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”ボートを動かす”感覚は、水をつかまえてこそわかるもの

速く進めるようになりたい。

そんなリクエストがありました。
速く力強く進むためには、体幹を使って漕ぐのがいちばん。体幹で「ボートを動かす」感覚を持てると、お腹まわりだけでなくお尻や脚のつけ根など、下半身も使えるようになってきます。

その前提となるのが、水のキャッチ。

水をつかめていないと、体のどこでボートを動かしているのかを感じられません。

例えば、足元がツルツルした氷だとします。そんなふんばりにくい状況で体幹をつかって走るのは難しいのに似ています。
ガツッと氷につきささるスパイクのある靴で足を固定できたら、前へと体を進められます。

カヤックで進むのも、そんなイメージです。ブレードで滑らない支点を作るからこそ、ボートを前へと進められます。

慣れているひとほど、水のキャッチが雑だったりします。

キャッチがうまくできないのは、ブレードの向きと刺し方

水面に対してのブレードの角度。
直角に刺せてるひとは、案外少ない。被せてしまっているひとが大半。

● バシャバシャとブレードで水面を叩いていたり、撫でていたりする
 → 水面に対してブレードをかぶせた状態。
 ブレードのオモテ面に水圧を感じるキャッチをしていたら、このパターン。中級者に多い。
● スカスカして水を切っている
 → 水面に対してブレードが上向きすぎる状態。
 初心者に多い。ベントパドルを使っているひとも、この状態になってるひとがけっこういる。左手のフェザリングができていないため。

どちらも直角にブレードが入っていないので、水をつかめていません。

水面に対して直角に刺すと、ブレない水のキャッチになります。

ボートを動かし始める前に、ブレード全体で水をつかめているかどうか。
ブレードがまだ半分しか入っていない状態で漕ぎはじめてしまうひとが、多い。

● ブレード全体で水をつかむ前に、動いてしまっている
 → ブレードがまだ半分しか入水していないタイミングで、ボートを動かそうとしている。

パドリングは、はじめが最もボートを動かせます。まずブレード全体で水をつかまえてから、ボートを動かす意識を持つといいです。それが、つかめていないうちに動かそうとすると、支点となるブレードがぶれてしまいます。

雑なパドリングは、音がします。

水しぶきが上がると、音がします。水しぶきが上がるのは、ブレードを刺す角度が適切でなかったり、動かし始めるタイミングが原因。

音がしないように、丁寧にブレードを刺してみましょう。

雑なパドリングは、軽いです。

手ごたえを感じてみましょう。

ワンパドルごとに重さを感じられると、ボートが動きます。右手と左手の重さの違いを感じとるといいです。水のキャッチが下手なひとは、左のストロークがスカスカなことが多いです。まずは左右で同じ重さを感じられるように、あれこれやってみるといいです。

バックストロークを漕いで重さを確認するのも、おすすめの練習方法です。

水のキャッチができたら

「ボートを動かす」意識を持つといいです。体幹を使えていないひとは「パドルを動かす」意識が強いです。

まずは水のキャッチから!
練習してみてください。

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グラビティのスクールは、毎日おひとりから開催しています。

上達の壁を感じたら、参加してみてください。速く漕げるようになりたい・・などのリクエストも大歓迎です。


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