大人として、女性としての身だしなみ、模索中の話_8(コスメカウンターに行く)

ここ数年は年齢による変化も感じることも多いので、あれこれお試しして良い時期だ、と自分に言い訳しつつメイクアイテムを探している。特にメイクに関してはその傾向が強い。

繰り返しになるが、私はメイクが苦手だ。
早熟した子は中学からメイクしていたし、高校になるとメイクしている子の割合が増えた。特に私がいたクラスはギャルが多かったので、化粧をしていない子の方が少数派だった。私は冴えない子だったし、忙しい部活(オーケストラ部)に所属していたので、せいぜい日焼け止めを塗るのが精一杯だった。その後、大学生になって少しずつ化粧を始めたものの、元来めんどくさがりなので、今に至るまで薄化粧のままだ。

ただし変わってきたこともある。昔はドラックストアでしかメイク道具を調達していなかったが、コスメカウンターの訪問にもチャレンジするようになったのだ。

私は昔から自分の外見が嫌でしょうがなかった。そのため他人に顔を見られるのも嫌だったし、他の子と横に並んで歩くのも、「あいつブスだなって思われているんだろうな。」とつい考えてしまい、落ち着かなかった。ただ大学生活にも慣れてくると、周りの子達に影響されて、そろそろメイクに慣れないと、と思うようになった。

コスメカウンターに初めて出向いたのは、危機感を持つようになった大学生〜社外人生活前半だったと思う。勿論最初は失敗ばかりだった。知識も@cosmeで得たものを鵜呑みにしていただけだし、店員さんの勢いに押されて本来買う予定のないものを買ったりしていた。
いざ勇気を出して断った際に、店員さんの態度が豹変する場面に遭遇してトラウマになり、「コスメカウンターに絶対行きたくない!」と思ってしまった時期もあった。

しかし、20代後半頃にカバーマークのジャスミーカラーファンデーションを知り、先述の@cosmeの口コミを見ているうちに、このファンデーションってどんなものだろう?と思うようになった。調べてみると生活圏内にある百貨店に店舗があるので、勇気を出して行ってみることにした。

https://www.covermark.co.jp/jusme/

行ってみるとカウンターは混雑していた。当時話題になっていた製品なので、そのせいかな、と思って様子を見ていたが、店員さんが声をかけてくれた。ファンデーションを試してみたいと言うと、今混み合っているのでこちらにお掛けになってお待ち下さい、と空いている椅子を勧めてくれた。しばらく待っていると自分の番が来た。

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今では、イエベ、ブルベの概念も一般的なものになったと思うけど、当時はそんな概念は初めてだったと思うので、このファンデーションはその概念をメジャーにしたような気がする。

診断方法はサイトに譲るとして、店員さんは私の腕を使って、イエローベースである事を説明し、着用していたグリーンのカーディガンは肌の色とマッチしていますよ。と褒めてくれた。そして顔にも塗り、自分に合う合う色番を割り出してくれた。
その時も肌が綺麗に見えたので、買おうかかなと思ったが、これまでの経験から時間が経った時の状態を見たかったので、おずおずとその事を店員さんに相談した。
すると店員さんは「大丈夫ですよ!」と笑顔で返してくれた。私は店員さんの反応にびっくりしたと同時に「様子を見たいといっていいんだ。」とホッとした。

結果的にそのファンデーションを気に入って購入し、数年愛用した。途中で好みの使用感が変わったので、今は使っていないけど、別の製品のテスターも良く、買いに行く際の店員さんの接客態度も良かったので、今もイメージは良い。

それ以降はコスメカウンターに行くのも少しずつ慣れていった。

ベースメイクできちんと感を出したいが、出来るだけ工程や肌への負担を減らしたいと伝え、店員さんと一緒に自分の手持ちのアイテムとの兼ね合いを考えつつ、買うアイテムを選定することもあった。別のブランドでは、口紅を買いに行ったが、自分の生活習慣や悩みを話したところ、口紅ではなく色付きリップを勧めてもらい、結果的にベビロテしてその後2本目を買いに行ったりした。
最近では、あるブランドの銀座の店舗でベースメイクをタッチアップしてもらった数ヶ月度に、渋谷の店舗へ買いに行ったら、銀座でタッチアップをしてくれた店員さんが異動していて、「こんな事あるんですね!」とお互いびっくりして笑ってしまったこともあった。

コスメカウンターに行くのが怖かった頃は、自分がどのように見られているのがすごく怖かったけど、いざ行って見ると気にする必要はないんだ、と気付いた。

少し話はそれるが、前職では担当業務を通じて、少しずつそれぞれの得意分野ができていく流れがあった。初めての作業に当たり作業計画書を書く際に疑問があると、その分野の有識者によく質問していた。私自身もその分野に詳しい後輩に質問することはよくあったし、逆に年配の社員が私に質問してきたので、回答として過去の作業ログを手順書作成時のヒントとして渡したこともある。
ただ一方で丸腰で質問すれば怒られるし、逆に質問を受けても「このマニュアル見ればわかるんだけど…。」と困惑したこともある。

その事を通じてわかったのは、「自分でわからなければ、疑問点を明確にした上でその道に詳しい他人に質問すればいい。」ということだった。そしてコスメカウンターも同様だと気づいた。コスメカウンター訪問初期を振り返ると、ただこのコスメがいいというのを鵜呑みにするだけで、自分がこうしたいというニーズが不明確だったので失敗してたんだ、と今ならよくわかる。

今もメイクが下手だし、コスメカウンターに行くのはまだまだドキドキする。
でも行くと新たな発見や、意外と自分がちゃんと頑張っていると褒めてもらう事もあるので、授業を受けに行くつもりでまた行ってみようと思う。

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