第9話:まさか②

前回のあらすじ:悪夢の誤ロンから立ち直りかけてからの4連敗の先に待っていたものが、僕の人生の中でも記憶に残っている金沢での出来事を思い出させた。

お店の扉を開くと、ママが一人でいた。お店の女の子も一緒だと思っていたのでおかしいなーと思ったものの、あまり気にもせずママからの話しを聞いてみた。何歳で?目的は?とか聞いてみたものの、あまり良く知らない様子で、話しを始めて10分程度で今度は夜にお店に来てくれたら紹介するみたいな事を言われて、そそくさとお店を後にした。

契約を取る気マンマンだったのに肩透かしを食らったようだったが、夜にお店まで行って、高いお金を出して飲まされてまで契約は欲しくはなかったので、その後は特に僕からは連絡もしなかった。

それから3日後ぐらいだっただろうか、、、またママから電話があった。

「ビジネスに繋がる話しがあるから、あそこの喫茶店に来て!」

その当時は、いつか起業したいと考えていた僕は、いつも何かビジネスのネタになりそうな事を考えていたせいか、何の疑いもなく、待ち合わせに指定された喫茶店に行ってしまった。

特に前置き的な話しもなく、いきなり本題になる。

「○○競馬場は知ってるよね?来週の日曜日の7レース 2-3が来るので買いなさい!」

なんの話かと思ったら、八百長競馬の情報だった。これに掛ければ10倍近くにはなるので、300万円突っ込めば3000万円ぐらいにはなるので、当たったら手数料として10%くれと。また、今回は特殊なルートから馬券を買うので先に300万円を預けて欲しいと。

「あなたの上司の事は良く知ってるし、付き合いも長いから信用して!」

上司との関係性を持ちだされ、怪しさ満載の話しのはずが、僕の中で何か安心してしまった、、、

しかし、明らかにおかしな話しだし、元々ギャンブルが嫌いだった事、あとはママから感じるこの薄気味悪さから、今回の話には乗りません!ときっぱりと断った。

ここから信じられない展開になる。    まだ、僕には知る由もなかった、、、

続く



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?