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「消化管ストーマ」何がつらい?

【はじめに】

手術によって腹部(など)に作られた、人工肛門や人工膀胱などの排泄器官を、ストーマと言います.便を排出するために消化管を誘導したものを「消化管ストーマ」、尿を排出するために尿路を誘導したものを「尿路ストーマ」と言います.
また、期間による分類には「永久的ストーマ」と「一時的ストーマ」があります.
私が造成してもらったのは「消化管ストーマ」で「永久的ストーマ」です.ここでは単に「ストーマ」と表現した時には、「永久的ストーマ」で「消化管ストーマ」を指すものとさせていただきます.
医療関係者ではないので、専門的な知識を持ち合わせているわけではないですが、丁寧に記していきますので、お付き合いいただけると幸いです.


まずは「ストーマ造成の痛み」と「尿道カテーテル」と羞恥心

執筆時点は、ストーマ造成から間もなく2週間というところ.
手術直後は、それはもう多種多様な痛みとの戦いでした.
手術中は麻酔のために全く意識がないので、術後の麻酔が切れた直後から始まる切断部の痛みから、闘いはスタートします.

次に訪れるのは、経尿道的(けいにょうどうてき)カテーテル、要は尿道カテーテルの抜去時に、カテーテルが尿道を駆け抜ける痛み.尿道内の粘膜と尿道カテーテルの間に生じる摩擦のために、なんとも表現することも難しい疼痛を感じます.
看護師さん向けのオンライン情報によると「患者の羞恥心に対する対処」を考えてくれた看護師さんは素早く抜去してくださるようなのですが、正直、抜去の瞬間は痛みのために羞恥心なんぞを感じているココロの余裕なぞ、ない状況.羞恥心なんぞ感じるのは数日経った後ですので、その瞬間は羞恥心ではなく痛み無く抜いてくださるほうが最優先事項です.
落ち着きを取り戻し、考える時間なんぞいくらでも生み出せるようになってから、有り余る時間を使って反芻するように溢れるのが羞恥心です.経尿道的カテーテル抜去時には、陰部を露出する時間を短くすることよりも、痛みのない抜去を優先していただけると患者的には大変ありがたいです.

ちなみに、教科書や専門誌にも抜去時の情報は少ないようなのですが、抜去時には

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