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地伝#23 ◼️1999年 道産子


渋谷のハーレムに遊びに行った。誰かが北海道から来ていたBOSS THE MCを紹介してくれた。ブルーハーブのことは何となく知っていた。

僕もテープを渡したかったし北海道のお土産も欲しかったので連絡先を交換して後日また会いましょうと言った。

2日後に渋谷で待ち合わせた。指定された場所がカフェというか、花柄の服を着た女子が紅茶を嗜むようなオープンテラスの店で意外だった。今はステーキのアウトバックがある場所だ。そんな場所にあまり似合わない見た目の男2人が朝からバリーホワイトは泣けるとか話してるのが今思うと変でしかない。笑 その時にお土産と共に貰ったのがコンクリートリバーのプロモ盤で今も大切にしている。このレコードが旅をするのはまだ先になりそうだ。

最初そのレコードを聴いた時はピンと来なかった。ニューヨークにかぶれていた僕がブルーハーブの魅力に追いつくのはもう少し先の話になる。


この年に何度目かのニューヨークに行き、今度はレコードだけでなく雑貨やTシャツも買ってセレクトショップに卸していた。ただ、やってみたら売れない在庫を抱えてしまい、片手間でやるもんじゃないと思って諦めた。

2年ほど住んだキューブ浜田山のワンルームはレコードと不良在庫で溢れかえってしまったので世田谷の桜新町に引越しをした。家賃は14万円で2階建ての戸建てだった。ミックステープで家を買ったと勘違いする人もいたが実際は月に数回バイトもするくらいの生活だった。


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