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自分で服を染め直して気づいたこと

今年はあまり洋服を買ってこなかった。

年齢を重ねて今まで好きだった服が似合わなくなっていき、お洒落迷子になりつつあったのが一番の理由だった。それに加えて「服ってそんなにたくさん持ってなくても生活できる」ことに気がついた。そのタイミングでコロナ禍に突入して、気がつけば服売り場から足が遠のいていた。

しかし、そんな中でも長く着ている服が傷んでくることは避けらない。残念ながら生地が傷んできた服がいくつか出てきたので、できるだけネットであたりをつけてから試着して買う、ということをここ数回やってきた。

私は骨格診断ではウェービー体型なので、パンツよりもスカートが似合うのだけど、パンツスタイルの方が過ごしやすい。ただし背が低い(150センチ)のでパンツ探しは常に苦戦する。大体サイズが大きかったりする事が多く、また基本的に裾上げをすることになる。

なので自分に似合うパンツが見つかれば「ラッキー!」と思い、大事に履く。しかし大事に履いていても、段々傷んできてしまう。

数年前にHUMANWOMANで買った紺色のコットンパンツはまさにその筆頭で、着ては洗い、を繰り返しているうちに裾部分の色あせが目立ってきてしまった。そろそろ諦めるしかないのか・・・。

そんな時、雑誌で「洋服の染め」をやってくれるサービスがあることを知った。例えば下記のようなサービス。

しかし購入時の価格と着用回数等を考えた時、このサービスを使うとコストが高くなってしまうなあと二の足を踏んでいた。そこでさらに検索をすると「自分で染料を使って染めた」という人も出てきた。

これを見て「じゃあ自分でもできるかも」と思い、手芸屋さんに行って染料などを購入。そして本日、染めにチャレンジしてみた。

(写真はBeforeの状態)

使ったのはSOMERUNという染料と色留め剤、食塩、その他の道具。

箱の中に入っている紙に詳細なプロセスは書いてあるけれど、工程を書くとこんな感じ。

1.500mlのお湯に染料を溶かす

2.4.5lのお湯に100gの芒硝(ぼうしょう)もしくは塩を溶かす(※大きめのタライにて作業が必要)

3.2のタライに1で溶かした染料を入れて混ぜる

4.あらかじめ濡らしたおいた染めたい服を3のタライに入れる

5.ひたすら20分混ぜる(服をひっくり返してムラ染めを防ぐ)

6.ひたすら混ぜ終わったら、更に20分時々かき混ぜながらつけおき

7.中性洗剤を入れて洗濯→すすぎ→脱水

8.色留剤を入れたお湯(50〜60度ぐらい)に20分ほどつけおき

9.再度、洗濯→すすぎ→脱水して、日陰で干す

染料を扱うので、ゴム手袋やタライカバー用の袋を準備する必要があるし、お湯を沸かす工程なども入るので、段取りを工夫する必要がある。(自分も念のため工程表を作ってから作業にトライしている。)

早朝にやったものの、お湯を扱うので、5のひたすら混ぜてひっくり返す工程で汗が吹き出てしまい、「こりゃ下手したら熱中症だな」と思いつつ作業を終えた。先ほど乾いた服を見たが、気になっていた裾部分の色あせも改善されていた。(写真だとわかりづらいけど)

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今回の作業を通じて思ったのは、相当愛着がないと、このような手間をかけるのは難しいということ。準備もそこそこ必要で、実作業は開始から干すところまでで、2.5時間ほどかかっている。

もう一つは布を染める際の環境負荷を考えると、そう頻繁にはできないな、ということ。今回は手芸店で売っている家庭用の染料を使ったけど、草木染めとは明らかに原料が違うことはなんとなく想像がつく。

服を安易に買わなくなったのは、先に述べたとおり、自分に似合う服を模索するようになったこともあるが、どうせなら気に入った服をたくさん着たいと思うようになったのも影響している。最近は服が早いサイクルで作られて、捨てられていくことについて、あれこれ問題になっているようだし。

因みに私は下記の記事を読んで、そのことを思うようになった。

せっかく手間暇かけて染めたのだから、最後までこのパンツは愛でて、履き倒し、ボロボロになったら感謝して捨てることにしたい。

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