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朝日新聞社の「論座_RONZA」に「〈障害者〉と創る未来の景色」の連載をはじめました。

朝日新聞社のウエブ「論座_RONZA」「〈障害者〉と創る未来の景色」の連載をはじめました。

1回目の題は「わたしはもう一度生まれた~脳塞栓症にかかった人類学者の新たな研究テーマ」です。「さあ、「〈障害者〉と共に創る未来の景色 」を探す旅に出よう」という副題も付いています。

「障害者」とは生真面目にリハビリに取り組んでいる、どちらかと言うとちょっと暗い顔をした人が多いというイメージがあるのではないでしょうか。わたしはポジティブに、例えば「(視覚、聴覚、精神、知的、etc.)障害者はこんな凄(すご)いことができる」「どうです、羨(うらや)ましいでしょう」といった、いわば「異民族としての障害者」のトリセツ(「高齢者の人類学_”異民族”としての障がい者」を参照してください)[https://researchmap.jp/read0189214/presentations/24538268/attachment_file.pdf]を世の中に広げていくことが必要だと思います。実際、さまざまな障害者関連の法律が整備され始めている現在、企業のCSR担当者や行政の福祉部局の人たちでも、(昔のように「実を言えば、社会に甘えている障害者の福祉政策には反対なのですよ」といった形では)表だって言えないだけに、黙って聞いている振りをして、こころの中では反発しているといった例がいくらでもあるように思います。

医学書院の「かんかん!」で連載している「『ことばを失う』の人類学」は、基本的に自分自身の「障害」という現象を語る当事者研究です。これはR. F. マーフィーの名著『ボディ・サイレント―病いと障害の人類学』(平凡社ライブラリー)や熊谷晋一郎さんの『リハビリの夜』(医学書院)を(ちょっとだけ)意識して書いています。朝日新聞社「論座_RONZA」「〈障害者〉と創る未来の景色」は書き始めたばかりなので、はっきり言うにはためらいがありますが、もっと広い意味での「わたし以外の障害者」の参与観察(障害者コミュニティや作業所に混ぜてもらって観察することなどですね。文化人類学でやる異文化社会の研究ではよくやります。異なる障害種別の人たちの生活とは、まさに「異文化社会の研究」です)になりそうです。戸田美佳子さんの『越境する障害者:アフリカ熱帯林に暮らす障害者の民族誌』(明石書店)が参与観察の好例ですね。

〈障害者〉と創る未来の景色
わたしはもう一 度生まれた
~ 脳塞栓症にかかった人類学者の新たな研究テーマ
さあ、「〈障害者〉と共に創る未来の景色 」を探す旅に出よう
https://webronza.asahi.com/national/articles/2022052700003.html

初回は無料配信ですが、2回目以降は「公開後48時間は無料だが、48時間を過ぎると朝日新聞デジタルと論座の有料会員のみに全文公開」となります。月に一回のペースで書いていくつもりです。次は6月の末ごろ掲載になるでしょうか。

感想は、直接、「論座_RONZA」のページの後に「コメントを追加」の欄がありますからここに書き込んでください(ただし、これは全国に公開されます)。

それではよろしく!


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