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風の草刈り。7年目の庭

カヌースクールのベースの庭を、風の草刈りしました。
ここは風の草刈りをし始めて7シーズンめ。
はじめて2〜3年はあまり効いたかんじがしなかったのですが、だんだんと草を刈る手間がなくなってきました。

風の草刈りは、始める時期がとても重要。
4月の半ばくらいまでに、1週間おきくらいに数回、刈っておくと、真夏の草刈りがラクになります。

草はもともと風が嫌い。
触れられたり、揺すられたりするのがいやなんです。
だから風圧の強いところは草が生えません。

車通りの多い道路沿いの木を見るとよくわかります。
トラックなどが通る近くの枝葉は、刈ったわけでもないのに伸びていません。
木々たちは車の風圧から、”これ以上伸びても削られてしまう”というのを感じているのでしょう。

風通しをよくするだけで、草は生えにくくなります。
風を通しやすいのが、水脈の上です。
土の中を水が動いているので、その水にひっぱられて空気も動きやすいです。
風が吹くと、土中の水がひっぱられて動き出します。
水と空気がお互いに動き動かされていくのです。

水脈は土地を読んで見つけます。

水脈の上が谷になるように。
それ以外の部分はふんわりと残してかまぼこ型に残します。
山谷のメリハリをつけたほうが、風も通りやすいようです。

草は地際で刈らずに、ある程度残すのがコツ。
すべて低く刈ったり、抜いたりしてしまうと、ゼロの状態にリセットされるので、草たちが競い合って、高く、広く生えようとしてしまうからです。
緩やかに競い合った状態を保ったまま、成長点を刈るようにすると、小さくおとなしくなっていきます。

ちなみに成長点の場所は、植物によって違いがあります。
大きく2種類。
見分け方は、発芽の状態。
タネから双葉の芽が出るタイプの植物は、先端に。
タネから一枚の芽が出るタイプ(イネやササ、ススキなど)は、中心の奥にあります。
双葉タイプは鎌で削ぐように刈ります。
ひとつ葉タイプは、中心を手で引っ張って抜き取るといいです。

手鎌でなくてもOK。
機械でも風の草刈りはできます。
草刈り機は、ワイヤーがおすすめ。

今回、グラビティの庭は草刈機を使ったので、小一時間ほどで終了。
動力を使うと早い!

ここは春に、削ぐように一度刈っただけ。
多年草は記憶力があるようで、翌年にはあまり高くなろうとしない。
タンポポは風の草刈りの翌年には、茎を低く保ったままだった。
何年か繰り返していると、高い草は生えにくくなった。

しつこく高くなるヒメジョオンも、今は小さくこっそり生えてる。
高く生えている場合は、水がグズグズと滞ったところだったりする。
草たちが高く伸びあがって、土中に溜まっている水を蒸散しているかのように見える。

風の草刈りはいちばん効果のある3-4月に「スコップひとつでめぐる水講座」でやっています。詳細はこちらをご覧ください。


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