ジュビロ磐田の2019シーズン終わり

(悲しいことにこの記事のある部分を明らかにコピペしたようなものが掲示板に使われていたようです。この記事の引用は自由ですが、転載は禁止とさせていただきます。こんなこと書く必要もないと思っていたのですが、目に入ってしまったので書かせていただきました。)

タイトルに”シーズン終わり”と書きながらも、これを書き始めたのは11月半ばに突入しようとしている時期。まだ3節ある。残留圏に入れないことは確定し、入れ替え戦に入れるかという非常に厳しい状況。最終節に松本vs湘南というカードもあり、本当に厳しい。

(※結果的には1試合を残して降格が決まってしまいました)

まぁ、シーズンが終わってないのに書き始めたということは、結果がどうなろうとも私の中でブレない磐田に対する評価や思いがあるからなのであって。それをちまちまと書き始めようかと思ったわけです。

とりあえず、今の磐田を語るのに”監督・名波浩”の存在を抜きには語れない。読まなくても、問題ないこともないですが、よろしければ私が過去に書いた記事を先に読んでいただけると、さらにこの記事の理解が深まるかと思います。


シーズン開幕前の名波さんのインタビュー

「お前の記事を読ませて、まだ読ませるのか!」と思うかもしれませんが、名波さんのインタビュー読んでほしいです。面白いので、ぜひぜひ。

簡単に記事をまとめると

・入れ替え戦の結果に関わらず辞めるつもりだった。
・予定通り辞めるつもりだったが、入れ替え戦後に説得やら色々あり、辞めることをやめた。
・今シーズン(2018)苦しんだのは、主力が多く怪我したから。
・来シーズン(2019)は攻撃のテコ入れをする。攻撃の形をもっと作る。

他にもいろいろ書いてあったけど、主に気になったのはこの辺。辞任する気満々であったというのは非常に大事な点。そして、説得によって心変わりした(説得したのは木村前社長や服部強化部長)というのも大事な点。

チームがうまくいかなかったの原因の1つは主力の怪我人が多かったこと。つまり、これがなければ、残留争いをするほどの順位にはならなかった(と思っているみたい)。

さらに攻撃の形をもっと作るとも言っている。上に載せていた私の記事を読んだ人はわかると思うが、磐田は明確なこれといった攻撃の形はない。なので、攻撃の形が増えることは非常に喜ばしいこと(というか今まで何してたの?)。まぁ、私は全然期待してなかったけどね。そんなことできる指導力を今まであえて隠していたとしたら、本当に怪物。結果から言えば、何もポジティブな現象はピッチ上で起きなったんだけどね(裏切ってほしかったよー(棒))。


2019新体制発表

大事だと思う部分を抜き出すと

・昨シーズンはトップ5を目指して始まったが、最終的には入れ替え戦に出場することになってしまった。
・他クラブのレギュラークラスを複数人引き抜いたり、高額外国人助っ人を連れてこれるようなお金のあるクラブではない。
・強化のメインはいる選手の育成(上積み)。
・新戦力が2人と少ないよう感じるかもしれないが、若手の成長を編成に含めている。
・新戦力は2人だが、新鮮力(怪我人の復帰)も含めると7、8人いるらしい。

昨シーズンは内容と結果が伴っていたわけなのだが、目標はトップ5であった。そして、その目標をかすることもない順位でフィニッシュした。それでも、クラブは名波さんを残す価値があると判断した。

個人、チーム戦術を仕込む能力が低いので、戦っていく上で選手の能力は非常に大事になってくる。しかし、即戦力とは言い難い新戦力が2人。怪我人の復帰を新戦力と同じくらいに考えているらしく、それを含めれば編成は問題ないということらしい。

結局、ジェルソンが移籍し、チームもうまくいかないため、大きく補強に動くことになった。状況が変われば対応が変わってくるのは理解できるのだが、若手の成長とはなんだったんだ(フベロ来なかったら、たぶん虎太朗とかまだリーグ戦デビューしていなかっただろうし)。


何かが変わったようで、何も変わっていなかった2019

変わったことといえば、やはり4バック時のSBのポジショニングだろう。いわゆる”偽SB”と呼ばれる、SBがサイドでなく中盤寄りにポジショニングをとり、中盤のプレイヤーかのような役割をするやつだ。近年だと、やはりペップが有名にしたのだろう。バイエルン時代にアラバを偽SBのようにして使っていた。

まぁ、側の真似なんてのは誰でもできる。重要なのは、一般的に求められるであろう4バックのSBとは違う役割をなぜやるのかということだ。残念ながら、私は名波さんが辞任をするまでに、その答えをピッチ上で見つけることはできなかった。

そもそも、本人は3バックも4バックも使いこなせるようになっていると語っていたが、そこが未だに信じられずにいる。偽SBという一種の奇策みたいなものを土台もないのに取り付けているようには私は感じた。名波さんからしたら、ある程度完成度が上がったものをさらに進化させるという意味だったのかもしれないが、それは外から観てピッチ上で感じ取れるものと、だいぶ温度差がある。

さらに攻撃の形を増やすと語っていたが、期待していなかった通り、特に何も増えていなかった。ビルドアップも多くはとりあえず前線にロングボール蹴り込むという感じ。ロングボールが悪いということではなく、味方や相手のポジショニングに関係なく蹴り込んでしまうことに問題を感じていた。シーズン開幕前は意気揚々と”攻撃の形を増やす”と語っていた名波さんだが、5年間で見せていたものは、ありのままの自分の力を出し切っていたんだなと。あえて、個人に任せていたというのはちょっと無理があるかなと思った。


数字だけで語れない空虚感

今シーズンは散々たるものであった名波体制。では、今シーズン辞任するまでの結果はどうだったんだ?というのをまず。

3勝5分9敗(18位)(17節終了時点)

昇格年のクラブとかならまだしも、同じ監督で6シーズン目ということを考えると、辞任というか解任の方が普通は起きそうな成績である。

では、実際の試合のスコアはどうだったのだろうか。

Screenshot_2019-11-13 ジュビロ磐田 2019 日程・結果・試合比較 データによってサッカーはもっと輝く Football LAB

(画像引用元:https://www.football-lab.jp/iwat/match/)

これだけ見ると、スコア上では圧倒的に負けているわけではない感じもするが、内容からすると点差以上の敗北感があったように思う(こういうときにレビュー記事を残していると信憑性があっていいんだけどね。)

ということで、こういうときは他人の記事に頼りましょう。

完勝と言っていいだろう。
本文中にも書いたように磐田は「何かが起これば」という感じでガンガンしかけてくるのでピンチが無いわけではないが、試合を終始コントロールしていたのはセレッソ
負ける要素の殆ど無い試合ができたのではないかと思う。
一方の磐田にとってはかなり厳しい試合だったと思う。
名波監督自身も試合後のインタビューで語っているが、あれだとシュートは打てても得点を奪うのは難しい。また守備でもスペースの管理ができていないのでボール保持攻撃はもちろん、1人しかいないカウンターの起点にパスを通されたりもしていた

まさにこの感じ。決してチャンスがないわけではないが、起こしたチャンスというよりも”起きたチャンス”という感じで、チャンスの質が高いとは言えず、難易度の高いチャンスシーンが多かったように見える。シュートはしているけど、そのどれもがゴールの可能性を感じさせないのは、こういった理由からきていると思う。

また、3バックも4バックも使えるようになったと言っているディフェンスも、数本のパスで一気にピンチになることも少なくなかった。それは人へのアタックが強いだけで、スペースの管理を植え付けられなかったことに指導によるものだ。「いや、人にいってボール奪えれば問題なくない?」というのは正論ではあるが、1点とることが非常に難しいスポーツである性質からして、とにかく人に強くアタックするというのはリスクが多すぎると思う。チーム全員がセルヒオ・ラモスくらいのディフェンス力があるならいいが、そんなチームは世界に一つも存在しない。

たぶん、今シーズンのチームは攻守において中途半端であり、その中途半端な理由も発展途上というわけではなく、ただ単に監督による指導力の限界によるもので、今後の発展も期待できない。そんなところに絶望を感じていたのだと思う。


黄金期の存在と名波浩に期待する多くの存在

実は今秋にジュビロ磐田に関する本が出ていたのを知っているだろうか?

この本はものすごいざっくり言うと、磐田の歴史と強かった磐田を蘇らすために奮闘するスタッフの様子が書かれた本。

だいぶ名波さんを中心とした元選手寄りに書かれた本なので、読む人によってはかなり違和感があるかと思う。ただ、この本を読むと、名波浩という存在がいかに期待されて監督就任に至ったかが書かれている。

詳しくは本を読んでほしいのだが、強い時期が終わり、どんどん輝かしい姿が薄れていく磐田。そして、とうとうJ2に降格してしまう。任せたシャムスカも期待通りの結果を出してくれない。当時からコーチであった秀人さんもシャムスカのやり方に不満を抱えている(あー、こういうところから監督降ろしが始めるんだなと個人的に読んでいて不快だった)。んで、多くの磐田関係者が”今こそ名波さんを!!”と思っていたみたい。そして、それがとうとう実現した。どうやら相当な人がこうなることをずっと期待していた。だから、ちょっとダメなくらいで解任なんて到底ありえない。名波さんならまた強かった頃の磐田にしてくれると本気で関係者が思っていたわけです。強調しておきますが本気の本気です。たぶん、200%くらいの気持ちがあったんじゃないかな(就任後のチームの経緯は最初に載せておいた私の記事の通り)。


”監督”鈴木秀人

この日、取材に応じた小野勝社長(61)は「正直、(外部から)売り込みもあったし、いろんな候補者が挙がった中で、ヒデというのが結論」と経緯を説明。その上で「今後のジュビロをつくってくれる。暫定監督のつもりは、さらさらない」と強調した。

名波さんが辞任した後、クラブは後任としてコーチであった鈴木秀人を抜擢した。社長のコメントからわかるようにクラブとしては、今の状況を改善できる最善の監督選択が鈴木秀人という結論。

個人的には、長年名波監督といっしょにコーチしてきたわけで、いくらコーチといえども監督になったからと突然ピッチ上に変化を加えられるとは到底思えなかった。

Screenshot_2019-11-15 ジュビロ磐田 2019 日程・結果・試合比較 データによってサッカーはもっと輝く Football LAB

1勝4敗(+小林稔暫定監督1分)

まずは守備を改善ということで、名波体制よりもカオス感は若干薄まったが、だいたいは予想通りの感じで、チーム状況を立て直すほどの力はなかった。もし、ここで立て直す力があるのなら、たぶん名波体制はもっと今でもうまくいっていたはずなので、こんなもんだろうというのが個人的感想。

そして、小林稔暫定監督を経て、磐田はフベロ体制に突入していく…


フベロ監督就任

スペイン人監督なら、誰しも優秀なわけではないが、変わったようで変わらないという時間を長く過ごしているように感じていた私にとっては、久しぶりに心躍るニュースだった。

Wikiの経歴をそのまま引用させてもらう。

経歴
1974年2月27日、バルセロナに生まれる。サッカー選手としての経験はなく、2003年からFCバルセロナの下部組織で分析担当スタッフの仕事を始めた。一方で同時期には小学校教師も務めていた。2008年、カタールのアスパイア・アカデミー(英語版)に雇われ、世界中から若い才能を発掘するスカウトとして働いた。この時に訪れたパラグアイが彼の指導者としてのキャリアのスタート地点となった[1]。

2012年1月、バルセロナやアスパイア・アカデミーでの経験を買われてクラブ・グアラニーのスポーツディレクターに招聘される。2013年半ば、ディエゴ・アロンソ(英語版)の後任としてグアラニー監督に就任する[1]。リーガ・パラグアージャでは3年続けて年間2位となった。

さらに、コパ・リベルタドーレス2015ではコリンチャンスやラシン・クラブを下して準決勝進出の快挙を果たす。なお、準決勝の対戦相手はチャンピオンとなるCAリーベル・プレートであった。
2016年2月、クラブ・オリンピアの監督に就任[1]。またしてもリーグ年間2位でシーズンを終える。

2017年、クラブ・リベルタの監督に就任。リーガ・パラグアージャではアペルトゥーラで自身初となる優勝を果たす。また、コパ・スダメリカーナ2017ではCAウラカン、インデペンディエンテ・サンタフェ、ラシン・クラブを下して勝ち進み、準決勝で後にチャンピオンとなるCAインデペンディエンテに敗れる。

2018年8月22日、解任されたルイス・スベルディア(英語版)の後任としてセロ・ポルテーニョの監督に就任[1]。リーグでは同年のクラウスーラ、翌2019年のアペルトゥーラともに2位となっている。2019年5月20日退任。

2019年8月19日、日本のJ1リーグ(1部)のジュビロ磐田の監督に就任[2]。

バルサの下部組織で分析スタッフ、アスパイアアカデミーでスカウトを経て、パラグアイで指導者キャリアをスタートさせたという面白い経歴である。パラグアイで結果を残した上での磐田就任なので、不安よりも期待が大きかったのを覚えている。


フベロ監督よる変化

フベロ監督によって、磐田は間違いなく変わった。色々あるけど、個人的に気になった3つをあげたいと思う。

1、試合に出るメンバー

初陣となった24節から31節のメンバーは以下の通り。

(メンバー表はJリーグ公式HPより引用)

(左から24節~27節)

画像4

(左から28節~31節)

画像4

磐田サポなら、その変化に気づくと思うが、他サポの方だとわからないと思うので、名波期、秀人期のメンバーをいくつかピックアップしてみる。

(名波浩期:左から1節~4節)

画像5

(鈴木秀人期:左から18節~21節)

画像6

まず目立つのが八田、藤田、宮崎といったベテラン勢の起用。3人とも前体制までは、出れてもカップ戦というくらい、序列としては下の方だった。それが、フベロ就任後は主力になっている。

一方、祥平、新里、泰士といった前体制までは主力だったメンバーがベンチ入りも厳しい状況に陥っている。

では、なぜこのような状況になっているのか?という話になってくる。

①フベロの要求に高く応えられたのがベテラン勢だったという可能
前体制は良くも悪くも、選手の自主性に任せている部分が強かった。内部の人間からすれば「規律はあった」と言うだろうけど、ピッチ上で起きている現象を観る限り、その言葉を言われたところで説得力はない。フベロになったことで、選手個々の判断によって起きるトリッキーな現象は減ってきている。もしかしたら、前体制のやり方に染まりすぎて、フベロのやり方にうまく適応できていないのかもしれない(GKに関しては、カミックのパフォーマンスがここ最近単純に下がっているというのも影響している)。

②選手のモチベーションが下がっている
先に上げた出場機会の減った3選手は、特に前体制の指導者(特に名波さん)への強いリスペクトがあったように思う。信頼していたボスが去ったことで、もしかしたらチームに対してのモチベーションが下がっているのかもしれない。強いカリスマ性のあるタイプの監督が去ることでチームがうまくいかなくなるという状況になるのは決して珍しいことではない。また、フベロのスタイルが好きではないという可能性もある。個人の自主性を重んじるスタイルから、チームとしての強い規律によるプレーを求められるようになった。真逆のスタイルになったと言ってもいい。それに反発を覚える選手がいても不思議ではない。

2、ビルドアップからフィニッシュ

前体制ではこれといったビルドアップの形はなく、とにかくボールを前にいるフリーの選手につけながら前進するという感じだった。理屈からすれば、前に前進できればゴールまで辿り着くのだが、阿吽の呼吸や選手同士のフィーリングによって前進するのは11対11という大人数のスポーツにおいては難易度が高すぎる。その難しさは、約6シーズン監督をしていて作り上げられなかった前体制が示しているのはではと思う。

では、フベロになってどう変わったかというと、まずビルドアップを適当にやらなくなった。適当という表現が適切かはわからないが、とりあえずロングボールのようなものが多かった前体制とは違い、CBがボールを持ったら、それぞれが持ち場につき、ボールを前進する道筋を作るようになった。これ、本当に前体制では考えられなかったこと。そのおかげで、前体制でバンバンロングボール蹴ってた健太郎が、丁寧に味方に繋ぐようになっている。もしかしたら、ロングボールばかり選択していたのは、それしか選択肢がないことが多かったからなのかもしれない…

ボールの前進する道筋ができたことで、ゴール前にいる人数も大きく変わった。前体制では、クロスに対して、1人、多くても2人のような状況が本当に珍しくなかった。なので、ピンポイントでクロスを送るか、何か事故が起きるかを期待するでしかなく、得点の期待は非常に薄かった。

しかし、現在では3人が準備できているということも起きるようになった。札幌戦の1点目で、昌也のクロスに対してニアに虎太朗が飛び込み、ファーでルキアンとアダが準備できていたのがまさに好例。

(1点目:0:23~)

別角度

(1点目:1:43~)

サイドにボールを展開しながら、その間にボックス内に人が入っていくのが、特に2つ目の動画だとわかりやすい。こういうの本当に前体制でなかったから、ポジティブな変化。

3、守備の個人戦術

前体制では、ボールにアタックすることを強く求められていたように思う。しかし、それによって失点することも少なくなかった。

上記の記事は、以前私が書いた失点シーンについての説明なのだが、大貴のようにディレイして時間を稼げばいいのにアタックしてあっさりとかわされるというのが本当に少なくなかった。

しかし、札幌戦で何度か大貴がサイドに展開されたボールに対し、無謀にアタックせずに味方に任せて、ゴール近くに踏みとどまるという選択をしているシーンがあった。

アタックして取れれば問題ない!取れるように個人の力量を上げよう!!というのが名波さんの考え方だったように思う。フベロは、あくまで失点しないためにどう守るのがベストなのかという、欧州からすればスタンダードと思われるやり方をしているように思う。無謀にアタックするよりも、味方が戻ってくる時間を作って人を増やした方がいいよね?という感じ。

たぶん、これは観方によっては意見が分かれるかもしれない。どっちが正しく、どっちが間違いということでもない。ただ、名波さんはあまりに個人に偏重していたと思う。理屈はわかる。アタックして取れれば問題ない。そのためにその精度を上げていく。だけど、私の目にはそれが”チャレンジ”ではなく”無謀”なアタックが多すぎたと思う。この違いはとてつもなく大きい。

しかし、私のこの意見も「いやいや、無謀じゃないよ。必ずできるようになる。」と言われれば、そこは意見の違いみたいで噛み合うことはないという結論になってしまうのだが…


一時的な喜びよりも継続的な喜び

ここからは未来についていくつ語りたい。

1、フロント

来シーズンもフベロであることが確定し、J2でもある程度安定して戦えると思う。

しかし、来シーズンの監督がどうこうよりも、気になるのはフロントの体制。強化部に服部、そして監督を辞任した鈴木秀人。現場には、コーチの田中誠と名波浩が去った今も名波シンパは少なくない。名波さんが辞任をしていなければ、今も監督は名波浩であったと思う。そして、降格したとしても、外部からの圧がよっぽど強くない限りは、来シーズンも名波浩だったと思う。そんなシンパが今はどう思っているのか?という部分をまず話してもらわないといけない。特に昨シーズン終了後に一度は辞任を決意した名波さんを必死に引き止めた服部さんには、監督名波浩への評価とフベロへの評価を聞かないとモヤモヤが消えない。”来シーズンもフベロでいくよ!”だけで話を流していたら、フベロは便利な繋ぎ役で、いつかもう一度黄金期OBで…と考えていても何ら不思議ではない。それくらい、黄金期を選手として味わっていた人たちは黄金期に魅了されている。そんな中で、磐田関係者の多くが望んだ名波浩がうまくいかなかった。これによってクラブがどう考えているのかは示してもらわないと、不信感は拭えない。

もし、服部さんを含めた黄金期OBが今後も残るとして、フベロのようなフットボールを支持するのであれば、名波体制がなぜうまくいかなかったのかとフベロをしっかりと支えていくことを明言してもらわないと、同じことを失敗を繰り返す可能性が高い。

2、選手編成

まずは開幕時の所属メンバーを確認しておきたい。

Screenshot_2019-11-26 2019シーズン 新体制(選手)

(引用元:https://www.jubilo-iwata.co.jp/newslist/detail/?nw_seq=6453&year=2019&month=01)

33人と、抱える人数としては多いと思う。多いことで競争力は上がるかもしれないが、試合に出れない選手が多くなったり、目が届かない選手が出てきたりする可能性もあり、あまり適正な人数とは言い難い。ACLもなく、試合数が多いわけでもないし。

なぜここまでの人数を抱えたのかというと、一つは先にも書いたように競争力を上げることがあると思う。もう一つは、怪我によるトラブルをできるだけ避けたいということだろう。昨シーズンうまくいかなかった理由として主力の怪我の多さを上げていたので、そういったトラブルをできるだけ避けたいという狙いがあったのかもしれない。

次に現在(12/3)の所属メンバーの変更点を確認したい。

out
・エレン→契約解除
・中村俊輔→横浜FCへ完全移籍
・中野誠也→岡山へ期限付き移籍
・小川航基→水戸へ期限付き移籍

in
・秋山陽介→名古屋から期限付き移籍
・ファビオ→完全移籍(未所属)
・今野泰幸→ガンバから完全移籍
・エベシリオ→ツルヴェナ・ズヴェズダから完全移籍
・ルキアン→チョンブリFCから完全移籍

怪我人の復帰が補強、若手の成長が編成に含まれているとはなんだったんだと言いたくなるような変わりよう。ただでさえ人数が多かったのにさらに増えている。これはチームにとっても、選手にとっても健全な状況とは言い難い。

さらに来シーズン、高卒1人、ユース昇格2人の3人の加入が決まっている。この3人を戦力として計算しているのか、それともすぐに武者修行にいかいせるかのかはわからないが、人数が多いことには変わりない。

来シーズンのカテゴリーもJ2に決まり、個人的にこうなりそうというのをポジションごとに予想しておく。

現在いる選手の去就とそのポジションの補強を予想しておく(ポジションは1442で想定)。

GK
・八田→残留濃厚
(追記:12/25 契約更新発表)
・カミンスキー→契約満了の可能性高
(追記:01/08 契約満了発表
・志村滉→残留濃厚
・三浦龍輝→残留濃厚
(追記:12/25 契約更新発表)
・杉本光希→トップ昇格の可能性薄

カミックが契約満了の可能性が高く、ユースの杉本くんのトップ昇格も発表されていない(12/5現在)ため、1人の補強があると思われる。八田、志村、三浦の能力は低くないため、カミックレベルのGKを補強するとは考えにくい。

CB
・大井健太郎→残留濃厚
(追記:01/04 契約更新発表)

・新里亮→移籍の可能性有(戦力外もしくは本人希望)
(追記:01/05 ガンバ大阪へ期限付き移籍発表)

・櫻内渚→移籍の可能性有(戦力外もしくは契約満了)
(追記:12/27 契約更新発表)

・大南拓磨→移籍の可能性有(戦力だが、他クラブからオファーの可能性有。来年は五輪を控えているため、上のカテゴリーでやりたい可能性有。)
(追記:12/20 柏レイソルへ完全移籍発表)

・藤田義明→残留濃厚
(追記:12/25 契約更新発表)

・森下俊→移籍の可能性有(戦力外もしくは契約満了)
(追記:12/09 契約満了発表)

・ファビオ→移籍の可能性有(戦力に計算できる実力は備えているが、外国人枠を他の選手に使いたいという可能性有)
(追記:01/08 契約満了発表

・高橋祥平→移籍の可能性有(戦力外もしくは本人希望)
(追記:01/08 東京ヴェルディへ期限付き移籍発表)

健太郎、藤田、大南、ファビオをあたりは戦力として計算されている可能性が高い。他の選手は、いろいろな理由で、戦力として計算されていない可能性がある。大南がJ1クラブから狙われる可能性があり、本人も五輪の影響から上のカテゴリーでやりたいと強く思っている可能性がある。新里と祥平の動向次第というのもあるのだが、補強があるであろうことは予想される。

SB
・小川大貴→残留濃厚
(追記:12/29 契約更新発表)

・石田→山口からレンタルバック可能性高。戦力として計算し残留濃厚。
(追記:12/25 期限付き移籍からの復帰発表)

・宮崎→残留濃厚
(追記:12/25 契約更新発表)

・鈴木海音→トップ昇格の可能性有

補強ポイントの1つであるポジションだと思う。特に左利きのSBが宮崎しかいない。さらに宮崎の仕事ぶりに大きな不満はないが、サイドでボールを受けても、前に相手が1人でもいると縦に抜けきれないということが多い。サイドで1on1という状況が少なくないだけに「もし縦に抜けて、えぐれる選手がいたら…」と思うことも少なくなかった。志知選手とか来ないかな?ねぇ、志知選手来ない?
海音くんは、U-17W杯でSBだけでなくCBもできることがわかり、早々のトップ昇格も期待したい素材だが、J2で通用すると計算できるかは微妙なところだ。海音くんが早々に昇格しないとなれば、3人しか現状いないので、補強が絶対に必要なポジション。

DMF(ボランチ)
・今野泰幸→残留濃厚
(追記:12/27 契約更新発表)

・田口泰士→移籍の可能性有(戦力外もしくは本人希望)
(追記:12/16 契約満了発表)

・ムサエフ→移籍の可能性有(戦力に計算できる実力は備えているが、外国人枠を他の選手に使いたいという可能性有)

・森谷賢太郎→移籍の可能性有(戦力外もしくは本人希望)

・山本康裕→残留濃厚
(追記:12/29 契約更新発表)

・上原力也→残留濃厚
(追記:01/04 契約更新発表)

・針谷岳晃→残留濃厚
(追記:01/07 契約更新発表)

・伊藤洋輝→名古屋からレンタルバック。戦力として計算する可能性有。
(追記:12/26 期限付き移籍からの復帰発表)

・エベシリオ→残留濃厚

康裕、リッキー、ハリーは戦力として含まれていて残留濃厚と思われる。洋輝もぜひ残してほしい(個人的願望)。今野も夏に完全移籍したばかりなので、たぶん残るはず。ポジショニングの概念が身についたら、普通に化けると思う。泰士、ムサエフ、森谷は微妙なところ。戦力として計算には入りそうだけど、いろいろな理由で同じ列車には乗せれないとクラブが判断する可能性はある。残留濃厚枠に入れたが、リッキーは年齢やパフォーマンスから他クラブからオファーの可能性もあるので、選手の動向次第で補強が必要となるポジション。

SH
・太田吉彰→移籍の可能性有(戦力外もしくは契約満了)
(追記:12/24 現役引退発表)

・松本昌也→残留濃厚
(追記:12/25 契約更新発表)

・山田大記→残留濃厚
(追記:12/27 契約更新発表)

・藤川虎太朗→残留濃厚
(追記:12/25 契約更新発表)

・荒木大吾→残留濃厚
(追記:12/25 京都サンガへ完全移籍発表)

・秋山陽介→期限付き満了の可能性高
(追記:01/04 期限付き移籍満了発表)

・清田奈央弥(トップ昇格)

残留濃厚組では、昌也が他クラブからオファーの可能性がありそうだが、本人がフベロのスタイルに好印象を抱いているようなので、たぶん残ってくれるだろう(頼む、残ってくれ!)。
太田は、退団の可能性が高いと思う。磐田に大きく貢献してくれた選手なので、退団となればしっかり送り出したい。
秋山は期限付き満了だと思う。完全でオファーしたくなるようなパフォーマンスは正直なかった。
清田くんは、SHとボランチをやっていたらしい。詳しいことはわからん!
康裕がSHもできるし、昌也と虎太朗と荒木の成長もありそこそこ選手は揃っているポジションのように思う。補強の優先順位的には低いと思われる。

FW
・アダイウトン→移籍の可能性有(戦力だが、他クラブからオファーの可能性有)
(追記:12/27 FC東京へ完全移籍発表)

・川又堅碁→移籍の可能性有(戦力だが、他クラブからオファーの可能性有)
(追記:12/09 契約満了発表)

・大久保嘉人→移籍の可能性有(戦力だが、他クラブからオファーの可能性有)
(追記:12/12 契約満了発表)

・中山仁斗→残留濃厚
(追記:12/26 水戸ホーリーホックへ完全移籍発表)

・ルキアン→移籍の可能性有(戦力だが、他クラブからオファーの可能性有)
(追記:12/27 契約更新発表)

・小川航基→移籍の可能性有(戦力だが、他クラブからオファーの可能性有。来年は五輪を控えているため、上のカテゴリーでやりたい可能性有。)
(追記:01/04 契約更新発表)

・中野誠也→岡山からレンタルバック。現在大怪我のため残留濃厚。
(追記:12/25 期限付き移籍からの復帰発表)

・三木直土(トップ昇格)

・吉長真優(高卒新人)

どの選手も戦力として計算できそうだが、明らかに人数過多になっているのも事実。中山、夏に完全移籍したばかりのルキアン、現在大怪我で療養中の誠也は残留するだろうと個人的に思っている(ルキアンに関しては国外のオファーが怖い)。アダ、川又、大久保、航基は他クラブからオファーがある可能性が高い。
アダは最後の数試合で明らかに変化を見せ、主力となっていたのでぜひ残ってほしい。
川又も残ればルキアンと高いレベルで競争できて、チームとしては助かるが、まだA代表を狙えなくもない年齢であるし、上のカテゴリーでやりたいと思う可能性が高い。
大久保は、カテゴリーよりも長崎で最後はやりたいと思っている可能性がある。フベロ体制であればスコアラーとして蘇る可能性もあるし、SHもできるので、残ってくれると非常にありがたい。
航基は、水戸にいって試合に出る喜びとゴールをとることの喜びを明らかに得てきた。今の磐田なら、水戸のような喜びを得れる可能性があるが、大南と同様五輪を控えており、それがどう影響するかは未知数。J2でゴールを短期間で量産したことからも、J1クラブのリストに入っている可能性は高い。磐田でゴールを量産して、五輪に選ばれてほしいぞ!!
三木くんと吉長くんは、詳しくはわからんけど、CFというよりも誠也みたいに裏抜けとかタイミングで勝負するタイプっぽい。


最後に

たいぶ長くなりました。ここまで読んだ人は相当な磐田好きか物好きな人だろう。繰り返しにはなるが、フベロ監督の能力の高さはわかった。優秀な監督だ。しかし、仮に来シーズン昇格できたとして、再来年もフベロが磐田を率いてくれるという保証はどこにもない。監督の力にチーム作りを依存することの怖さは、国内でいえば湘南、国外であれマンチェスターユナイテッドやアーセナルが現在証明しているように思う。監督も選手もスタッフもいつかはクラブを去るがクラブは残り続ける(はず)。フベロの続投が決まり一安心したが、名波監督とあまりにスタイルの異なるフベロ監督を名波監督を高く評価し支持していたフロント(主に強化部)が何を評価して続投を判断したのか。その辺りが明らかになってこないと、フベロ体制がうまくいっても、短い幸福な期間で終わるかもしれない。フロントの動向には今後も目を光らせないといけないと強く思う。フベロ体制でどんな戦いを観れるのかという期待感とクラブとしてどう進んでいくのかの不透明さ。今の磐田はそんな状況なのかもしれない。


(最後まで読んでいただきありがとうございました。有料記事にしようかとも思いましたが、他の人の記事や動画をたくさん引用しており、それに値段をつけ個人の利益にするのはどうかと思い無料記事にしました。もし、記事を読んでよかったと思ったら、サポートやらいいねをしてくれるとモチベーションが上がります!褒めてほしい!(切実))

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