【詩】金の龍

もう随分前になるが
とある聖廟で
龍の置き物を買った

捏造された記憶より
僕は目醒めない方を選ぶ

水を差す言葉なんて
聞かなかったことにして
僕は机の前で
金の龍を見る

年末だ
来年だ

初春に買うものは決めてある

元日はお金を使わないことにしている
毎年のこと

タバコも酒も買い置きしておこう

ダメだダメだ

文句ばっかり言ってる人間を
(果たしてそれは人間か)
僕は黙ってみる

この金の龍が僕を見つめている

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