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太宰と味の素と梅干しと戦争と

東洋経済のネット記事から。

https://toyokeizai.net/articles/-/659654

うふふ。
太宰のエピソード満載。

当然全部抑えてる内容だけれども、久々に触れると己の太宰チックが沸々と。

文中の、

山岸君、僕を殴れぇ~~

の場面は、猪瀬直樹原作河村隆一主演映画、
「ピカレスク」

で、巧く河村隆一が太宰をやっています。太宰の伝記モノでは一番この映画が優れていると思っています。何しろ当時の河村隆一のイメージが太宰にピッタリ。ビジュアル系バンド、LUNA SEAからソロ活動に移った頃の河村隆一のイメージと太宰のイメージが私の中ではマッチしていました。

個人的に太宰の人間臭いエピソードで一番好きなのは、空襲で逃げ惑っている時におむすびの中の梅干しの種を噛み砕いていた事。
歯の悪い太宰が梅干しの堅い種すら噛み砕いてしまう位必死、と言うエピソード。
14才で初めてこれを読んだ時、なんだこの人は生きたいんじゃん、と思いました。
そのエピソードは「十五年間」に書かれています。

最期は愛人と自殺した人だけれども、必死に生きよう、妻子の為に何とかしよう、と頑張っていた記憶と記録が確かにありました。

戦争とは人の人生を変えるだけでなく、人の本性を顕にし、その大半は生きたいと本能的に願う、そして銃口は空しくその願いを奪い去っていく、そういうものだと改めて思いました。

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