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維摩詰所説経

維摩詰所説経
Vimalakirti Sutra
巻中之第三 佛道品第八より
No.1,879
2019/06/30 – 182

心の中は沸々と滾らせながら。ただ黙々と。

それぞれ一畳くらいの大きさの紙なんですが、さすがにこのサイズになるとWEBで見てもらうのは厳しいですね。



極悪人と交わって悩まず
奈落にあって穢れず
畜生の群れの中でも驕らず
餓鬼に堕ちるとも徳を失わず
闇の世界にあっても高ぶらず
欲界にあって欲に溺れず
怒りに身を任せても心は静かで
愚行をなしても智恵を忘れず
吝嗇であっても身を惜しまず
戒めを破っても心は浄く
憤る事はあっても慈しみの心を持ち
怠るようでいて内では励み
無知のように見えて教えを守り 
高慢に見えても陰では優しく
煩悩の中で解脱し
魔道に入って仏道を目指す
教えを聞き同時に教えを説く
孤高を守って、衆生と共にある
貧窮の中で宝を保持し
欠陥をもって万全である
下賎の中で高貴であり
醜い姿の中に神の如し美しさをもつ
老いて病むとも死を恐れず
財産家であっても無常を観じ
妻妾に囲まれて欲望を断っている
寡黙にして雄弁
異端にして正統
外道に踏み込んで仏道を極める
涅槃にありながら衆生と共に輪廻転生し
見かけの上ではひたすら非道を歩む
これぞ真の仏道なり (作品社「釈迦と維摩」の解説より)


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