最強組織の落とし穴 オールブラックスを倒すには?

11月3日(土) 日本代表とNZ代表が味スタで対戦します。告知もかなり出ているので詳細は省きますが、世界No1のチームと日本代表が対戦する試合として、内外の関心が高まっています。

絶対勝てるわけないという前評判ですが、実は、日本代表、オールブラックスに勝ったことがあります。しかもそんなに昔のことではなく、2016年。場所はブラジルのリオ。そうリオデジャネイロ・オリンピックです。

普段テレビでやっている15人制ではなく、7人制ですが、見事下馬評を覆し、初戦でオールブラックスを撃破。その後勢いに乗った日本代表は快進撃を続けメダルまであと一歩まで迫りました。一方敗れたオールブラックスはというと大批判を浴びます。(ざっくり言うと7人制はサッカーで言うフットサルみたいな競技です)

最終的に5位に終わり、7人制はオールブラックスを名乗るなとまで言われました。

なぜ敗れたかというと、ポイントは二つ。

1 専門性の欠如

監督こそ、7人制の専門家であり15人制も強い、ゴードン・ティッチェン(Gordon Tietjens)監督を据えていたが、チームビルディングに失敗したといわれました。ティッチェンの目指したのは15人制と7人制の融合。オールブラックスの優れた長所であるリソースの豊富さを利用する形で、7人制としては異例の大型化を図りました。ただその意図を組むべきメンバーである15人制のスター、ソニー・ビル・ウィリアムス、アキラ&リーコのイオアネ兄弟もチームにフィットしていたかは疑問でした。

2 ピーキングの失敗

7人制はいわゆるワンデートーナメントのため、どの試合に注力するか難しい大会でもあります。(実際は予選1日、本選1日の2日間が通常)大型化を図ったためリオの気候で消耗してしまい、日本戦だけでなく、大会全体を通じて、オールブラックスはコンディションが上昇しないまま大会を去ることになりました。

この二点から思うには、いくらオールブラックスといえども、当日の試合への準備に失敗すると負けてしまうということが分かります。

さて、11月3日のメンバーはどうでしょうか?

ラージメンバーで来日したオールブラックスは、先週のワラビーズ戦で主力を戦い、日本戦は残りのメンバーを中心に戦います。(主力は1日に英国へ出国済み)ここで踏ん張らないとRWC2019のメンバーにになれないのではという意識も働くので、選手のモチベーションは非常に高いでしょう。しかも、前週の試合に合わせて長期滞在しているのでコンディションも非常に良いことが想像されます。

日本代表はどれだけやれるのか?非常に楽しみです。

ちなみに先週のチェイカの戦略に書いた通り、ワラビーズはほぼ想定通りの試合をしていましたが、現時点ではオールブラックスにはまだまだ及びませんでした。日本代表はどこまでやれるのか、しっかり見届けたいと思います。





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