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哀悼の唄

光の中へと 落ちて行く
輝く流星を抱いて 遥かな夜空を 駆け巡る

絡まった糸 優しく抱いて
甘い夢心地の最中 不意に見せた
笑顔を 壊さないように

ねぇ 抱き締めてあげる
二人を包む この夢の途上
離さないで 凍てついた夜の 恋心

華やかに揺れる 花園に 呑み込まれ
身体を締め付けて どうか

ねぇ 抱き締めてあげる
流れた涙の数だけ 赤くなる
唇の冷たい感触
ずっと 忘れないから

絡まった糸 惑いの吐息
それは 解けない迷宮への入り口

ねぇ 憶えてる?
交わし合った唇の感覚
切ない程に 求め合った 盲目の季節を
どうか 忘れないで

絡みつく 哀悼の詩
星空に散らばる 永遠の夢路 ねぇ
あなたの見せた その笑顔
揺らめく花々の 溜息が漏れる中
いずれ壊れ去る 運命だったの?
ねぇ
あなたと揺蕩う 漆黒の夜空
手を取り 慰め合う中で
いずれ 息絶える運命だったの?

どうか 忘れないで
絡みつく唇は 哀悼の印
夜空に散らばる この永久の景色は ねぇ
花々の煌々と眠る 夢の中で
いずれ 崩れ去る運命だったから

風に舞った 花々の香り
絡まった糸 優しく抱き締めてあげる
だから 忘れないで
絡みつく 哀悼の唄を 感じながら
迫り来る 永遠の眠りの瞬間を

今宵も 穏やかな開花の時が来るから
ねぇ 教えて?
あなたと愛し合う この風の吹く夜は
いずれ 壊れてしまうの?
そう 花々の眠る その時までは
ずっと こうして居させて 欲しいから
優しく 抱き締めていて

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