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論文まとめシリーズ#1 格闘技における脳振盪ガイドライン2018

最近はスポーツ界において脳振盪の繰り返しにより脳に蓄積するダメージの重要性が注目されています。
脳振盪は打撃や投げ技による頭部への衝撃で脳が揺れている状態を指します。 総合格闘技やキックボクシングなどの格闘技においてはKO負けやダウンは当然として、一瞬腰が落ちたり、打撃を受けて頭がぼんやりとしてる状況なども脳振盪に該当します。症状がないことも多いですが、めまいや頭重感、時に嘔吐や記憶障害を伴うことがあります。
ほとんどの場合は大事には至りませんが、稀に脳出血などの重大事故につながる可能性があることと、脳振盪で受けたダメージは蓄積していくということに注意が必要です。これはもちろん試合だけではなく練習での事象も当てはまります。
格闘技においては脳振盪があまりにも日常的にあるため、どのような手順で復帰していくべきか?の議論は意外と少ないのが現状です。
そんな中アメリカより格闘技における脳震盪ガイドラインとなる論文(“Concussion management in combat sports: consensus statement from the Association of Ringside Physicians” Neidecker J, et al. Br J Sports Med 2018;0:1–6.)が2018年に公刊されましたので、論文を和訳してサマライズしました。スポーツ医学情報のアップデートによりコンディショニングや指導や治療に役立てて頂ければ幸いです。

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