満開の季節

吹き抜ける風
手を当てる せせらぐ河の声に

踊る河面に 一入の感情
入り混じる 玉石混淆の涙の跡
一途な想いよ 風に馳せて
不惑な瞳 空を仰ぎ見る

短し季節の行く末に
訪れし 暗黙の日々
蠱惑の色 ちらつかせ 身体重ねる
想い鎮む 非実の 感情を委ねた

それはまるで 蜉蝣のような
胡乱な恋に溺れた 暁の空に

瞳逸らし 懇願の人
焦らす 想い強張る 暗黙の日々に
身体重ねる 揚々の一時を

どうか 酩酊の瞳を向けないで
走馬灯の瞬間 満開の花々が弾け散る
あわよくば あなたとの満潮の季節を
分かち合いたいから

瞳逸らし 懇願の人よ
焦らし 想い強張る 日々の暗黙の中で
身体重ねるだけの 時間は
空しいだけの戯れ

どうか酩酊の瞳を 向けないで
花びらが散る 走馬灯の最中
満開の時が 終わる
あわよくば あなたとの満潮の一時を
感じ合っていたかった から

あなたとの 満開の季節
抱き締めていて欲しかったから

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