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Fantaisie Impromptu C♯ Minor

第一テーマ短調の疾走感と、第二テーマ長調の穏やかな揺らぎ。

指導映像

musescore

ラテン語から来ていて「予期しない、突然の」という意味で
「即興の」という感じです。
しかしこの曲はかなり念入りに作られた”即興”です。

第1小節




「もっと熱っぽく身震いするようでなくてはいけません。
木々の葉をイメージしましょう。
林や森のたくさんの葉に風が吹いて
葉全体が揺れ動いていく感じです。

早く弾かなくても構いません。
もっと震えるような感じをイメージしてください。」

まずは、左が三連で右が16分音符であるこれを両手で弾くという感覚を体に教え込む必要がある。
どちらか片方の指の動きを意識すると、もう片方がそちらにつられてしまう。
両手組み合わせた動きとして感覚を体得するしかない。

7小節

左手に比べて、右手のスピードがはやいのだが、均等に打鍵するためには、無理な指の形でも正確に力を加えられるためのプラクティスが必要である。
下の指遣いを滑らないように注意する必要がある。

「右手は1拍ごとに4連符を弾きます。
そして左手は1拍ごとに3連符です。
これが揺れ動く感じを出すのに
役立つのですね。
もう少し熱っぽい感じで、おとなし過ぎないように。
もう少しpp ソフトペダルにして。

そして、風のざわめきをイメージして。風です。

11小節


13小節

「ここは親指にメロディがあって何よりも重要なのです。
だからピアノに向かって深く入り込んで弾きましょう。
全ての♪が必要なのですよ。
だだしここは少し弾きにくいので
手に力をつけて深く弾くんです。
他の♪はもっと軽く弾くようにしてウェイトは親指側にかけて。
ここは大切ですよ。ですから、これだけ練習しましょう。
何回も。
今度はちょうどその前にある「レ」の#を弾いて。
あなたにとって弾きにくいのは
「レ」の#から「ミ」のところだから、
これだけです。
この部分を弾く時は
この音の事を考えて。
こういうのも練習してください。
和音全体を弾いて。
4音符すべて同時に弾いて。
これらの音符は中にこもらせておいて、ここだけ弾いて。
もっと強く。
では、普通に弾いて。
今度はよかった
さっきより、ずっと良くなった。
手によって違うのだが、あなたにはこれがいいと思う。

次はフレージングのことを考えましょう。
最後の所は少しためて弾いてください。

でも小指、つまり第5指がもっと聞こえて欲しいのです。

だからウェイトをもっとこちら側にかけてください。
もっとこちら側にそして回転させなくては。
では、今度はこれをやって。
小指、4回。
練習をした部分は、素晴らしくひけましたよ。
そして止めたところは練習をしなかったので、あまりよくなかった。
ですから、家でこの練習を続けてください。

あなたは馬にのって森の中を駆け抜けていく。
美しいロングヘアを風になびかせながら。。。。と
イメージしてください。
馬にのって髪の毛は風を切って、
あなたは自由という素晴らしい感覚があるのです。
完全なる自由です。

17小節



ここは違った音色が欲しいですね。
親指でメロディに戻りますよ。
もっと親指を強く弾いて。

ここはもっとf
そしてここはpp
特に伴奏の方はppですよ。

再び弾き始めるときは、
違った弾き方をしてみることができます。

ショパンは、同じパッセージが何回も繰り返される時は、
弾き方を変えるのが好きでした。
だからここはペダルを弱めて弾いたらよいでしょう。

ハーフペダルです。
あるいは1回目はペダルを踏んで。
2回目はハーフペダルにするともっとはっきりしてきます。
ペダルを踏んで弾いてみて

こうすると音色の違いが出ますね。
呼吸のようなものです。
これはもっと軽やかですね。
もっと軽やかにしましょう。
では2回目はほんのすこしゆっくり弾きましょう。
「てぃきてぃきてぃきてぃきてぃきてぃき」
第二の部分に来たらなにかに近づきつかもうとする。
しかしうまくいかない。
そこでまた試みる。
1回めの試みですね。
2回目
そしてここで捕まえたと思う。

しかしー
悲嘆です。ここでは嘆かなくてはいけません。
そしてここで反発する。
そして怒ってしまう。
何かをつかもうとしてもう
1回試みてもつかんでいない。
そこで嘆き反発。怒る。
つかもうとしてもう1回

そこはもっと強く鍵盤にウェイトをかけて。
そしてここに少しアクセントをつける事ができます。
この和音は「わたしにはできない!」
という感じで。
ミスをしてもかまいません。

29小節

37小節


これを練習する方法ですが、
これを一緒に弾いてください。
そして、こうして(間の2音を交互に弾く)
そしてオクターブでー
最初は2番目と3番目の音符を弾いて、
そして今度は5指・1指です。
ゆっくりと。
こんどは全体を弾いて。
ペダルです。
「リテヌート」しなくてはいけませんよ。
よりゆっくりと、ですよ。



 



 





41小節

ここは太陽が輝く時みたいにしましょう。
これは新たな陽の光。
新しい音色です。

水の中で、重力を感じずに、浮いている感じ。
波に任せ、漂っている感じ。
上を向けば空が、
下を向けば海が
手を動かせば、前に
足を合わせば、さらに前に

ここは長調です。もう短調ではありません。
ここに素晴らしい「ファ」の音がありますね。
いままでと違って自分を出して伝えたいという感情を持って控えめにして。
でもいつも歌わなくてはいけません。
指1本1本が歌手なのですよ。
ベルカントをイメージして歌って。
フォルテの部分でなくてもいつも歌ってください。
右手だけ弾いて
あまり硬すぎないように。
音色をコントロールして。
耳を使って音を聞かなくては。
そして、ここに来たらテノールが出てくるんです。
これをもう少し強く弾いてください。

少しも力まず、誰かと競うわけでもなく
ただ、一緒に泳ぎたい。
ただ、一緒にずっとずっと漂っていたい。
過去のノスタルジーに浸るわけでもなく
未来の希望を夢見るでもなく
ただ、ただ、波に任せて漂うだけ。

今度は内緒話です。
誰にも言わなかったことを、今、言おうとしているのです。
”打ち明け話”ですよ。
歌ってください。
この部分を終えるときは、
ピアノに優しく触れてください。
自分の心を開いて。
心を打ち明けて。

59小節

今度は希望ですよ。
ここはもっとよく弾けますね。
もっとデリケートでエレガントに。
ここは希望の部分ですから。

翼がない僕たち
地上に張り付いて2次元で動きまわる。

そらを天使が翼で舞うように
水の中では、天使になれる。

このフレーズの最後は
こういうイメージを弾いて。
うまくいきますよ。
強すぎる。
もっとやさしく。
もう1回、やってみよう。

今度は2つの違った弾き方でやってみましょう。
最初はー 2回目は、
「てぃーたたん」「てぃーたんたん」
この部分を弾く時は、
身をまかせて楽に、気ままに
そこは2つの違った弾き方ができます。
最初はー2回目は

いえ、ここです。
「ド」の♭です。
もっと心を開いて。
こう変えてもいいですよ。
1回目は、2回目は、
ここの2回目にはショパンがこうかいているわけではないが
よく弾いていた弾き方が伝承されています。

1オクターブ高く弾くことができます。
天使が降りてくるみたいですね。
これはより大きな希望なのです。
前には最初の希望がありました。
今度は次の希望ですから、より大きいのです。
秘密を打ち明け続けてください。
ここはpp。秘密ですよ。
内緒話を打ち明ける溜息。
ここは小さなヴァリエーションを付けられます。
全ての音符を歌ってください。
このフレーズを考えて。
歌うときは、こう歌いますね。
フレージングですよ。
バイオリンをイメージして。
例えば、「バラード第一番:に同じことが見られますよ。
ピアノは打楽器だから
ピアノの事だけ考えるとこんな響きになる。
バイオリンをイメージしてください。
これはフレージングですね。
「たりらりららーん」

再びここを弾く時はppで。
あまり速すぎず
ペダルを踏みすぎないで。
揺れ動くような木々の葉を
イメージして。
今度は夜で大きい音でなくごく弱い。
ペダルを踏みすぎない。

115小節

この117,118小節ですが、
アクセントを高いパートにつけていいのです。
試してください。ここです。
アクセントを小指につけます。

119小節




今度は次の所を苦悩する感じで。
ここを弾いてください。
pの部分を弾く時、音色のコントラストに気をつけて。
ほとんどペダルなしにします。
明瞭に、ほぼスタッカートで。
ペダルなしです。

ここはメランコリックな思い出です。
もっとペダルを踏んで。

右手をppで弾いてください。
そしてペダルをもっと踏んで。
ここでは個々の音符の違いが
ほとんど聞こえないようにして。
すると突然どこからともなく美しいメロディが
回想のように現れるのです。

127小節

16分音符をキレイに続けるには、指の力と集中力が。。
132小説目の左手が右手の音域に割り込んでくるので、意外と入れにくいのはなぜ。

フレーズです。
いつもフレーズ。
ここはpp
左手のメロディを考えて、右手はpp
よりゆっくりと。かすかに。
ほとんど消えて。








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