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マジック:ザ・ギャザリングの”面白さ”を、ゲームクリエイターがちょっと真面目に考える

はじめに

はじめまして。まったりのんびりとマジック:ザ・ギャザリング(以下M:tG)を楽しむプレイヤー、ごらくです。
今回がnoteでの初記事になります。DiaryNoteで大会レポートやカード&デッキ紹介をしているので、そちらも宜しければどうぞ。

DiaryNote『ごらくの日記

本記事では、20年間M:tGを遊んでいるプレイヤーが考える「M:tGってここが面白いよね」を紹介していこうと思います。

改めてマジック:ザ・ギャザリングを考える

約20年前、小学生だった自分は興味本位でポータル・セカンドエイジを購入し、その美麗なイラストと奥深いゲーム性に惹かれてM:tGを始めました。

それからはゲームというものが大好きだったこともあり、ときどき小休止を挟みながら、いつのまにか20年間もM:tGを遊んでしまいました。
今もフライデーナイトマジックや店舗大会に出場しつつ、たまにMCQやグランプリなどの競技イベントにも参加する中級者プレイヤーとして、日々M:tGを遊び倒しています。

話は変わって私のお仕事なのですが、約10年ほどゲームプランナーをやっております。
ゲームプランナーとは「ゲームの面白さを考え設計する」というお仕事であり、テレビゲームを主体にいくつかのゲーム制作に携わってきました。
今後もこの業界で生きていくため、そして常に面白いゲームを作れるようにするため、日々切磋琢磨しています。

そのゲームクリエイターとして私は、常日頃から「ゲームの面白さとは何ぞや」と考えていたのですが、身近にとても良い題材があることに気づきました。
そう、20年間遊び倒したM:tGです。

「M:tGの面白さとは何ぞや」という事を、プレイヤーでありゲームクリエイターである私の視点で考えてみたので、noteにて皆と共有したいなと思った次第です。

面白い理由、それは「多様性」

いきなり表題で結論を書きましたが、私が考えるM:tGの面白さとは「多様性」、言い換えると「選択肢の多さ」です。
誕生から25年の歴史の中で大きくなり続けた「多様性の獣」であることが、M:tGの面白さの本質だと考えています。
ではM:tGというゲームにはどんな多様性があるのか、なぜ多様性が面白さに繋がるのか、以下の3つの項目で説明していこうと思います。

1、膨大な数の“組み合わせ”
2、無限に広がるプレイングの“選択肢”
3、毛色が違う様々な“遊び方”

1、膨大な数の“組み合わせ”

突然ですが、スタンダードのお話を。現在、スタンダードで使えるカードは何種類あるでしょうか。
ざっと数えてみたのですが、実に約2000種類です。現在のスタンダードは8つのセットが使えるので、単純計算で1セットにつき200種類以上のカードが増えていることに!

スタンダードですら、このカードプールの中から75枚を選んでデッキを作っているのです。デッキを作るというのはどれだけ多くの取捨選択が行われているかと驚かされます。

カードの種類が多くなると、その“組み合わせ”の数も膨大になってきます。
そんな中から「これは相性が良いんじゃないか」「こっちの方が勝てるかも」と模索するのが、カードゲームの醍醐味ではないでしょうか。
そして、自分の思いついた組み合わせを試して一喜一憂したり、対戦相手のデッキが面白い構成になっていて驚かされたり、というのは誰にでもある経験でしょう。

そう、カードの種類の多様性は、遊びの多さ・面白さに直結します。

そして数か月ごとに新しいエキスパンションが発売され、更に遊びは多彩に、複雑になっていく。
試しても試しても試し足りないほどの選択肢。それが、いつまでも遊んでいられる面白さを生み出しているのです。

2、無限に広がるプレイングの“選択肢”

デッキを作るだけがM:tGではありません。作ったデッキで実際に対戦してみて、やっとM:tGというゲームは成立します。
対戦相手が座り,、挨拶とダイスロールをして、最初の7枚を引いた瞬間から、デッキ構築とは違う大量の選択肢が、目の前に現れるのです。

マリガンすべきか、どの土地を置くか、どの呪文を唱えるかetc……
互いに違うデッキを使い、そして”運”が絡むことで、M:tGのプレイングは最適解を導き出すことが非常に難しいゲームになっています。
これは、同じ駒で戦う将棋やチェスに無い多様性です。

何度遊んでも、違う状況が目の前に広がり、膨大な選択肢の中から最適解を模索し続ける。思考ゲームとして、M:tGは「いつまでも考えていられる」ほどの多様性を持っているのです。

私はM:tGを20年間遊んでいて、「同じゲーム運びばかりで飽きた」と感じたことが殆どありません。
何度遊んでも毎回違う顔を見せてくれること、それがM:tGの魅力の1つなのではないでしょうか。

3、毛色が違う様々な“遊び方”

M:tGというゲームは、他のカードゲームに比べて「遊び方」が非常に多いことが特徴です。
『構築戦』『リミテッド』という構築方法の違い、『スタンダード』『モダン』『レガシー』などのカードプールの違い、『統率者』『OathBreaker』というカジュアルルールなどなど。
使うカードと、ベースとなるルールは一緒ながら、様々な遊び方を楽しむことができます。

基本的なルールを覚えていれば、様々な遊び方を楽しむことができる。それがM:tgが面白い要素の1つだと私は考えています。
また遊び方が複数あるということは、カード1枚1枚の使い方にも遊び方ごとに選択肢が生まれるます。これは広いカードプールやプレイングも相まって、1枚1枚のカードが持つ"遊び方"に広い多様性をもたらせてくれます。

どんなに弱いカードにも、きっと楽しい使い方があるだろうと思わせてくれる。M:tgの持つ無数の遊び方が、すべてのカードの可能性を広げているのです。

まとめ ~M:tGをより楽しむために~

M;tgは誕生から25年以上の歴史の中で、カードや遊び方を追加しながら、遊びの選択肢を多く、大きく拡大させてきました。
それこそがM:tgの強みであり、飽きさせてくれない原因であり、人気が続いている要因だと思います。
そう改めて考えると、つくづくM:tgって面白いゲームだなぁ、と再認識しました。M:tgすごい!

私は20年以上遊んだ今でもM:tgを楽しんでいますが、もし飽きてしまった、楽しくなくなってきたという人は、M:tgというゲームを違う視点から考えてみてください。
きっとこのゲームは、また、あなたを楽しませてくれます。

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