見出し画像

Mtg考察:確率と期待値でデッキを組む

はじめに

2年ぶり2回目のnote記事になります。ごらくです。
緊急事態宣言が終わり、やっとM:tgに復帰できたので久しぶりに記事を書いてみようと思います。
今日のテーマは、マジック・ザ・ギャザリングにおいてデッキを組むときにいつも頭を悩ませる「カードを引く確率と期待値」のお話です。


期待値について

まずは以下の図をご覧ください。

期待値表
(ターン数は"t"と省略しています)

これは、
・デッキ総枚数が60枚である
・縦軸にデッキへの[目的のカード]の投入枚数を配置
・横軸にデッキからドローした枚数を配置
としたときの期待値([目的のカード]を引く期待ができる枚数)を表にしたものです。

私はこの期待値表を、主に土地カードの投入枚数を決めるときに使用しています。期待値は「その枚数だけ引ける確率が最も高い」という値であり、多くても少なくても厳しい土地の枚数を決めるのに最適だからです。

図の中で赤字になっている箇所は、[目的のカード]を土地カードと想定して、「先手で毎ターン土地を置ける最適な枚数」を示しています。土地3枚まで毎ターン置ければ良いデッキでは20枚、4t目に土地4枚ならば24枚となります。
実際にはこれより1,2枚多めに土地を入れることが多いのですが、デッキの求めるマナ域からこの数値を使うと簡単に必要な土地の投入枚数が割り出せます。

青字になっている部分は、初手のなかで[目的のカード]を引く期待値です。初手に土地2枚で事足りるスライ系のデッキでは土地18枚、初手に土地3枚が欲しいコントロールでは26枚と、普段何気なく見かける土地枚数には期待値における根拠がちゃんとある事が分かります。

緑字になっている部分は、[目的のカード]をフィニッシャーなどの「ゲーム中に1,2枚だけ引きたいカード」と想定して、引ける枚数の目安となる値です。
フィニッシャーになるようなカードは、重かったり伝説だったりと多く引きすぎても困るカードが多い傾向があります。そこで期待値を考えると、デッキに9枚投入しているのであれば初手に1枚だけ、6枚であれば4t目までに1枚だけ、10枚あれば6t目までに2枚だけ引くことができる計算になるのです。

期待値はデッキの投入枚数を決める上で、恐らく最も使用する計算結果です。この表の中でも色づけされている数字だけでも意識すると、事故の少ないデッキを組む手助けになると思います。


確率について

続いて、以下の表をご覧ください。

確率表

この表は期待値表と同じ条件で、[目的のカード]を1枚以上引く確率を計算したものです。あくまで「1枚以上」なので、複数枚引く確率もすべて加味されているのでご注意ください。

この確率表では、いわゆる「キープ基準」などの特定のターンに欲しいカードの投入枚数を決めるのに使用しています。あくまで確率なので、ある程度ボーダーを決めてデッキへの投入枚数を考えています。

青字は欲しいカードを1枚以上引く確率が85%を超えるもの、赤字は90%を超えるものです。これによると、例えばデッキに14枚入れたカードは初手に引く確率が86%、16枚入れれば90%を超えます。
この85%と90%という数字はそこそこ信頼できる確率であり、かつ現実的な投入枚数で済むため、私はよくボーダーとして扱っています。

また、この表で改めて確率について見てみると、「4枚しか入っていないカード」を引ける確率は3t目になっても50%未満、10t目でやっと70%を超える事が分かります。4枚入っているから必ず引けるだろう、とはまったく安心できないのです。


と言うことで、私が考える期待値と確率のお話でした。このお話はあくまで期待値や確率のお話なので、これを参考にやれば必ず事故らなくなる!というものではありません。しかし、より事故が起きにくいデッキにするうえで、指標にしやすい考え方だと思います。
この記事で使った表は、是非ともデッキを組むときに参考にしてみてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?