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上司から言われた大切なこと

店舗の全体の雰囲気はスタッフによって決まりますが、店舗で働くスタッフの特徴は様々です。売上を意識しているスタッフが集うお店、売上に全く無頓着なスタッフが集うお店、スタッフ同士の仲が良いお店、スタッフ同士の仲が険悪なお店、お客さんに対してかんじの良いお店、お客さんの悪口を言ってしまうお店など。
売上にも、チームワークにも、お客さんにも意識が向いている素晴らしいスタッフが集まっていれば店長はストレスフリーで働くことができるかもしれませんが、実際そんな店舗は少ないです。

以前配属になった店舗はこんな特徴がありました。

・お客さんがいなければ携帯をいじる
・お客さんがいてもずっとスタッフ同士のおしゃべりを続ける
・仕事をしない

実際に言われたことがこんなことです。

・「客がいないのに携帯をいじっちゃダメな理由がわからない」
・「パートだからそこまでしない」「それはパートの仕事じゃない」「アルバイトに求めすぎ」
・「〇〇だってみんなが言っている」「〇〇さんが言っていた」

決して多くのことを求めていた訳ではないですし、指示を出す時には言葉やニュアンスに気をつけていたつもりでしたし、会社として要求されていることに沿って指示を出していましたが、とにかく何を言ってもネガティブな反論が多いスタッフばかりでした。こうなってくると指示を出す側としては言葉にすることに対してストレスになって自然と口数は少なくなります。会社からの情報は伝えていかなければいけませんが、伝えるとスタッフの反論・要求は強くなる。伝えることに対して精神的なストレスを感じていながらも、その度に上司から言われたことを実践してきました。するとスタッフの協力する姿勢が少しずつ変化してきました。
今回は今も実践し続けている大切だったことを紹介します。


本人と話してみようか

これはあるスタッフの愚痴がとても多くなった時に上司に相談して返ってきた一言です。このスタッフは一生懸命に仕事をしてくれていましたが、メンタル面では不安定な部分が多く特に不安定になると「土日休みにしてほしい」「こんなにやってるんだから会社からもっと評価されるべき」「家事もしなきゃいけないのに」「腰が痛い」「肩が痛い」「頭が痛い」「帰りたい」「今日は休ませてくれ」「○さんとはシフトで組まないでほしい」と契約上や店舗状況的に対応が難しい要求が増えてきます。初めは「どうしてそんな無茶を言うんだろう」「私に言ってもどうにもならない」「それなら仕事を変えれば良い」と思いつつしばらく「そうか」「なるほど」とその場を過ごしていましたが私の限界になった時ついに上司に相談しました。立ち上げからこの店舗を見てきたその上司はそのスタッフの性格をよく理解しこんなことを言ってくれました。

「本人とちゃんと話してみようか」

そんなわがまま聞いても…と思いましたが素直に話す時間を設けることにしました。またスタッフの愚痴がポロポロと溢れたある日、少し話して見ましょうかと椅子に座って話す時間を設けました。いつものように愚痴がこぼれその内容は次から次へとシフトしていきます。私はそれに対して肯くだけで、要求がきた時には「こういう方法もある」とただ提案しただけです。

しかしこうしたやりとりを何度か続けていくうちにこぼれる愚痴の回数は減っていきました。解決に至った訳でもなく、解決策を提案した訳でもないのにただ話すことでこんなにも良くなるとは驚きでした。

「みんな」に惑わされちゃダメ

着任してまもない頃、私が一番悩ませた言葉は「みんなが言ってますよ」でした。仕事への取り組み方が全く違う私に対して細かいこと一つ一つ対して言われていました。さらに「みんながこう言ってましたよ」「私じゃないけどこう言ってましたよ」と言われることもあり、私自身「そうか…私は言動、行動に気をつけなければ」と自身の行動に注意するようになりました。「お客さんが来たら必ず声かけしましょう」という私に方針に対して「みんなが喉を痛めてる」と言われたことを私は当時本気で「そうか…それはいかん」と反省していました。笑
ある時上司と話していたら「それは他の人にやってもらいな」と言われその流れでこういった状況があるがあるからスタッフに頼むのは難しいと現状を説明しました。その時に言われてのがこんなことでした。

「『みんな』に惑わされちゃダメだよ、その人は1人の意見になるのが怖いだけだし、適当に同調している人もいる」

それから「みんな言っていました」ということに対して注意深く話しを聞いていると確かにみんなという部分に疑問な部分が多く今はみんなという言葉に惑わされることはなくなりました。

ちゃんと説明しな

ある時会社の方針が変わったことがありました。それに対してスピーディな対応が求められそれを遂行するために「会社がこういう方向に変わりました。それぞれ文書を確認して協力できる方は何日までに連絡ください。」とだけスタッフに共有しました。今考えるとこんな行動は間違いで、ゴールへの最短距離を考えてしまう悪い癖が出てしまっていました。必ず反論がくることが分かった時点で反論してこないように封じ込めたいという思いもあったかもしれません。結局不安を煽ってしまったためか、「○さんがこう言っていたけど本当か」「○さんが不安がっていた」「私は協力しません」と一部からプチストライキを起こしてしまいました。

予想はしていましたが、非協力的なスタッフが多いことを相談した時に言われたのが「ちゃんと説明した?説明しな」でした。その説明とは単に会社の方針が変わったことだけではなく、私自身が困っていて、みんなの協力が必要であるということでした。

話し合って決めな

その時に言われたもう一つのことが「話し合って決めな」でした。説明を追加して納得しない人にはLINEではなく話し合いな、と。その通りに批判や不安の声上げているスタッフに対しては電話で話しました。話し合った後は皮肉や批判を言われることはなく「申し訳ないが、今は協力できない」と謙虚な態度を示してくれました。

店長という仕事はただ目標のために指示を出すだけではいけない、スタッフの話をよく聞き、スタッフの言葉に惑わされすぎず、自分が思っている以上に具体的な説明が必要で、文字上でやりとりだけではなく話し合って決めることが目標達成のために必要なんだと気付かされました。

・本人と話す
・「みんな」に惑わされない
・説明する
・話し合いをして決める

以上上司に言われて気付かされた大切なことでした。

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