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#17 扉の影の秘密(1948)

令嬢シリアは建築家のマークに熱狂的に心奪われ、二人は電撃結婚する。しかし彼には子供がいた。さらに彼は奇妙な趣味があり、
世界の残虐な6つの殺人を再現した部屋と開かずの7番の部屋を持っていた。
シリアは禁断の部屋に入り、マーク自身も知らない過去の秘密を突き止める...

前回書いたヒッチコックのレベッカと断崖という作品に似ている恋愛心理スリラー。
死ぬまでに観たい映画1001本で知り観賞。
この作品に惹かれたのは男の異常な執念を表す部屋という独自性とポスター、
そして監督がフリッツ・ラングだから。

男が自分を殺そうとしている事を知る、
それでも男を愛している女は苦悩する、
サドマゾの関係はどうなるのか。

逆に、女の真意を知った異常な男は改めて愛せるのか。
恋愛の残骸を集めて、二人はやり直せるのかと映画が終わっても何か苦い恐ろしさがある。

主人公の知らない環境での不安や恐怖はナチドイツからアメリカに亡命してきた監督の心情を反映させたのかと勝手に妄想する。

商品紹介
紀伊国屋のフリッツラングコレクションから出ている初ソフト化にして唯一のDVD(廃盤)。
文字びっしりの解説書が付いていて充実してます。
日本ではレンタルも配信もないので観るにはちょっとハードルが高い。
忘れられた佳作にあがるのも無理もない。

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