最近読んだ本の記録

コロナ渦で読んだ本たち。いくつかはまだ読んでいる途中。

ボッティチェリ 疫病の時代の寓話 バリー・ユアグロー 著(まだ読んでる)
著者がロックダウン中のNYで書いた疫病をテーマにした寓話集。今コロナ渦で苦しんでいる私たち以上に悲惨なことになってる人類の話。
私たちはまだ大丈夫と思うのと同時に、こうならないようにしなくちゃイカンと思った。けど、ボッティチェリの絵並みに美しくなる奇病ならぜひともかかってみたい(死ぬけど)。あと出てくる疫病がみんなヘンテコなのに、あ、これ人類確実に滅ぶな…みたいなリアルさを感じさせる。ふしぎ。

みんなの「わがまま」入門  富永京子 著(読了)
会議で意見が言えない私のためにある本ではと思い買った。(会議中は座敷童並みに静かです)意見や不満を述べることは自己中心的な行為ではなく、見えない格差を浮き彫りにして、他者と不満を共有して繋がるためのツールであるという。もっとわがまま言っていこう。そして誰かのわがままをなかったことにせず、耳を傾けられる人でいようと思う。

ファシズムの教室: なぜ集団は暴走するのか 田野 大輔 著(2/18読了)
ナチス・ドイツになぜ民衆が熱狂したのかを、実際に教室で疑似的にファシズムを体感させる授業を行った先生が書いた本。ヒトラーという優れた指導者に民衆が盲目的に従ったのではなく、民衆自らファシズム的社会行動に熱狂していったからこそナチス・ドイツは暴走したのだという。そしてそれを教室で実際に再現してみせたのが凄い。トランプ支持者が議会に乱入した事件を思い出しぞくりとした。
2/18 読了したので追記
集団を動員させるのに労力は要らないことに驚いた。わかりやすく憎める敵と、制服などの小道具があれば熱狂に火が点く。本の中でもあるように、ファシズムの本質は集団行動がもたらす独特の快楽、参加者がそこに見出す快楽であるならば、きっかけはそこらへんに転がっているのでは…と思った。

ショウコの微笑 チェ・ウニョン著(まだ読んでる)
「わたしに無害なひと」が好きだったので購入。日常において他者との断絶を感じさせる瞬間を書くのが本当に上手い人だと思う。経済格差、人種、言葉、男女など、表立ってみんな言わないけれど、たくさんある。
そうした壁を越えて何とか人と繋がろうとする人々の話。

聡明な女は料理がうまい 桐島 洋子 著(まだ読んでる)
今の社会では反感くらいそうなタイトルだなと思った。
なぜ女性は社会に出ることで料理を捨ててしまったのか?料理ほどクリエイティブで頭を使うアクティビティはないのに勿体ない!から始まる。流れるような文章で読んでいて楽しい。著者は冷凍食品を嫌っているみたいだけれど、今の冷凍食品はとってもおいしいですよと言ってあげたくなった。唐揚げとか餃子とか。

ぜんしゅの跫  澤村伊智 著(読了)
著者の「ずうのめ人形」を夜読んだら眠れなくなったのに懲りずに購入した。怖がりのホラー好きなので、バカなのかなと思いつつ同じようなことをしてしまう。
この人の話はバッドエンドが多い。せめてあの人にだけは幸せになってほしかったのに(詳細はここには書かない)。あとタイトルの難しい漢字はあしおと、と読むらしい。見たことない。








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