超考察:第5章「さらに深く新劇場版の世界を知る」・世界一深い「新劇場版エヴァンゲリオン考察」
以下ネタバレ大量に含まれます。
【ヱヴァンゲリヲン新劇場版・序・破・Q】の3部作と、
【シン・エヴァンゲリオン劇場版】について、おそらく今、一番理解していると思われるシンゴリが解説します!
【前提】
基本的に、作中で描かれたこと以外は無視します。
絵コンテは【参考】にはします。
【次回予告】は基本的に無視します。
本記事は基本無料ですが、最後の超深い考察のある「超深考察」だけ有料(100円)です。
無料部分が面白いと思ったら缶コーヒー一杯おごると思ってご購入ください。
シンゴリは以下の内容を作成予定です。マガジンは300円ですのでお得ですが先行投資だと思ってご検討ください。
第1章 ラストシーン解説(無料のみ)
ー19歳の碇シンジと駅のホーム
ー「マリEND」なの?
ー最後のシーンは反復している
ー第3村は消えたのか?
第2章 新劇場版は旧作と似て、非なる世界
ー「旧劇場版」は生命の実VS知恵の実
ー「生命の実」VS「知恵の実」ではない新劇場版の世界
ー「渚カヲル」の円環と「旧劇場版」の仕組み解説
★超深考察「円環しているのは渚カヲルだけではない」
第1章&2章はこちら
第3章 小ネタの館(無料のみ)
ー細かいネタ
・リツコのグリップシューズ
・マリの外国語
・ジェットアローンとは?
・アスカのぬいぐるみ
・ナディア38話のデジャヴ
ーシンジ復活の兆し
鳩→綾波の目→月と綾波
ー都市伝説「ゲンドウ=渚カヲル説」を検証
第4章 そのインパクトで何が起きた?
ー「破」のニアサードインパクトとは何であったか?
ー「Q」のフォースイノパクト(未遂)とは何であったか?
ー「ニアサー」と「フォース(未遂)」の類似点
ー「ニアサー」と「フォース(未遂)」の相違点
ー「ニアサー」と「フォース(未遂)」からわかること
★超深考察「13番目」にカヲルが落とされた理由
第3章&4章はこちら
第5章 さらに深く世界を知る
ー「新劇場版ぶら散歩」神/ゼーレ/人類-の技術
ー「リリス」実はとんでもなく強かった!
ー「パターン青」ーエンジェルブラッド
★超深考察:リリス考察
★超深考察「セカンドインパクトとサードインパクト」
★超深考察:「使徒」何故、第3新東京市を攻めてくるか?
第6章 実はヒーローだった「ゲンドウ」
ー碇ゲンドウがヒーローになるまでの歴史
ーもし、ゲンドウが「ネブカドネザルの鍵」を使わなかったら
ーゲンドウの回想
★超深記事:死海文書の契約(リリスの契約)って何?
★超深記事:「ゼーレ」と「ゲンドウ」から見た新劇場版
第7章 作品のテーマ性
ー「レイ・アスカ・マリ」3人の女性
ーATフィールドの時代だった平成
★超深記事:令和の時代はコア化とインフィニティ
★超深考察:綾波レイとは「究極の持たざるもの」
はじめに
1995年にテレビ放送された「新世紀エヴァンゲリオン」の「リビルド」として始まった「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズだが、「序」の時点では細かい点が異なるものの、概ねテレビシリーズと差異がない「見たことのあるエヴァンゲリオン」のように見えていた。
そして、「破」で真希波マリが出てきたり、参号機にアスカが乗ったり、「レイの食事会」というイベントが発生したり、最後にはシンジがインパクトを起こしたのを、早々に渚カヲルが舞い降りて止めたり、「見たこと無さそうなエヴァンゲリオン」が始まった。
そして、「Q」では予想しなかった「破、から14年後」という舞台設定の「見たことのないエヴァンゲリオン」が展開された。
そして、2021年、完結編である「シン・エヴァンゲリオン劇場版」では、「見たかったエヴァンゲリオン」を観ることができ、本当の意味で終わった気がした。
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しかし、庵野監督は「シン・エヴァンゲリオン劇場版」でたくさんの謎解きを残してくれた。かく言うわたしも、その謎解きに取りつかれた一人だ。
この記事はその謎解きゲームに疲れた(憑かれた?)人の道しるべになりたいと思い、書くことにした。
セリフや時系列については、自分のメモや第三者のメモをベースにしているため、誤りがあるかもしれないが、複数回映画を見に行って確認しているので、解釈には間違いはないと思う。
念のため、これを書いている時点ではDVD等は出ていないため、ご容赦いただきたい。
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第5章 さらに深く世界を知る
テレビ版「新世紀エヴァンゲリオン」は放映時から様々な設定に対する疑問が取り沙汰されていたが、いざ設定資料集を出すと、それは膨大な設定があり、それがさらなる謎を呼ぶことで、ファンは大いに沸き立った。
「新劇場版シリーズ」は映画4本分という短さの中で作られているため、一度出てきた設定が深堀されないことが多い。また、庵野監督がそもそも「絵や作品の面白さ」を重視するため、ちょっとしたシーン・表現などから読み取らないと、解明できないことが多い。
本章はそういった小さな点を紡いで、「新劇場版」という世界を深く知ろうとする章になっている。
ー「新劇場版ぶら散歩」神/ゼーレ/人類-の技術
新劇場版では様々な生物が登場している。我々、現実世界に登場する生物は「知恵の実の生命体」として残っている。少し違うとすれば、我々人類は「リリン」と呼ばれているぐらいだ。
まずは、「新劇場版に出て来る、我々の世界には存在しない生命体」について考えてみよう。
生物編:
ー①使徒
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第3新東京市を目指して襲ってくる生命体。巨大なものから小さいものまで存在する。「コア」という部位を持ち、そこが形状崩壊をすると全身が液状化して死亡する。また、その際の爆発は十字架状になり、虹がかかる。
前提条件として、コアが崩壊しない限り、時間の早い・遅いの差はあれど必ず再生する。
第1使徒渚カヲル、第2使徒リリス以外の名称はわからず、ナンバリングのみが存在する。
基本的に道具を用いることもなく、文明なども持っていない。ゆえに、「最強の生物」であるが、人類の文明(=エヴァ)によって滅ぼされてしまう。「生命の実を食した生命体」と言われていて、「知恵の実を食した生命体」を滅ぼす側である。
第3新東京市に眠る「リリス」と接触することで、サードインパクトが起こり、「知恵の実を食した生命体」が滅びると言われているが、根拠などはなく不明なことが多い。
第9使徒が侵食すると思えば、第10使徒が捕食し対象を吸収したり、第12使徒に至っては全身がコアになることで形状崩壊を防ぐという風にどんどん進化しているようにも見える。
なお、その他の生命の実の力として、「絶滅しても、絶滅しない」という能力があるが、そちらについてはこちらを参照してほしい。
重要キャラ:
第1使徒(第13使徒)渚カヲル
第2使徒 リリス
第9使徒 殲滅されたと思ったが、アスカと同化して生きていた
第10使徒 ニアサードインパクトに関わる(綾波及びエヴァ零号機と同化)
第12使徒 自ら進んで第13号機に捕食された
ー②ゼーレ
モノリス状の生命体。元人間なのか、全くことなる生物なのかは不明。
寿命はないが、エネルギー供給が立たれると死んでしまう体のまま生きている。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q ©カラー
「Q」では冬月がでとあるスイッチをひねると、モノリスの輝きが失われるとともに停止してしまう。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q ©カラー
停止した際に、モノリスに「脳に似たもの」が浮かび上がるため、かつて他の生命体だったものが機械化している可能性も考えられるが、モノリスはとても薄いため、あくまでも表現だけだろう。
ゼーレについては、謎の発言が多いが、その存在について触れられているのは以下のゲンドウのセリフだ。
「あなた方も魂の形を変えたとはいえ、知恵の実を与えられた生命体だ。悠久の時を生きることは出来ても、われわれと同じく、訪れる死からは逃れられない。死を背負った群れの進化を進めるために、あなた方は我々に文明を与えてくれた。人類を代表し、感謝します。死をもって、あなたがたの魂をあるべきところへ帰しましょう」
この文章からわかることを書き出すと以下の通りになる。
・昔と現在で「魂の形」が違う
・他の多くの命と同じく「生命の実を与えられた生命体」
・永遠に生きているが、「訪れる死」からは逃れられない。
・群れの進化を早めるために、文明を授けた
以上から、人類とは異なる生命体である可能性がある。新劇場版では人間以外の生物も「知恵の実を与えらえれた生命体」であるため、近しい存在であるが、人類より先に「文明」を持ったようだ。
引用:2001年宇宙の旅
「モノリスが人類の進化を促した」というのは2001年宇宙を参考にしているのだろう。
彼らははるかな高みにおり、人類に「猿→人類」への進化を促していた。
なお、ネルフ本部で機械を操作すると、各モノリスは電源が落ちるように停止するが、「序」の中では月の中に突如現れて、カヲルと会話すると消えていくような描写がある。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 ©カラー
モノリスは実体ではない、我々の認識を超えたテクノロジーが使われているのは間違いない。
特に、ゲンドウが「死をもって、あなたがたの魂をあるべきところへ帰しましょう」といい電源を切ったことから、あくまでも遠くにある何かにある魂と機会をつなぐ技術なのかもしれない。
最後に、注意しておくべきなのは、旧劇場版では人間は第18番目の使徒「リリン」とされていたが、新劇場版では「知恵の実の生命体」は全てリリンであり、ゼーレもリリンに分類されている。
ー③クローン
綾波レイ及び式波アスカ・ラングレーの2タイプが確認されている。綾波は「アヤナミタイプ」と呼ばれていることが明示されている。ゲンドウの言葉を使えば「綾波型と、式波型パイロットは元よりこのためだ」だそうだ。それぞれに対しての説明が、「クローン」という存在全てに当てはまるかは不明。
ただ、「再生」された雌雄無きアドヴァンスドアヤナミシリーズが14歳程度の外見であるため、年齢を操ることは可能と考えられるし、性別などを含めて身体情報を作り直せると考えられる。
綾波シリーズは本来、情報を共有することができるようだが、その方法は不明だ。また、アヤナミレイ(仮称)には意図的に綾波シリーズ共有の記憶が引き継がれていなかったようだ。よって、情報(=記憶)は事前に抽出すれば、移行が可能であるようだ。なお、事前に抽出が必要なのはゲンドウが「碇ユイの完全なクローン」を作っていないことからの推測だ。
また、アスカ曰く、アヤナミタイプについては「シンジを好きになるように感情がプログラムされている」らしく脳の認知機能もデザインできる技術であるようだ。
最後に、カヲル曰く、「リリンの模造品」であるクローンは魂の場所が違うため、希望の槍を扱えないらしい。綾波、式波がエヴァのパイロットに選ばれた理由は、希望の槍をシンジ以外に使わせないためのゼーレの配慮かもしれない。
よって、新劇場版のクローン技術ではやろうと思えば割と好きな人間を作れるが、魂の場所が違うため希望の槍を扱えないというデメリットがある。
▶▶アヤナミ型
碇ユイの情報を用いて作られたクローン。「綾波レイ」と言われている。
冬月曰く「彼女(=碇ユイ)の情報だけが綾波シリーズに残された。君の知っている綾波レイは、ユイ君の複製体の一つだ。」
複数のロットがあるようで、mark.9に搭乗していたアヤナミレイ(仮称)は初期ロットのようだ。
その他にも、雌雄もなく純粋な魂だけで作られたアドヴァンスド綾波シリーズも存在している。
▶▶シキナミ型
シキナミ型パイロットということは、元からパイロットに使う目的で作られたはずだ。
「シン・」の中ではアスカが「私のオリジナルか!」と言うセリフとともに、似た姿のもう一人のアスカが登場する。
追報2「シン・エヴァンゲリオン劇場版」より ©カラー
【オリジナル】という概念は、クローンのもとになった人間を指す。
ゆえに、アヤナミタレイ(仮称)を「あんたのオリジナル」と言ったのはコピー元の「碇ユイ」を指すし、この「シキナミタイプのオリジナル」はアスカのコピー元だと考えられる。
複数のクローンと競争し、残ったのが「破」から登場する「式波アスカラングレー」かのような描写があるが、この描写は「補完中」の話であるため、「式波アスカラングレー」の経験なのか、「式波タイプのオリジナル」の記憶なのか、虚構の世界のアスカの話なのかは全て不明である。
▶▶まとめ
・少なくともアヤナミ型とシキナミ型が存在する
・年齢は自由に操作できる
・記憶をインストールすることもできる
・肉体改造をすることができる
・「魂」だけは人間と同様に定着できない
―④神
今回のエヴァンゲリオンは旧劇場版と違った形で「キリスト教」を取り入れている。作中で「神」という単語はたくさん出ているが、この「神」自体は姿を現さない。これは「キリスト教」の中で、神の名前を軽々しく口にしない、神は姿を現さない、と言う要素を反映していると思われる。
しかし、度々使われる「神」という単語からその姿を想像することはできる。
①第13号機は神と同じ姿をしている
②神は来るものを拒まない(ATフィールドがない)
③破壊されても死なない
④ネブカドネザルの鍵を使ったゲンドウは神である
⑤碇ゲンドウの定義上では碇ユイも「神」である
⑥初号機と第13号機は対(逆の位置にあるが、同等)の存在であるため「神と同じ姿」と考えらえる
⑦以下の有料記事でも書いたが、渚カヲルも「神」である
神については少なくとも2タイプの神が存在している。
ゲンドウ及びカヲルの「王」タイプの神。
こちらはゴルゴダオブジェクトにアクセスする能力がない。不死身の能力を持っていると思われる。真空で酸素もない宇宙空間でも生存可能だと思われる。
もう一つは作中では姿の存在しない「エヴァ」タイプの神。エヴァの姿をしており、ゴルゴダオブジェクトにアクセスする能力を持っている。
恐らく力関係としては「エヴァタイプ」が上位の神で、その下に神に近い存在として「王タイプ」がいると思われる。
ー⑤アダムス
アダムスについては謎が多いが、以下の理由で2タイプが考えられる。(※記事の頭にあるように予告は参考にしない)
上記の記事でも触れたが、「Q」と「シン・」では「ふしぎの海のナディア」からの引用が多いため、補足的に参考にする。
詳しくは以下で説明するが、「エヴァ型」のアダムス、「鯨型」のアダムスが存在するという情報が確定情報である他、ゴルゴダオブジェクトに6本の槍とともに存在していたものとして、ゲンドウから説明されている。
「ユイもここにた」という発言から、ユイが「人間型」のアダムスという可能性もある。
【エヴァタイプ】
覚醒した第13号機を見てマリの言う「アダムスの生き残りが覚醒した!」という言葉からエヴァ型のアダムスが存在すると考えられる。
第13号機はQで初めて作られたようだが、「アダムス」を流用し、形状が変化した状態なのかもしれない。
なお、後述の「セカンドインパクトとサードインパクト考察」で書くが、セカンドインパクト後に作られた「エヴァンゲリオン計画(大綱)」であるが、それ以前にアダムスを運用した「アダムス計画」があり、それに基づいた人類補完計画の失敗が「セカンドインパクト」であったと考えられる。
※補足
不思議の海のナディアでは、超科学を持った古代アトランティス人が自分たちに似た生命体を作る中で最初に実験して生まれたものを「アダム」と呼んでおり、初期型の「サルタイプ」は当時のアトランティス人の技術では小型化できず、大きくなってしまった。
今回の新劇場版ではそれを意識した同レイアウトが存在している。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 ©カラー
ふしぎの海のナディア ©ガイナックス
【戦艦タイプ】
オーバーラップ後の8号機が戦艦3隻を沈めた際に、「リリンに利用されないように眠りな、アダムスたち」という言葉からヴンダーを含め、戦艦はアダムスだと分類される。
※補足
ヴンダーは発信するときに「ナディア」の音楽が使われているうえに、ATフィールドを発するときに鯨の鳴き声を発している。その骨格はまさしく鯨だ。
鯨の骨格をアーチ状の外壁で覆っているため、尻尾もあばらも同じように見えるが、尻尾のアーチを外すと、その下に「シン」の中で槍を生成した竜骨システム(だったっけ?)が眠っている。
ヴンダーの顔よく見れば鯨の頭蓋骨と同じサイズだ。
©カラー
なぜ、ここまで鯨を模しているかというと、「ふしぎの海のナディア」ではアダムの次に作られたのは「鯨型の生命体、イテオン」だ。
©ガイナックス
あくまでも考察と言うよりかは、推測の域を出ないが、「アダムス」について、新劇場版でも「神が最初に作った生命体」だと考えるとその役割が見えてきやすい。
恐らく神が最初につくったいくつかの試作型の生物が「アダムス」であり、ゴルゴダオブジェクトという箱舟に乗ってきたのだろう。
ー⑦オンセンペンギン
最後は念のため 笑
我々の世界に存在しない生命体なので。
「シン・」の中では何故か繁殖している。
セカンドインパクト後にわざわざ作れた「新種」の生物である。
ー※補足「碇ユイ」はどれに当てはまるか?
この記事を書き終えて、「ユイ」について検証しないのは不自然でに感じたので考察してみる。
結局、結論は出ないが、可能か限り考察しよう。
おそらく、「新劇場版」シリーズを通して、考えれるのは以下の4パターン。
A:ユイは「普通の人間」説
B:ユイは「神」説
C:ユイは「アダムス」説
D:ユイは「ゴルゴダオブジェクト人」説
ーA:ユイは「普通の人間」説
綾波ユイとして生まれてきた普通の人間であり、普通に大学進み、碇ゲンドウや真希波マリ、冬月幸三などと出会い、ネルフに就職。
セカンドインパクトを経て、「コアのダイレクトエントリー」を試みた結果、エヴァ試作初号機に残されることになった。
それからは「ユイ=エヴァ初号機」となっており、時々息子のシンジを助けながら、最後までエヴァの中に残り続けた。そして、「シン・」の最後で、自己犠牲で死のうとしているシンジを助けるべく、代わりに犠牲となる。
今作では「神」とは運命を課すものに対して使われる。第13号機は人類補完の要となり、人類に対して「コモディティ化する運命を課す」存在となる。
そう考えた時、ゲンドウに対して「保管との闘いの運命」を課した「碇ユイ」とはゲンドウにとっての「神」と言える存在になっていたのでしょう。
この説の一番のネックは、ゲンドウの「6本の槍とアダムスがここ(=ゴルゴダオブジェクト)いた。お前の母親、私の妻もここにいた」をどうとらえるかだ。
可能性としては、このシーン。
「破」の最後、ニアサードインパクト時にコア(=ユイがダイレクトエントリーしたところ)から、ガフの扉を通じて、ゴルゴダオブジェクトにアクセスしていた。ガフの扉の向こうにゴルゴダオブジェクトがあるのは、「Q」のインパクトの映像で確認してほしい。
インパクトの儀式の仕組みについては詳しく語られていないが、「シン・」では、ゲンドウが「ゴルゴダオブジェクト、全てが思い通りになる場所だ」と言っている。
旧劇の設定では、インパクトはエヴァを中心にインパクトが展開されるが、今回のインパクトは「ゴルゴダオウブジェクトという場所」で行う必要がある。
つまり、ニアサードの時に、シンジの願いを叶えるために、ユイの魂はゴルゴダオブジェクトへと向かい、そこで願いをかなえようと「ゴルゴダオブジェクト」に行ったが、Mark6のカシウスノ槍によりインパクトが中止したため、再び初号機へと戻ってしまったのではないだろうか?
こう考えれば「人間ながら、ゴルゴダオブジェクトにいた」ということもありえるのではないだろうか?
—B:ユイは「神」説
ゴルゴダオブジェクトは全ての願いを叶える「神と等しき力」を持っている。むしろ、この装置を扱える生き物こそが「神」と呼ぶにふさわしいだろう。
ゲンドウの「6本の槍とアダムスがここ(=ゴルゴダオブジェクト)いた。お前の母親、私の妻もここにいた」というのが説の元になっている。
また、シンジの「父さんは母さんを見送りたかったんだね。それが、父さんの神殺し」というセリフから、シンジは最後、ユイこそが神であることに気づいた。
キリスト教とは神の姿は信じぬいた最後に姿を現すものである。シンジはリアリティの中で立ち直り、全ての救済を覚悟したからこそ、最後に「神」の姿に出会い救われたのかもしれない。
エヴァ初号機は神と同じ姿をしている。エヴァ初号機へのダイレクトエントリーすることで、神になったと考えることもできるし、元々神としてゴルゴダオブジェクトとともに存在していたのかもしれない。
特に後者だと考えると、本来は地上に降りてはいけない神様が地上に降り、碇ゲンドウという男と恋に落ちたことで、人間の運命(知恵の実の運命)を変えなくてはいけないと思いエヴァにダイレクトエントリーし、このストーリーを作ったと思うとやたらとエモい。
ーC:ユイは「アダムス」説
前述と同じく、ゲンドウの「6本の槍とアダムスがここ(=ゴルゴダオブジェクト)いた。お前の母親、私の妻もここにいた」というのが説の元になっている。
ゴルゴダオブジェクトいたとされる数々のアダムスの中の1つにユイが含まれているという説だ。
エヴァ13号機やNGN戦艦などがアダムスであることを考えると、人格のあるものというよりかは神とも呼称すべき上位の生命体に作られたものだといえる。
エヴァや戦艦も吠えたり、鳴き声を上げたりすることからある種の人格もあるが、「何者か」が乗ることを想定した生体兵器のようなものだと推測される。
「ユイ」の人格を持つ魂が、「ユイ」型のアダムスに乗り、地球に降り立ったのかもしれない。その際に、他のアダムスと6本の槍を持って地球に来たのだろう。
—D:ユイは「ゴルゴダオブジェクト人」説
前述と同じく、ゲンドウの「6本の槍とアダムスがここ(=ゴルゴダオブジェクト)いた。お前の母親、私の妻もここにいた」というのが説の元になっている。
ゴルゴダオブジェクトを操り、アダムスと槍を持ってきた生命体を仮称して「ゴルゴダオブジェクト人」と呼んでいるだけで、基本的には「神」説とほぼ同じだ。
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なんなら、ユイが「アダムスか、神か」だけの違いであり、基本的にB,C,Dは同じ説だ。
どうしても、ゲンドウの「ユイはゴルゴダオブジェクトにいた」を拾うと、どうしても人外の生命体として扱わざるを得ない。
個人的にはインパクトで願いを叶えるためには「ゴルゴダオブジェクト」に行く必要があるのはあり得ると思うので、願いを叶えるために行ったことがあるのは無理すぎる話ではないと思える。
また、コアへのダイレクトエントリーもなかなか凄いことやってるっぽいんだよね。可能性としては、これ、ほぼほぼ「インパクト」に近いことが起きてたのではないかなぁ、と思ったり。
皆さんは、どう思いますか?
技術編:
新劇場版の技術レベルは3つに分かれている。
これを以下の通りの3つに定義した。
現代技術 :2021年の我々とほぼ同じ現代技術。
未解明技術 :ゼーレのモノリス等の現代技術を超えた技術。
神系技術 :ゴルゴダオブジェクトと同等の技術。
―①現代技術:
引用:みんなのエヴァファンから ©カラー
「シン」劇場版のパリの作戦中に映るパソコンは「Pnasonicのtoughbook」だ。おそらくサードインパクト以降、技術の進歩は止まってしまっているため2014年レベルの技術しかないと思われる。
また、「シン」のアディショナルインパクト中も伊吹マヤが「iPad」を使っている。
「シン」の中でトウジの診療所に送られてきた機械は下の遠隔で手術を行う機械に似ていた。(医療機器には詳しくないので間違っているかもしれないが)
上の写真は2019年の最新医療機器だ。4本のアームが出ていて雰囲気も近い。
2014年から14年経つ間にKREDITの研究で2020年レベルへの技術革新は合ったのかもしれない。
つまり、基本的には我々の文明レベルから大きく飛躍していない。サードインパクト後の世界は軍事レベルの技術しか開発が進んでいないため、第3村の生活レベルは昭和の生活レベルまで下がっている。
ー②神系技術:
次はエヴァンゲリオンの中にでてくる「解明不可能」な技術について、触れていく。これを「神系技術」と呼称しよう。
エヴァンゲリオンでは、我々が良く知っている物理法則などの自然の摂理をいとも簡単に超える技術をいくつも目の当たりにしている。
・「ゴルゴダオブジェクト」/使徒封印用呪詛文様/アンチLシステム
「どんな願いも兼ねるゴルゴダオブジェクト」は技術レベルとしては一番高いものだと考えらえる。
注意すべき点は、ゴルゴダオブジェクトの表面も「使徒封用印呪詛文様」でおおわれていることだ。
こちらの「使徒封印用呪詛文様」は、本来は様々な用途があったものを人間かゼーレが「使徒を封印する用途」で使い始めたのが起源であると思われる。
「破」でもベタニアベースで第3使徒の封印のために使われているように見えるが、「破」でも綾波レイの調整に使われているし、「シン・」でもアンチLシステム等、使徒と戦う以外の用途としても使われている。
エヴァンゲリヲン新劇場版:破 ©カラー
こちらの装置は単に文字を表示するだけのシンプルな技術であり、複雑な形状変化をしないため、一見大した技術ではないように見えるが、文字を表示するだけでそこにエネルギーを生成したり、物質を生成したりする、という意味では、なかなかレベルの高い技術だと考えられる。
DSSチョーカーは平たいチョーカーから弾丸のようなものを生成し、カヲルの首を吹き飛ばしている。
例えば、テレビがあってそこに「火」が映し出されたら、そこに接している空気が本当に熱くなる技術と置き換えるとそのすごさがわかるはずだ。
使徒封印用呪詛文様の技術とはこういったレベルの技術なのである。
この技術は、アンチLシステムや伊吹マヤ曰く「アンチLシステムはエヴァと同じく人外未知の技術」で人間の言語で制御するのは難しいようだ。
・神型エヴァンゲリオン(再現型エヴァ)
実はエヴァンゲリオンを3種類存在する。
・神型エヴァンゲリオン(再現型エヴァ)
・アダムスの器型エヴァンゲリオン
・ゼーレ型エヴァンゲリオン
神型エヴァンゲリオンの特徴はインパクトを起こすためのファンクションを持っているということだ。見た目の特徴として額から角が出ており、アスカのオリジナル曰く「最後のエヴァ(=13号機)は神と同じ姿」であり、「初号機」と「13号機」は対になる存在らしい。
シン・エヴァンゲリオン劇場版 ©カラー
初号機、Mark6、第13号機がその特徴を持ち合わせているが、Mark.6は「建造方法が違う」らしいので、無理矢理神型エヴァンゲリオンを模したものと推測される。
神型エヴァンゲリオンの特徴は「再現型」であり、独自の方法で形作っているものだと思われる。
この「再現型エヴァ」は絵コンテに出てきたキーワードであり、作中に出ていた表現ではないが、正式なプロダクションモデルではない「零号機」と「初号機」はこの建造方法で作られたタイプだと思われる
具体的な説明は考察で有名な「ひとりよがり日記さん」を参考にしていただきたい。
特徴としては、「シン化」と言われる形状変化をすることができ、ATフィールドで腕を形作ることもできる。また、「シン」では突然手足が再生するなど、ある程度の回復能力は持っている。しかし、アダムスの器ほどの自由に法則を超えた形状変化はできない。
最後に、新劇場版で「エヴァ」という場合、エヴァ零号機から第13号機までを指す場合と、概念としての「エヴァ」を言う場合がある。例えば、「エヴァ・インフィニティ」や「エヴァイマジナリー」だ。
この概念としてのエヴァを指す場合は「初号機」を指すと思われる。
・アダムスの器(アダムスの器型エヴァンゲリオン)
恐らく新劇場版の中で出て来るテクノロジーの中で、ゴルゴダオブジェクトの次に凄い技術がアダムスの器。
全身コアでできており、通常の戦闘では破壊できない。さらには質量保存の法則等、ありとあらゆる自然の法則を無視した形状変化を行う。
Mark.9は瞬く間に背中にジェットエンジンを生成し、大量噴射してヴンダーから去っていたし、ヴンダーをハッキングする際は、自分の質量を遙かに超える液体を生成し、物理的に浸食していた。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q ©カラー
なお、「アダムスの生き残り」であるエヴァ第13号機はこういった形状変化する能力がない代わりに、神に覚醒する能力があるようで、同じようなフォーマットでも、アダムスとアダムスの器では根本的に役割が違うようだ。
・地獄の門
南極のセカンドインパクトの爆心地にある大きな穴。普段はふさがっていると思われる。マイナス宇宙と地球を行き来するための門。本来はインパクトを起こしてガフの扉を開くことでマイナス宇宙と地球を行き来できるが、この地獄の門はインパクトのエネルギーを用いなくても開くことが可能だと推察される。
この穴はセカンドインパクトで空いたものではなく、神系の技術で作られたものであり、この地獄の門を使って人類補完計画を実行しようとしたのがセカンドインパクトだと考えらえる。
また、リツコが「ガフの扉の向こうはマイナス宇宙。ヴンダーでは干渉できない」と言っていることから地獄の門が開いてい状態はガフの扉と同じもので間違いなさそうだ。
・月
詳しくは描かれていないが、ニアサードインパクト以外のインパクトではその度に月がその模様を変えている。
また、Qのフォースインパクトでは黒き月も誕生しており、この「月」というものは神系の技術の副産物として発生し、またインパクトの術式に必要なものになっている。
エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に ©カラー
月が太古の昔からあることを考えると、過去の儀式の際に生成されたものなのかもしれない。
・聖なる槍
シン・エヴァンゲリオン劇場版 ©カラー
一本の棒状である槍。手に持つ者の意思によって形状が変わる。絶望の槍・ロンギヌスは先端が二股になる。希望の槍・カシウスは先端に矢先のような刃が現れる。
どちらの形状でも刺した者は活動を停止する。
ドグマのリリスはロンギヌス状態で、シン化覚醒した初号機はカシウスの状態の槍を差されることで活動を停止した。
また、サードインパクトで融合したMark6とリリスの融合体は変形前の棒状の槍が刺さっている。また、シン化覚醒した第13号機はインパクト中に変形前の棒状でコアを突き刺しているため、この状態で槍を差しても必ず停止するわけではなさそうだ。
ーゼーレの技術
ゼーレの技術は我々人類を超えている科学技術でありながら、ゴルゴダオブジェクト等に代表される「神系技術」には及ばないものが分類される。とはいえ、いくつかは「神系技術」由来の技術を、ゼーレが独自に模倣することで再現しているものもある。
例えば、DSSチョーカー等は「ゼーレ」が作ったものだが、そこには「使徒封印用呪詛文様」が活用されていたりする。
・ゼーレ型エヴァンゲリオン
先述の通り、エヴァは3タイプに分類される。
ゼーレ型エヴァンゲリオンについては、正式なプロダクションモデルと呼ばれている弐号機、参号機、仮説伍号機、八号機が該当する。
マヤが「アンチLシステムはエヴァと同じで、未解析な技術」と言っているため、おそらくゼーレが人類に与えた技術だと思われる。
神型エヴァンゲリオンやアダムスの器型エヴァンゲリオンと異なり、自己修復をする能力もなく、装甲版などの外装パーツは人類が再生しなくてはいけないため、時間がかかる。
また、アンビリアカブルケーブルや外付けのスペアバッテリー、JAリアクター、ドラゴンキャリアー等の電気ユニットがないと動かない。初号機も内蔵電源の残量がゼロになると止まるが、その後覚醒して再稼働する等、根本的には外部エネルギーを必要としていない。
また、「亜種」としてMark4(ネーメジィスシリーズ)とMark.7が存在するが、こちらはゼーレが作った後期型で他のエヴァシリーズが永久に活動切る機関「コア」を持っていると推察される。
「破」で消えた4号機が、エネルギーの可動問題を解決するテスト機であるのは旧作も一緒だが、新劇場版では後続の「ネーメジィスシリーズ」に受け継がれたのだろう。
・DSSチョーカー
こちらは使徒封印用呪詛文様が使われているが、用途からしてゼーレが「リリスの契約」を実行するために作った装置だと思われる。
リリスの契約を実行するためには、最後に生命の実の生命体を滅ぼし、人類補完計画により、新たな生命の実の生命体になるのが、今作の大きな目標になっている。
カヲルが「リリンが作った」ものと言っているが、おそらく「リリン=人間」ではなく、「生命の実の生命体=リリン」であり、ゼーレも含まれると思われる。
・ネルフ本部
ネルフ本部だが、こちらは人間の作りだしたものではないと推測される。
こちら基本的な役割はネルフの本拠地であり、使徒からインパクトのトリガーであるリリスを守る拠点であるが、もうひとつの隠された機能がインパクトで依り代としてゴルゴダオブジェクトに干渉する技術を担うことだ。
Qのインパクトは依り代であるカヲルが死んだあと、覚醒状態を保ちながらもインパクトの中心から離れていくが、ガフの扉は閉じずに儀式は進行していく。
上の画像を見ればわかるが、ネルフ本部には12個の四角錐が存在し、そこから翼のようなものを出しながらガフの扉の向こうに干渉している。
「12の翼」はアナザーインパクトでは4隻の戦艦が担っていた。ガフの守り人である戦艦がインパクトのトリガーにはなれないのと同じではあるが、依り代にはなれるという機能がついているものだと思われる。
南極でこの機能を戦艦4隻で補ったのは、ネルフ本部で代用すると、ゼーレが望んだ術式で進行してしまうため、異なる術式(=アナザーインパクト)を起こす必要があったからだと思われる。
・ゼーレのモノリス
突然月に現れたり、瞬間移動をすることができるモノリス。それが実体か、ホログラムかは示されている場面はない。作中では、ゲンドウと冬月しか対峙していないため、詳細は不明である。
©カラー
序の時では下の通り、ネルフ本部の中の六角形の部屋で会議していた。
©ヱヴァンゲリヲン新劇場版・序 ©カラー
しかし、「Q」の時はネルフ本部にいたか、ネルフ本部で制御されていたため、電源を落とすことで死んでしまう。(ように見える)
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q ©カラー
・渚カヲルの円環の一部
カヲルが転生するたびに出て来ると思われる棺。こちらは「シン」を見ると蓋にゼーレの仮面のマークが入っている。そのため、生命の実の円環に対して、干渉する手段を得ていたと考えられる。
前述の通り、ゼーレは「神系の技術」を自分達の技術で制御しようとして、いくつか成功を収めている。
渚カヲルの円環は生命の実が起因している能力だが、これを制御できるところまでゼーレは来ていたのである。
ー「パターン青」ーエンジェルブラッド
「エンジェルブラッド注入!!!!」で突如巨人化したエヴァ弐号機とそのパイロット。
このシーンで、「エンジェルブラッド」=使徒の血を入れたのだから弐号機も使徒化した!と思っている人もいるかもしれないが、それは違う。
この時に追加の「パターン青」としてカウントされていたのはあくまでも「第9使徒=アスカ」だ。つまり、弐号機は使徒化しているわけではない。エンジェルブラッドは弐号機のコントロールを得やすくするための機能しかないと思われる。
使徒化直前、普段の弐号機のコントロールはアスカが握っている。普段は、アスカが弐号機をコントロールして、そのATフィールドを出したり、出さなかったりを判断している。
しかし、「シン」の中で弐号機はアスカの意に反して勝手にATフィールドを出している。
アスカが「私のATフィールドで、改2のATフィールドを中和する!!」と言っているが、アスカというか人間は戦闘に影響するような強力なATフィールドを放つことができない。そこでATフィールドを出せる生命体=使徒に変身するわけだ。
ー「リリス」実は飛んでもなく強かった!
リリスについてはあまり触れられていないが、その1つ1つが考察のし甲斐のあるものとなっている。
■ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
ミサト:違うわ。この星の生命の始まりでもあり、終息の要ともなる、第2の使徒リリスよ……そう。サードインパクトのトリガーとも言われているわ。このリリスを守り、エヴァで戦う
特筆すべきは、今回のリリスは「すべての生命の源」である点だ。旧劇場版では、人間(=リリン)を生み出した母なる生命体であったが、新劇場版では「生命の実の生命体」も「知恵の実の生命体」も全てを生み出す力が与えられている。
また、「終息の要」とは生命の実を与えられた生命体の終わりを指している。これは「使徒によるインパクト=セカンドインパクトの続き」と考えられる。
つまり、使徒とリリスが合わさることで生命の実の生命体が滅びるインパクトが発生する可能性を示唆している。
ここら辺はこちらの記事の無料部分に記載したので是非確認してほしい。
■シン・エヴァンゲリオン劇場版
冬月:人工的なリリスの再現、黒き月の強制流用。舞台は整えた。あとをどのように演じるか、碇。(曖昧)
ここで特筆すべきなのは「リリス」はQで爆散し失われたたものの、やはりアナザーインパクトの儀式でも必要があるため、「人工的」にリリスを再現することでアナザーインパクトを成功させている。
どのように人工的にリリスを再現したかは次の有料部分に譲るとして、リリスは旧劇場版以上に唯一無二の能力を持っていることが分かっていただけると幸いだ。
超深考察:リリス3本立て!
旧劇場版に於いて、リリスはゼーレの仮面をはめられているが、新劇場版では使徒の顔をしている。恐らく仮面ではなくああいった顔なのだろう。この類の顔は第4使徒、第5使徒、第7使徒と共通している。(※第5使徒は顔のに見えるものがカバーであり、その下に第3使徒と同じ顔を持っている設定)
前述の通り、新劇場版のリリスは、旧劇場版以上に役割が与えられている。
さて、この有料部分は3つ「リリス=〇〇考察」、「使徒は何故、第3新東京市を攻めてくるか?」、「セカンドインパクトとサードインパクト」と、リリスにまつわる考察をまとめて行っている。
「リリス=〇〇考察」では。リリスの胸の傷を皮切りにリリスの正体は何かについて迫る。
次に、「リリス=〇〇考察」を受けて、何故使徒が日本を攻めてくるかを考察する。旧劇場版では、地下にあるリリス(アダムと思い込んでいた)と接触し、インパクトを起こそうとして迫ってきていたが、新劇場版では少し違っている。その点を考察する。
最後に、空白のサードインパクトととセカンドインパクトについて可能な限り考察を論じる。特に、セカンドインパクトとは誰の意思で行われたかが非常に重要となる。
では、考察に行ってみよう。
★超深考察「セカンドインパクトとサードインパクト」
この章では謎の多いセカンドインパクトとサードインパクトについて記す。セカンドインパクトとサードインパクトについてはプロットにまとめると因果関係がはっきりしやすいのでまずはそれぞれをプロットにして書いてから説明する。
ーセカンドインパクトの概要
1:遥か昔、神と呼ぶべき存在(=以降、神)がゴルゴダオブジェクトに乗って、アダムスと6本の槍を持っていた。彼らはゴルゴダオブジェクトと地球を行き来するため【地獄の門】を作る。
2:アダムスと6本の槍が地球に来る。
3:神が第1使徒リリスと月を作る。
4:たくさんの生命が生まれる。
5:何者かが死海文書を記す。
6:人類に等しき存在(or完全に人類)であるゼーレが、死海文書、リリス、アダムス、6本の槍を発掘。
7:ゼーレがいくつかの人間に自分たちのに技術を授ける。(ゴルゴダオブジェクトについての知識、エヴァ、クローン、使徒封印呪詛文様等)
8:葛城博士が人類補完計画を提唱。エヴァイマジナリー仮説唱える。
9:南極のカルヴァリーベースで、リリスと6体のアダムスと6本の槍を使用しセカンドインパクトを開始。
10:アダムスのうち1体を依り代として儀式を進めると、黒き月が発生。アダムスのうち6体から翼が生える。
11:地獄の門に4本の槍を刺すと海の浄化が始まり、海がコア化する。
12:大量のエヴァ・インフィニティが発生。第3新東京市の黒き月からも少量のインフィニティが発生する。
13:アダムスのうちの1つがリリスにロンギヌスを刺すことで儀式は中止するが、大爆発が発生。アダムスは6体中1体を残し、全て大破する。
14:衝撃で海面上昇が起きたり、電車や船が空中に舞う。
まずはこのプロットを押えてほしい。
ーセカンドインパクトでは〇〇を操作していた
セカンドインパクトから4年後の2004年。碇ユイがエヴァンゲリオンのコアへのダイレクトエントリーを試みて、ダイレクトエントリー後、帰ってこなかった。冬月曰く、「エヴァの極初期型制御装置」と言っていることから、エヴァンゲリオン試作機(初号機と零号機)ができたのはセカンドインパクト以降であったと考えらえる。
しかし、その前からゼーレは大きな巨人を動かす技術を持っていたと思われる。それが、「光の巨人」だ。
あくまでも「エヴァ」の極初期型の制御装置なのであって、そのベースとして「光の巨人」の制御装置が既に存在していたと思われる。
セカンドインパクトに於いて、初めてアダムスが地獄の門より登場したとは考えづらい。
ある程度、研究が進んだうえで意図的に起こされたのがセカンドインパクトである。葛城博士とその賛同者、ゼーレのバックアップがあって実現したのだろう。
「シン・エヴァンゲリオン劇場版」では、旧カルヴァリーベースは何もなく地獄の門と地上絵のみを残し、後はすべて消えていた。しかし、ミサトの回想を見る限り、小型の脱出ポッドがあったり、一通り研究施設と思われるものが建造されていたはずだ。
セカンドインパクトはゼーレの方術で起こされたことが、「シンエヴァンゲリオン劇場版」で語られるが、方術の一部である「光の巨人」は自分たちで制御しない限り、再現できないはずだ。
そのため、セカンドインパクトは人間が「光の巨人」を制御し、地獄の門の上に建造したカルヴァリーベースて試みたものだと思われる。
ーセカンドインパクトの術式を振り返る
実際にシンエヴァンゲリオン劇場版でミサトとリツコの会話がそのヒントとなる。
下の図のように黒き月の周りを3つの翼の生えた四つの戦艦が取り囲み儀式が始まる。黒き月はこの時、槍へと形状を変えている。
そして、この儀式が始まると、ミサトが「まさか!セカンドと同じ方術でインパクトを起こすつもりか!」と言う。
それに対して、リツコが「しかし、黒き月を取り巻く事象はセカンドと異なっているわ。しかも、ガフの守り人として建造された箱舟はインパクトのトリガーになることができない」と訂正する。
つまり、これを言い換えると、セカンドインパクトは黒き月の周りにインパクトのトリガーとなれるアダムスが取り囲み行われたというわけだ。
では、数少ないセカンドインパクトの写真を振り返ってみよう。
リツコの言葉からくみ取るに、「セカンドインパクト」とシンエヴァンゲリオン劇場版の「アナザーインパクト」の差異は以下の通り。
①4隻の箱舟ではなく、光の巨人が使われていた
②黒き月は槍にはなっていなかった
③光の巨人がトリガーになった
上記3つである。それ以外は同じだったと思われる。しかし、映像からもう一つ予想されることがある。それは…
④翼を放っている箱舟4隻に対して、翼を放っている光の巨人は6体いた
死海文書でもインパクトを起こす生命体は12枚の翼を持っているし、アナザーインパクトでも箱舟4隻で12枚の翼を作っていることから、翼は12枚あることが大事だと考えられる。
つまり、セカンドインパクト時の光の巨人からは1体につき、2枚の翼しか生やしていない。つまり、下の画面には映っていない追加の光の巨人が2体がいたはずだ。
「シンエヴァンゲリオン劇場版」の南極の潜航ポイントの十字架は以下の通り、5本立っていた。
今まで光の巨人が消滅した跡だと考えられていた十字架は1本が倒れていただけで5本だったというわけだ。
では、上で挙げた光の巨人が6体いたというのが正しいンドエあれば、うちの5体が十字架になったとしたら、残りの1体はどうなったのか?
生き残っていたのだ。
そして、先ほどから言ってきた「光の巨人」は「アダムス」と呼ばれるもので、その生き残りが第13号機の一部になった。
ゆえにマリは第13号機を「アダムスの生き残り」と表現している。
ーセカンドインパクトで生まれたもの
まず、「シン」で出てきた南極を図解しがこちら。
インフィニティの群れについては、L境界面から地獄の門までの中空をさまよっている。
こちらのインフィニティはセカンドインパクトの際に生まれたものだと考えられる。
なぜなら、インフィニティは黒き月から生まれるものであり、サードインパクト、Qのニアサードインパクト、シンのアナザーインパクトでも都度都度生まれているからである。
セカンド、サード、フォースと3段階に分割して行っているのは都度、中断されているからであり、基本的にインパクトとは海の浄化、大地の浄化、魂の浄化を全て一度に行うものだと考えらえる。
よって、このインフィニティはセカンドインパクト時に南極の黒き月から生まれたものであると考えられる。
また、海をコア化することでL結界に耐え切れない生物は全てLCLへと還ってしまったと思われる。
さらに、南極のインパクトの影響は日本まで届いたと思われる。なぜなら、序の絵コンテ集ではセカンドインパクトは日本まですさまじい勢いで届いていたことがわかる。
序の冒頭に出て来るこちらの巨人の跡だが、ビル群の真ん中に空いた穴から出てきた巨人が横たわっていたあとだと考えられる。
これはセカンドインパクトで南極の黒き月からインフィニティが生成される際に、そのちからが第3新東京市地下の黒き月にも影響し、中からインフィニティが出てきた後なのではないだろうか?
ーセカンドインパクトまとめ
セカンドインパクトは人類補完計画を実証するために葛城博士の理論とゼーレの技術に基づいて行われた儀式であった。
エヴァ以前に、ゼーレは「光の巨人」ことアダムスを操る技術を持っていた。
南極にある黒き月、地獄の門(ガフの扉)、6体のアダムスと4本の槍を使いインパクトは行われた。
しかし、トラブルでアダムスとカルヴァリーベースを失われた、インパクトは中断してしまった。
その結果、海のコア化、インフィニティを作り上げ、セカンドインパクトは日本まで影響し、日本の黒き月からも少しのインフィニティが生まれたかも。
ーサードインパクトの概要
1:ネルフのゼーレ派(仮称)がネーメジィスシリーズ・ヴンダー・mark7シリーズの建造を開始
2:松代の第3号機軌道実験が第9使徒浸食により失敗。ミサトが怪我をする。初号機が第9使徒を捕食する。
3:ニアサードインパクトで初号機が覚醒。第10使徒を生贄にガフの扉を開く。初号機とシンジはシンクロ率∞となり、同一の存在になってしまう。
4:ジオフロントの上部を吹き飛ばして、多くの人間を殺してしまう。
5:初号機がmark6のカシウスの槍で停止。
6:ゲンドウが覚醒した初号機を儀式に使うことを恐れたゼーレがネーメジィスシリーズともない初号機を宇宙に追放する。
7:エヴァMark6以外のエヴァが使用不能であるため、渚カヲルがネルフ所属パイロットとなり運用が検討されるが、ニアサードを恐れた人類は、DSSチョーカーをカヲルにつけることで合意する。
8:DSSチョーカー製造開始
9:DSSチョーカーの完成を待たず、第11の使徒が出現し殲滅。
10: ネルフ衛星軌道基地にて,Mark7シリーズが完成。
11:ネルフが解体されることになり、IEPAによりエヴァ2号機が封印され、markはゼーレ直轄の組織が保有。ゲンドウはネルフ本部に特殊ベークラフトを充満させ、ドグマに2本の槍とリリスを閉じ込めたまま、メインシャフトを封印し逃亡。
12:国連によるネルフ解体作業が開始。自動販売機の撤去や、自転車等の物資が集約される。機材を投入し、硬化ベークライトを外す作業が始まる。
13:ミサトの腕が完治
15:ネルフ第2支部を拠点にヴィレと戦略自衛隊が共同戦線を張る。
16:加持がヴィレとして決起し、建造中のヴンダーを強奪する。ネルフの海外支部から、補性浄化無効阻止装置やLアンチシステムを提供されるor強奪。第2支部付近に相補性浄化無効化装置を配置。一部相補性浄化無効化装置やアンチLシステムは他国に輸送開始。
16:第12使徒が観測され、サードインパクトまで秒読みとなる。ヴィレ及び戦略自衛隊がネルフ本部に出撃。
17:手薄になった隙に、エヴァMark.7群が第2支部を強襲し、N2爆撃で一掃。
18:ダミープラグを搭載したMark.6が第12の使徒を捕食。
19:Mark.6がリリスと接触。第12使徒にmark.6が乗っ取られ、リリスと融合をはじめ、リリスの首を切り飛ばすことで、使徒主導のサードインパクトが始まる。この時、大量の骸骨を生み出す。
20: 加地がハッキングするためにメインシャフトを通り、ネルフ本部司令所侵入。その際、飛行機を止める場所がないため、メインシャフトから飛び乗る。飛行機はそのまま下まで落下。
21:Mark6が覚醒し、天空に上りガフの扉を開く。
22:ネルフ本部から12本の光が出て、インパクトを乗っ取る。
24:Mark6が2本の槍を待機状態にし、聖痕を刻むため自身に槍を突き刺す。
25:加持が,mark6のダミープラグをハッキングし、自律的にロンギヌスとカシウスの槍を突き刺ささせる作戦だったが、既に槍が使われているため失敗。
自爆信号を送り、mark6内部大破。
26:Mark.6が大破しセントラルドグマまで真っ逆さま。
27:リリスの首が、エヴァインフィニティに自分の首を持たせて、ネルフ本部までインフィニティの大群に運ばせる。セントラルドグマから、メインシャフトまでをインフィニティが埋め尽くして登ってくる。加持をアンチATフィールドで殺す。
28:リリスと第12使徒の融合体が、インパクトを阻止すべくリリスの結界を発動。インパクトが中止される。
29:ゼーレは失敗したことにより、打開策を模索。ヴィレは加持の作戦が成功したと誤解し、長い膠着状態に入る。
30:渚カヲルを危険視する声が高まり、カヲルが失踪する。
ーサードインパクトまでにネーメジィスシリーズは完成し、ネルフ第2支部は稼働していた
まず、ポイントは初号機の打ち上げタイミングと第3村近辺のネルフ第2支部の役割だ。
まず初号機が打ち上げられたタイミングだが、ニアサードインパクト直後だと思われる。
加持が「数が揃わぬうちに諸語句をトリガーにするとは、ゼーレが黙っちゃいませんよ」と言っている通り、これは由々しき事態だからだ。
加持が「数が揃わぬうちに初号機を覚醒させるとはゼーレが黙っちゃいませんよ」と言っている通り、覚醒した初号機はゼーレの脅威である。
ゼーレは真のエヴァンゲリオンであるMark6による人類補完計画を計画していた。
渚カヲルを思い通りにするため、またゲンドウを抑制するため、初号機は早々に大気圏外に送り出されたはずだ。
初号機はネーメジィスシリーズによって守られているため、この時点でMark4たるネーメジィスシリーズは完成したはずだ。
建造場所はタブハベース等、情報がリークしづらい場所だったと思われるが、正直確証はない。
また、「シンエヴァンゲリオン劇場版」に登場するネルフ第2支部付近は「相補性L結界浄化無効阻止装置」により守られている傍ら、ネルフ第2支部が攻撃され建物が吹き飛んでいる。
作中ではこの相補性L結界浄化無効阻止装置を設置したのはヴィレであることが、ケンスケの口から説明されている。これは元から、第3村を守るために配備されたのではなく、ネルフ第2支部を守るために配備された設備だと思われる。
なお、第3村は現在の浜名湖西部に位置しており、エヴァ第2支部は第3村の「北の湖」に面している。
海面の水位上昇により、現在の地図から変わっており、おそらく浜名湖が、大きくなっており、その一部に第2支部は面していると思われる。
第3村付近は破損したヴィレの戦闘機等が見られる上に、ここの近くでヴィレと「何か」が戦ったことになる。
ー作動しないDSSチョーカー
ニアサードインパクト後、レイと零号機は消え、勝手にエヴァに乗っていたマリは潜伏。2号機は大破し、使徒と同化したアスカは治療中。
唯一のパイロットとエヴァンゲリオンとして、カヲルとMark6を中心とした運用が始まる。
しかし、ニアサードインパクトを受けて、エヴァを危険視する声が高まり、DSSチョーカーの運用が検討される。
元々は渚カヲルに着けるべく作られたものだからだ。
第11使徒はDSSチョーカーを待たずして、戦闘になったと思われる。
なお、新劇場版は意外とテレビ版をフォローしているところもあり、この使徒は宇宙から地球に干渉するタイプだったかもしれないが…妄想の域を出ない。
ーネルフの解体作業
実はネルフの施設内は大きいため、自転車に乗って移動している人もいる。おそらく、数か所かにバイクステーションがあり、施設内は自転車での移動が許されていたと思われる。
また、加持がUCCコーヒーを購入した自動販売機もあった。
しかし、Qでは自動販売機の中身が撤去されており、自転車も一か所にまとめられている。
リリスの結界やネルフ本部の情報が「サードインパクト」時に発生したため、それ以降これらが14年間放置されていたことを考えると、第12使徒登場の前に、ネルフの解体が決まり、それに向けて作業が行われていたと考えらえる。
ゲンドウがやすやすとそれを受け入れるか?と言われると怪しい。なぜなら、インパクトの要である「リリス」や「聖なる槍」を失ってしまうからだ。
そこで特殊ベークライトを注入して逃げることで、その時間稼ぎをしたはずだ。(※注:特殊ベークライトは旧劇場版の設定なのであくまでのも「ようなもの」という解釈で)
ピラミッドみたいな形をしているところに指令室があり、その横は逆ピラミッドにくぼんでいるが、全体が赤い「何か」でふさがれている。
このエレベーターのシーンもある程度の高さから下は赤くなっており、ネルフ本部が赤いのはコア化とは関係ないことがわかる。
この硬化ベークライトの跡は一部撤去されている部分があり、国連側が機材を投入し、メインシャフトまでの効果ベークライト撤去をしたものと推測される。
例えば、このシーン。ベークライトで埋まった床面をブルドーザーのようなもので掻き出したが、一段奥まった溝(赤い線の部分)はブルドーザーが入らず、ベークライトが残ってしまっていると考えると自然だ。
ー第2支部で戦線を張る
おそらく加持のリークで人類補完計画が明るみになり、国連組織を巻き込んで人類補完計画を阻止する計画が進んだ。こちらは根拠は薄いが、ゼーレ、ネルフの間のスパイをしていた加持が一役買ったはずだ。
ヴィレの青いバンダナについて、「敵か味方かを識別するために、腕にバンダナを巻いたのが始まり」というようにネルフ内部で、「ゼーレ派」か「離反派」かで分かれたことがわかる。
「シンエヴァンゲリオン」では第3村の周りに相補性L結界浄化無効阻止装置が張り巡らされており、結界を築いているように見えるが、元はネルフ第2支部をサードインパクトから守るために設置したもので、その後に生き残った人がその結界内に移り住んできた、と考える方が自然だろう。
このネルフ第2支部が起点となり、戦略自衛隊との共同戦線が張られたと思われる。なぜなら、ネルフ本部には過去に多くの戦車が突入した後がある。
第11使徒殲滅以降、第12使徒登場までの間にヴンダー強奪作戦は行われたはずだ。そして、このタイミングでアンチLシステムを強奪する作戦も行われたと思われる。
アンチLシステムや相補性L結界浄化無効阻止装置はエヴァと同じく未解明システムであるため、おそらくゼーレもしくはゼーレ支配下のネルフ支部から強奪したものだと思われる。
ー第12使徒出現とサードインパクト
シンでは、サードインパクト発生時にミサトの手の怪我は治っていることから、第10使徒戦から1,2カ月後に発生したものだと推測される。
第12使徒が出現し、いよいよサードインパクトがゼーレ主導で行われそうになり、ネルフ本部強襲作戦が行われる。
ここからが「サードインパクト」だ。
まず、このサードインパクトは、ゼーレVSゲンドウVSヴィレの3つ巴に使徒が思わぬ形で介入した形になっている。
ヴィレにヴンダーを強奪され、Mark.6以外のエヴァを失ったネルフが何故すぐに滅ぼされなかったのか?その理由として、量産型のエヴァMark.7は既に実戦配備されたからだと推測される。
自律型でパイロット不要かつ量産型のMark.7は戦力として脅威だったはずだ。
Qで大地に残る十字架群だが、これは爆発したMark.7の跡なのではないだろうか?
Mark.7以降のエヴァンゲリオンは、プロダクションタイプの8号機を除くと、アダムスの器4体と第13号機のみとなり、前半に搭乗したエヴァンゲリオン試作機及びプロダクションタイプと大きく異なっている。
第13号機は使徒を捕食するまで天使の輪がないが、Mark.6から12までは全て最初から天使の輪を自在に出せる存在として共通している。
Mark.7もアダムス若しくはアダムスの器に近い機能・性質を持っていると思われる。アダムスはセカンドインパクトで爆発後、十字架になり、そこに形状をとどめている。
同様にMark.7が爆発後、そこに十字架として残る可能性は十分になるのではないだろうか。
話をサードインパクトに戻そう。
ゲンドウ、ゼーレはそれぞれ立場が異なっていたはずだ。
ゼーレ:リリスの契約に基づき、第3使徒~12使徒を殲滅し真のエヴァンゲリオンmark.6を依り代とした人類補完計画を発動。知恵の実を与えられた生命体を全て画一的な生命の実の生命体に書き換え、神殺しは諦める(=諦観する)ものの、使徒の脅威に怯えない世界へと導く。
ゲンドウ:リリスの契約に基づき、第3使徒~12使徒を殲滅し、初号機を依り代とした人類補完計画を発動。知恵の実を与えられた生命体を、生命の実が与えられた生命体へと書き換えたうえで、使徒の脅威に怯えることのない世界へとし、世界の情報を神の脅威から影響されない世界へと書き換える。できれば、初号機の囚われたユイに会う。
リリスの契約を実行することは一緒だが、神殺しをするか否かでゲンドウとゼーレは異なっている。
また、各々の最終目的のためにMark6を使うか、初号機を使うかで意見が割れている。
しかし、「Q」を見てみると、ゼーレもゲンドウも初号機やMark6ではなく「第13号機を造り、それを使用する」というところは合意している。
これはサードインパクトで「リリスの契約」やその他の外伝の記述に「偽り」もしくは「誤解」があり、第13号機が必要とわかったためと考える。
つまり、「サードインパクト」はゼーレもゲンドウも失敗したのである。
サードインパクトは基本的にゼーレによって起こされたものだと考えると理解しやすい。
ゲンドウは初号機でインパクトを起こすつもりだったが、それがかなわないために傍観者のポジションだったはずだ。
ーゼーレの目論見
ゼーレは使徒殲滅をしリリスの契約を遂行することを目的としてた。
しかし、後の「リリス=〇〇」考察で語られている理由から、ゼーレは渚カヲルはエヴァmark.6に乗せるわけにはいかない。
そこでMark.6を自律型つまりダミープラグに改造し、第12使徒を攻撃させた。
そして、この第12使徒こそがインパクトの鍵となっている。
リリスの契約で一番大事なのは人類補完の前に「最後の使徒」を生贄に、儀式を開始することだ。
ダミープラグを用いて、Mark.6を覚醒に導き、インパクトを始めようとした。
しかし、聖なる槍(ロンギヌスとカシウス)を扱うにはちゃんとした魂が要るからダミープラグではアカンのでは?と思ったあなた!
実は、サードインパクトを起こしたのはダミープラグを使用したMark.6ではなく、第12の使徒なのだ。
実は、ゼーレとしてはインパクトさえ起こせば、依り代は何でもよかった。それはたとえ使徒が起こしても問題ないものだった。
それは「Q」から読み取れる。
「Q」のインパクトでは、渚カヲルが死んでも終わることが無かった。インパクトのトリガーとなれる存在が13号機のコックピットにいれば、ゼーレとしては問題なくインパクトが続く。
まずはその説明をしよう。
インパクトはマイナス宇宙への扉となる「ガフの扉」を開き、「シン化覚醒」したエヴァが媒体となり、マイナス宇宙にあるゴルゴダオブジェクトへとアクセスすることでゴルゴダオブジェクトの「全ての願いをかなえる力」を引き出すという仕組みになっている。
これはニアサードインパクトと「Q」のフォースインパクト未遂でも同じだ。エヴァから伸びているエネルギーの流れが、ガフの扉の向こうへと続いている。
しかし、「ニアサー」と「フォース未遂」では1点が異なっている。
実は、このエネルギー流は「ニアサー」では初号機から伸びているが、「Q」ではネルフ本部から伸びているのである。
これはネルフ本部が、インパクトを起こしているエヴァンゲリオンにインパクトを進行させながら、肝心のゴルゴダオブジェクトとのコンタクトはネルフ本部を介してい行うというものだ。
例え使徒がインパクトを起こしても、ネルフ本部がそのインパクトを妨害してしまえばゴルゴダオブジェクトへのコンタクトは「ゼーレ」が行えてしまうのである。つまり、ゼーレとしては、覚醒したエヴァの依り代がだれであっても、ガフの扉さえ開けば問題ないのだ。
つまり、ダミープラグで動く、Mark6は第12使徒を捕食すると、そのコントロールを使徒に渡し、インパクトを起こさせた。
しかし、ガフの扉が開くと同時にネルフ本部が上昇し、ネルフ本部から妨害して、ゼーレの思い通りにインパクトを起こさせようとしたのだ。
そして、「全ての使徒を殲滅し、知恵の実を捨て、新たな生命の実の生命体」となるために、人類補完計画が始まったときに、Mark,6ごと第12使徒を消せば「使徒の殲滅」が完了するという寸法だ。
「真のエヴァンゲリオン」とは、この使徒を使ったインパクトと、使徒の殲滅を同時に行える機能を搭載した「真の福音となりうる機体」という意味だったのだ。
ー第12使徒のインパクト
第12使徒がインパクトを行ったことについては、間違いないだろう。
「Q」でもアスカが「まずいっ!第12の使徒がまだ生き残ってる」と言っている。
決して、「Mark6の中に使徒がいる!?」とか「第12の使徒が現れた!?」とは言っていない。
14年間前のサードインパクトに第12の使徒がMark6の中に入ってインパクトを起こしたことまでは周知の事実で、少なくともアスカにとってはMark6が第12使徒が入っていたことは不思議なことではなく、予想外なのは「生き残っていたこと」である。
第12の使徒はMark.6を取り込むと、セントラルドグマのリリスを目指して降下。実際は一部硬化ベークライトを砕きながら降下したはずだ。
リリスはこの時点でほぼ完全体になっていたはずだ。
そして、ロンギヌスの槍を抜くとMark6の形をした第12使徒がリリスと同化を始める。おそらく、この「リリスとの同化」は全ての使徒がインパクトを起こすために持っている基本機能だと思われる。
このMark6はリリスと第12使徒の2つの魂がある生物となっており、ある意味ダブルエントリーしたエヴァンゲリオン第13号機と同等になっていると考えらえれる。
なおこの時、ドグマ内に降り注ぐ大量の骸骨が描かれ、それが、Qのドグマ内部に降り積もった骸骨となる。
これはリリスが爆散すると同時に消えてLCL化しているため、Mark6+リリスの同化体が作ったもので、第12使徒にとってのエヴァインフィニティのようなものだと推測される。
なお、使徒はコアを破壊しない限り死なない設定であるため、生贄にするために首を切り飛ばしたのではなく、アヤナミレイの魂を切り離すために切り飛ばしたと考えている。
その話は次の章の「リリス=〇〇考察」でお話しよう。
目の前には元からリリスに刺さっていたロンギヌスの槍と、初号機から引き抜かれたカシウスの槍、2本の槍があり、それを手にもってインパクトが始まった。
メインシャフトを突き抜けると、はるか天空まで登り、ガフの扉が開かれて、まずは大地のコア化が始まる。
使徒である渚カヲルは住宅が並ぶ地上を見て「リリンは自らではなく、環境を変えていく」」と言っている。
第12の使徒も大地をコア化し、地球を原始の姿に戻そうとしている。それがこの奇怪な第3新東京市なのだろう。
このコア化のスピードはすこぶる速かったと思われる。
パリのカチコミ戦ではまるでさっきまで普通に人々が車を運転していたかのような街が復元されるが、人は「シン」の冬月がLCL化したかのように一瞬でLCL化して消えたのだろう。
ここで満を持してゼーレの必殺技「ネルフ本部によるインパクト乗っ取り」計画が発動するわけである。
今度はネルフ本部が本来の形になり天空へと上がる。
12本の四角錐からエネルギーが飛び出し、実際にゴルゴダオブジェクトと更新しているのはゼーレという状態になっている。
以降、インパクトはゼーレが取り仕切ることとなる。ドグマの地下にある黒き月からエヴァ・インフィニティのなり損ないが発生し、地上へと這い出して来る。
大地をコア化し、エヴァインフィニティを生み出し、全ての魂をコア化することで、人類補完計画にたどり着く!ゼーレにとって予想外のことが起こる。
ー加持リョウジ登場
サードインパクトは加持リョウジのお陰で止まったと言われいてる。仕事としては難易度は高くないが、帰還が難しい試練だったと考えられる。
なぜなら、難易度が高い仕事だったら流石に加持1人には任せられないからだ。
実行難易度が低い代わりに、帰還が難しい作戦だったと思われる。
シンエヴァンゲリオン完成後に作られた「Q3.333」では上の画面に出て来る破損した飛行機がヴィレの物だとわかるようにヴィレマークが追加されている。
「シン」でも同型の飛行機に乗ろうとしていることから、加持が乗っていた可能性は高い。
具体的にどう止めたかについて、【槍を刺して止めた】という説を唱える人がいるが、この方法はあり得ないと断言する。
恐らくカヲルも加持が槍を使いサードインパクトを止めたと勘違いしていたと思われる。それが「おかしい、2本とも形状が変化して そろっている」という言葉に表れている。
「シン」の中で聖なる槍が絶望の槍ロンギヌスか、絶望の槍カシウスに形状が変わるだけで元々は同じ槍であることが確定した。
カシウス状態、若しくはロンギヌス状態で「コア」を貫くと使徒やエヴァの活動を抑制できる。
しかし、この聖なる槍はどちらでもない、言わばニュートラルの状態で使うことで聖痕を刻む機能があると思われる。
Qの最後で第13号機は自身に槍を刺している。
そして、サードインパクトはどちらだったかと言うと、ニュートラル状態で2つのコアを貫いており、第12使徒+リリスの複合体はインパクトを継続しようとしており、自身に聖痕を刻むために自らのコアに槍を刺している。
カヲルは2本の槍が、抑制するためにカシウスかロンギヌスの状態でMark6とリリスを貫いていると勘違いしていたのだが、実際はインパクトは継続しており、第12使徒とリリスの複合体が14年間、リリスの結界の中で時が来るのを待っていた、というのが「Q」のオチである。
つまり、加持が「聖なる槍」でインパクトを止めたという説はあり得ない。
では、いったいどう止めたのか?
一番可能性が高いのは、Mark.6へのハッキングだと思われる。
エヴァ自体には「裏コード」をはじめ様々な自律プログラムがインストールされており、それにより機体の動きや能力の発動を制御している。リリスの結界突破時の第13号機や改2号機の自爆時など、エヴァをサポートしているプログラムがエヴァの操縦を手伝うことが多々ある。
下は第13号機がリリスの結界を突破する時だが、複数のディスクから当該のディスクを選び一気にドライブしていく様子ががかれている。
前述の通り、加持が戦闘機で槍を刺すような難易度の高いミッションではなく、おそらく一定距離内で装置を稼働させたら、Mark.6を自律的に崩壊へと進むようなプログラムを実行させるものだったのだろう。
その言葉が、「自律型に改造され、リリンに利用された機体の成れの果て」なのだろう。
そんな余地をゼーレが残すか?という疑問があるだろうが、第12使徒主導のインパクトは人類補完が始まると同時に、第12使徒を始末しなくてはいけないという最終ミッションがある。
ゼーレはこの第12使徒の中に、遠隔で自爆するコードを仕込んでいたとしても不思議ではない。
加持は発令所から自爆信号を送る。元々発令所は「停止信号」などを送る機能のある施設だ。
Mark.6を形成した部分は崩壊するが、リリスと融合していたことで完全に死亡せずに生き残る。
★超深考察:リリス=〇〇説
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 ©カラー
旧劇場版と異なり、新劇場版では地下に眠っているのは「第2使徒リリス」で間違いない。前述の通り、使徒の顔を持っており生命の実を与えられた生命体であることは間違いない。
このリリスはゼーレの言う「リリスの契約」にある通り、人類補完の要となっている。
さて、今回の考察の種は5つあるが、3つだけ先見せする。
1「何故、渚カヲルが第1使徒で、リリスが第2使徒か」
2「リリスの胸の傷は何故つけられたのか?」
3「リリスの結界を突破するための第13号機とは何か?」
上記の点からリリスの正体が見えてくる。
では、結論から言おう。
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