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吹田交番襲撃、検察側は懲役13年を求刑 弁護側は無罪主張

2019年6月16日早朝、
大阪府警吹田署千里山交番の駐車場で、
当時巡査だった古瀬鈴之佑(こせすずのすけ)巡査長(28)の
胸や腕を包丁で刺して重傷を負わせ、
実弾5発入りの拳銃を奪ったなどとされる事件が発生した。

強盗殺人未遂などの罪に問われた飯森裕次郎被告(35)の
裁判員裁判が2日、大阪地裁であり、検察側は懲役13年を求刑した。
弁護側は精神疾患の影響で刑事責任能力はなかったと無罪を主張。
毎日新聞より



この犯人飯森が、
どうして巡査の拳銃を奪うことができたのか?



交番というのは、通常は2人から3人一組で24時間交代で、
勤務することになっているそうなんです。
しかし、
この時、刺された古瀬巡査は一人だった
飯森が嘘の電話をかけて、2人の警官をおびき出していたからです。

警官一人ならば、拳銃を奪えると考えたのでしょう。


6月16日早朝5時30分頃「室内が荒らされていた」「警察官2人くらいできてほしい」という110番通報を受け、近くの千里山交番から警察官2人が出動。

一人遅れて出動しようと交番を出た古瀬鈴之佑巡査が30歳くらいの男に襲われた。犯行前に2度雄叫びをあげていた襲撃犯。
派出所近くでは事件の1時間ほど前から不審な男がうろつく姿を防犯カメラが捉えていたという。
男は拳銃を奪って逃走した。
毎日新聞より


銃を奪うための周到な計画がなされたと、場当たり的な行動には思えない。
これで、精神疾患の影響で刑事責任能力がないと言えるのだろうか?
私が考えることではないと思いつつも、一命を取り留めたとはいえ
古瀬巡査長が気の毒でなりません。

事件で重傷を負った古瀬鈴之佑巡査長(28)は、この日の証人尋問に出廷し、襲撃された当時の詳しい状況や心境を証言。
「拳銃を奪われてしまい、警察官を辞めなければいけないと思った」
と明かした。「虚偽の110番」を受けて出動するため、交番前でバイクに乗ろうとした時、飯森裕次郎被告が仁王立ちしていた。
急襲され、無言のまま包丁で左胸や腕、太ももを何度も刺されたという。 拳銃を奪おうとする飯森被告の手を、意識がもうろうとしながら両手で懸命につかんだ。「2次被害が出る。絶対に阻止しなければ」。
警察官としての使命感が体を突き動かしたが、意識が遠のいていった。
古瀬巡査長は「市民に怖い思いをさせてしまった」とし、
拳銃を奪われた後悔が消えない胸の内を吐露した。 
意識不明の重体に一時なったが、2020年1月に吹田署に復帰した。
内勤を続けながらリハビリに励むが、胸部の感覚はなく、両脚にも後遺症が残るという。
毎日新聞より


ところで、

その当時、たまたま読んだ、
「満願 (米澤穂信 著)」というタイトルの小説で、
これは6つ短編のミステリーで構成されており、
その中でも「夜警」が大変おもしろかったのですが、
そのストーリーの一部が、今回の事件のヒントになったのではと
私一人、勝手に興奮していたのであります。


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夜警」での事件の発端として、
何らかの通報があり、巡査が3人のうち2人が現場に駆け付け、
留守番の巡査が誤発砲事件を起こしてしまうというシーンがあるのです。


何が言いたいかというと、

何らかの通報があれば、
交番には留守番の警察官しかいないということです。


私はこのとき、飯森は「夜警」を読んでいたのではないかと、


あっ!「夜警」になんか似ている!


それより、何より
古瀬鈴之佑巡査が快復されて、本当に良かったと思いました。


夜警のあらすじ

夜警中に殉職した川藤巡査の死の真相についてのお話です。
同僚のベテラン警官が、この殉職を不審に思うのです。
川藤は妙に甲高く、なよなよした声で、緊張の度が過ぎていたため
正義感が強いというよりはむしろ、
警官には向いていないと思っていたのです。

さて、その殉職の真相とは。。

川藤巡査は気が小さいため、拳銃を撃つことに執着するダメな男であった。ある日一人交番で留守番していた川藤は留守中に拳銃をいじっていたら誤って発砲してしまった。運よく弾丸は見つかったがこのままでは拳銃と弾丸を返却する際に発砲したことが知られて自分は破滅してしまう。
そこで川藤は今回の暴発を隠すために
実際に発砲する状況を自分から作り出すことを考える。
ちょうど、美人妻の浮気を疑う思い込みの強い前科者の夫がいた。
ある日、その夫に
「お宅の奥さんは緑一番交番の人間と浮気をしている」と匿名電話をする。
実際、その妻は夫に殺されそうになり交番に通報する。
川藤は通報を受けた内の一人として現場にかけつける。
その際にナイフを持った夫をわざと怒らせて鎮圧するという名目で全弾を発砲する。
この発砲現場に自分が暴発した弾丸をそっと置いておくことで暴発事件をごまかせると考えたのであった。
夫は撃たれたものの、
発砲した川藤を嫉妬による思い込みの執念で刺したため
川藤は、思いがけず、殉職してしまったというわけなのである。



最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。


ありがとう


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