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柏木白光さまと「この世は、学びの場なんだよ・・」という言葉。

9月28日は、夫の命日である。前日、失礼ながら、noteの検索機能を使い、謎の書家「柏木白光」さまを検索させていただいた。柏木白光とは、ダイレクトに出てこなかったが・・。思わぬところで、見つけた。

どうも、書道教室があるらしい。Youtubeもわかり、彼女がいかなる活動をしてみえるのか、覗き見・・。ロシアでの、パーフォーマンスは、かなり、響いた。音楽の演奏とともに、それと能の舞とともに・・。

これは、かなりきた。私たちの夫婦そのものであったような・・。まあ、それは考えすぎのようだ。

とっかかりは、結婚前、1993年群馬岳連サガルマータ南西壁の折、「柏木白光という、すっごい変わった書家に、登る前、Tシャツに各々好きな文字を書いてもらったよ・・」と。聞いた。ほう~・・。なにを・・・。「なまえ・・」・・・。ふ~ん、でこのときは、聞き流した。

結婚後である。どうも、私の名前を書いてもらったらしい。それでも、見せてもくれないし、見る気もない。その書いてもらったときは、やつも、結婚とか、全く考えておらず、出てくる言葉なくて、ひょっとした拍子であったであろうと軽く考えていた。

やつは、10年前の、9月28日、10時30分ぐらい、雪崩・・。2人行方不明。1人遺体で発見。で、カトマンズの部屋で、その報告を受けて・・・。

まあ、そんなことも思い出しつつ。前日、やっと、その、Tシャツを広げて、まじまじと、眺めた。実は、今まで、その勇気がなかった。また、その書かれた文字を理解する人生経験、学びが足りなく、見る資格がなかったかのようだ。10年、いやおよそ、28年の歳月を経た。

デバナガリとの出会い、お寺の勉強会、梵字との出会い・・。などなど。

心の安定。客観的になること・・。般若心経。舞台関係の仕事で、能、狂言のざっとした知識を読んだり・・。まあ、色々あった。

昨年から少し変化が出始めた。柵越えだった。あの柵を弾みをつけて、飛び乗り、あとは、脚立で、なんとか下りて、ゴミ拾いだった。ただ、それだけのことなのに・・。あの柵越えが、まさか、心の柵越えになるとは、思いもよらなかった。

そして、命日を迎える前日に、柏木白光さまとはいかなるお人なのか、何となく頭に思い浮かび、・・。

真ん中の文字がまるで、三途の川か、越えられない、立ちはだかる険しい峰々を彷彿させた。上は、謎?、下は、なにか海を連想させるような・・。不思議だった。大胆であっても、繊細であった。

冒頭の落書きは、2013年に頭の中に描いた自分の心模様を。

今まで、自分の名前が、なんかいやで、ひらがなってこともあってか。ところが、書家に書いていただくと、まるで絵のような、「自在」になるのが、ひらがなであった・・。また、やつがわたしの名前を好きだったんだ・・と。

事故のときは、私の病気を慮って、メールで励ましでもない、現状を聞いてもらっていたような。ただし、ネパールでは、計画停電とやらで、逗留先の家で、パソコンを借りて、ネットができる時間が限られていたこと。それと、カナ入力ができないので、ローマ字表記か、あるいは、簡単英語で・・。あちらの子供たちも、ネットが使いたいし。本当に真夜中の数分。実家の姉と、ごくごく限られた人だけ。

慣れないデジカメで、撮った写真を張りつけたり、今の気持ちを言葉で表せないときは、写真に全てをを託した。なかでも、あまり気にしてはいないが、ある方の知人の霊媒師ではなく、なんの因果か、山伏のような修行をしている方から、転送の転送で、届いた亡き主人の言葉、思いみたいなもののなかに、「この世(此岸)は、学びの場なんだよ。本当の心の安定は彼の世(彼岸)に・・・」みたいな言葉がいまだ、印象に残っている。

事故のことも、自分の病気のこともあって、やつに腹をたてたり、または、急にいとおしくなって、泣き出したり・・。心の安定を得るには、長い時間が経った。記憶も曖昧になってきたこともあろう。しかし、あの喪失感は、消えない。

「学びの場」って言葉を、心に刻み、できる範囲で、本を読みはじめたり、休んだり、ときには、怒りおさまらずであったり。何かをすることで、気を紛らわせたり・・。長続きはしないけど。

とにかく、まだ、完全には立ち直ってない。開けないものがのこされている。

誰かに、共感を得ようにも、これは己自身の問題であるから、また、向き合える時に、向き合えばいいのである。

と・・水の溢れる出すところ・・。または、道という意味も・・。

https://youtu.be/CfKyh-LxiV0

漠然と、自分の名前は、男性の名前をイメージした。柏木白光さまが、パワフルな方であったことに、なんかほっとした。

でも、まだ、完全には、ぬぐいされない、心の壁、柵。


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