、受けに行くことになりました。

テーマパークのある駅まで家から電車と夜行バスで約6時間。

テーマパークのある集合場所の駅について改札を出ると、楽器を背負っている人達が何名かいました。この人達がオーディションを受ける人達かぁと合流し、キョロキョロしていると、

なんとそこに、待ち受けにしていた坂丸さんのそっくりさんが!!

というか、そっくりさんにしては似すぎていたので、もしかして審査員か何かでこられてるのかなと思い、恐る恐る声をかけてみました。

私『坂丸さんですか?』

坂丸さん『そうだけどなんで知ってるの?』

やっぱり、坂丸さんだ!と驚きながらも疑い深い私はもしかして双子の生き別れ?とか思いながら、

待ち受けにしていた経緯を長々とお話しし、勝手に待ち受けにしていてすみません謝りました。

結局その方は私が待ち受けにしていた坂丸さんご本人だったのです!

しかも坂丸さんは審査員ではなく、一度テーマパーク演奏者をやめて、再度事務所からのオファーでオーディションを受けにきていたのです!

嬉しさと驚きがありつつ感動しながらも、

これはオーディション『落ちたな』と思いましたが、そのオーディションに私が受かったのです!

坂丸さんもオーディション後におめでとうと声をかけてくださいました!

この出会いから、本当に奇跡的な出会いってあるのだなだと思いました!

おわり。





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