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会社員を辞して議員に立候補する人

関東市議会議長会 定期総会に参加しました。埼玉県の浦和市にて開催されました。

ここで一つ注目された議論がありました。それは、つくば市のような人口増加自治体は全国もまれで、他の全国の地方自治体の大半は人口減少自治体です。全国共通の議会の最大の課題は、「議員のなり手」がいなくなっていることです。
地方政治のいわゆる「身を切る改革」が過度に進みすぎて、議員定数の削減や議員報酬の削減により、安定した議員活動が困難になりすぎて、地方議員の立候補する環境が危機的な状況になりつつあることです。
簡単に言えば、『会社員(サラリーマン)を辞して議員に立候補する人』がこのままではいなくなりつつあります。過疎地域の限界自治体の議員の報酬などは、手取り18~20数万円です。これでは、一般の会社員を辞めてまで、議員立候補をする人材はいなくなります。政治に参加する多様な若手や女性の人材は余計に無理です。ただでさえ政治活動には生活費以外の政治活動の経費はかかるもので、現実的には立候補の意欲をそがれます。

それは議員立候補者の数が、定数割れになる限界自治体がすでに出始めているわけです。これは民主主義の大問題と言えましょう。
日本の政治、および民主主義の大問題と言えましょう。

そこで関東市議会議長会 定期総会でも水戸市の大津亮一議長から、下記のような意見書を各地方議会にて提出することの要望を訴えるシーンがありました。

「多彩な人材の地方議会への参画促進を求める意見書」

1.  地方議会の役割等が明確化された地方自治法の改正を踏まえ主権者教育を一層推進すること。
2.   立候補に伴う休暇制度や議員活動のための休職、任期満了後の復帰など、会社員が立候補しやすい環境を整備するとともに、厚生年金へ地方議会議員が加入できる法整備を図ること。
3.      政治分野における男女共同参画の推進を図るため、議員活動と出産・育児、介護等の両立やハラスメント防止のための取組に対して支援すること。

国会議員と違って、地方議会の議員は、年金や報酬、議員活動に対する様々な環境を鑑みると、多くの障害があり、現在の多くの現職議員は、兼業であったり、夫婦のどちらかの所得が高額な方であったり、一部の政党からのバックアップがあっての政治活動が可能である人が、現職議員として活動されている方がほとんどだと思います。

これから地方議会の人材の確保を考えると、議員の生活環境を最低限確保する必要があると思います。

ご紹介した意見書でも、具体的に厚生年金への地方議会議員への加入できる法整備を求めています。

つくば市は以上のような意見書が提出されておりませんので、議長としても次回の定例会で、議員各位に問いかけてみたいと考えております。

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