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【note】結束の象徴「白水会」- 住友グループの中核を担う

 住友グループの中心となる社長会「白水会」は、住友財閥の直系や準直系、さらには分離した企業の社長たちによって構成されています。この会は、住友グループの結束を象徴し、情報共有や新産業への進出戦略において重要な役割を果たしています。


白水会の概要
 住友グループの連携を促進し、経営の非公式な執行委員会として機能。

歴史
 住友家が銅商として始めた「泉屋」に由来し、戦後の経済環境の中で結成。

活動
 会議内容は非公開で、満場一致の議決が基本ルール。社長のOB会「白泉会」や副社長・専務クラスの会合「五日会」も存在。

加盟企業
 住友商事、住友化学など17社が加盟し、住友精神の順守を誓う「血判状」に押印が必要。


 住友グループの歴史は、17世紀の寛永年間に始まります。創業者である住友政友が京都で書物と薬の店を開いたことが起源です。政友は「文殊院旨意書」を残し、その教えは今も住友精神の基礎となっています。同時期に、京都で銅精錬と銅細工業を営んでいた政友の姉婿、蘇我理右衛門が南蛮吹きの技術を開発しました。これにより、住友家は銅精錬業の中心として尊敬されるようになり、大坂は日本の銅精錬業の中心地となりました。

 江戸時代には、住友家は銅貿易を基に糸、反物、砂糖、薬種などを扱う貿易商として繁盛しました。1691年には別子銅山を開坑し、283年間にわたり銅を生産し続け、住友の事業の根幹を支えました。

 明治時代以降、住友は西洋技術の導入や関連事業への進出を通じて発展しました。特に別子銅山は、近代化による生産量の飛躍的な伸びを遂げ、住友グループの発展に大きく寄与しました。しかし、その過程で環境問題も発生し、後に植林事業などを通じて環境復旧に努めました。

 戦後、財閥解体の中で住友商事は立ち上がり、総合商社としての体制を整え、国内外で事業を拡大していきました。今日に至るまで、住友グループは多岐にわたる事業を展開し、日本経済の一翼を担っています。


「白水会」は、住友グループの強固な結束力と、長い歴史を持つ住友家の伝統を今に伝える重要な組織です。その活動は、グループ企業間の協力と発展に寄与し続けています。

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