『日光浴する筋肉』

照りつける日差し。燦然と輝く筋肉たちは今日、この江ノ島の海岸沿いに集結していた。 夏の暑さとタンパク質の密度が彼らの情熱と相まって、ここだけ異様な熱気を放っている。 何を隠そう今日は彼らが待ちに待った「大熱殺・ボルケーノふんどし祭」だ。 じりじりと照りつける砂浜で、あちあちに熱したふんどしを手に殴り合う、筋肉の祭典。今日のため、過酷な減量をのぞんだ者もいただろう。
「よぉ。お前もいたのか」
ヴァイブラ・咲希が手にいっぱいのプロテインを持って話しかけてきた。 「大熱殺・ボルケーノふんどし祭の為に26キロ落としてきたんだガハハ」
彼は親しく話してくるが、こいつとは初対面である。
なんてうるさい筋肉塊なんだ。こいつと会話している暇があるなら己の腹筋と会話している方が何倍も有意義だ。
「26kgも…よく絞りましたね」
なんてことない返事で会話を終わらせようと試みる。しかし奴は続けてまくしたてた。
「ハッハッハ!何をのうのうと! …お前もこの祭りを破壊する為、ここまで絞ったんだろ?」
俺の上腕二頭筋がピクリと反応する。
「…どこでそれを?」
瞬間、奴の乳首が青白く光った。
「お、お前は!」
聖書で語り継げられる最高神、ちゅぽぽぽんぼ。シヴァ神のパクリみたいな奴。ちゅぽ神がムッキムキの膝小僧を突き出す。その瞬間、けつの穴からブラックホールを出し、この世の全てを破壊した。


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作者 少年/人外/ぱりぱり
使用ツール:オンラインじゃれ本
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