楽天の走塁について

第2回目の投稿です。今回はチームの課題である走塁についてnoteにまとめてみました。


昨年途中から指揮を取った平石監督が退任し、来季から三木新監督の就任が発表されました。ファンの間でも賛否の声が上がりましたが、直後にデイリースポーツに掲載されたこの記事が個人的には一番しっくりくる内容でした。

「バントやスクイズなどの精度、サインミスの多さや走塁を含めた意識改革が改善しきれなかった。長くある課題だと認識している」、「点の取り方のバリエーションを増やしていかないと。補強の前に組織として1点を取る野球ができないと、どんな選手が来ても上にはいけない」

石井GMのチームの課題解決の1つが三木新監督の登用、というとこですね。そこで今日は他球団と楽天の走塁について近年の実績や指標の観点からまとめてみました。


まず最も分かりやすい"盗塁数"と"盗塁成功率"について見ていきたいと思います。

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今季の盗塁企画数を横軸に、成功率を縦軸に、バブルの大きさで盗塁数を表してます。盗塁が攻撃の選択肢として機能していないのは一目瞭然ですが、特に成功率の低さが悪目立ちしてます。盗塁の損益分岐点が6-7割であると言われているので、50%台が如何に異常な低さかというのはお分かり頂けるかと思います。個々の選手の盗塁技術の拙さもですが、それを考慮した作戦立案をできていなかった首脳陣は深く反省して頂きたいですし、三木新監督の手腕にも期待したいところですね。


次に盗塁以外も含めた走塁全体について、BsRという指標を基に見ていきます。

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BsRは貢献度を表すWARの走塁の総合指標として採用されている指標で、UBR(盗塁以外の走塁)とwSB(盗塁)を合算したものです。詳しくは、

ここを参照してください。

さて、これは2017-2019のBsRの推移を球団ごとに示したものです。直近の3年間はほとんど最下位であり、球界で最も脚を絡めた攻撃ができていないのが分かります。

これを更に年度毎に盗塁とそれ以外に分解すると、

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このようになります。グラフ中の斜線はBsR=0のラインですので、右上ならBsRが+、左下なら−と言った感じです。見ての通りどちらかに問題がある訳ではなく、盗塁もそれ以外の走塁も毎年悪いのが分かります。これでは攻撃のバリエーションにも限界があるので、石井GMが抜本的な改革に乗り出したのも頷けるかと思います。

最後に2019シーズンの楽天野手の個人別指標を貼っておきます。

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茂木や辰己、出場機会は少ないながらもプラスを作ったオコエは流石ですね。オコエ、山﨑らは2軍で三木監督の指導の元、成果が出てきている選手なので来季に特に期待したい選手です。


本日の内容は以上です。楽天の走塁思ったよりヤバいんじゃないの?というのが伝わってもらえれば幸いです。特に意味もなくバブルチャートなどで遊んで見づらくなってしまったかもしれませんが、可視化すると全体像が掴みやすいと思うので作成してみました。基本的にはツイートしていきますが、まとめて出したいネタがあればnoteで投稿していきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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