昆虫標本を買いました
・実は私、昆虫がかなり好きです。コンボの次くらいには。で、年に数回、猛烈に虫が見たくてたまらなくなる時期が来ます。それが今。まだシーズン早いね。なんでも多分そんなもん。いざシーズンになったらタスクの繰り下がりが起きて、あんま虫採りしないかも。毎年そうだから分かる。
・虫好きなのは昔からです。人より虫と仲が良かったような人間で、ちっちゃい頃はみんな大体は生き物に興味があるので「物知り」としてブイブイ言わせてました。あの頃、法の次に正しかったのは僕です。
・でもさぁ…大きくなるにつれて虫、嫌いになるじゃんか。みんな虫のこととかどーでも良くなるんすわ。かつての英雄は変人になりましたとさ。めでたくないめでたくないのであんま、明言してきませんでした。気味悪がる人のほうが多いから仕方ない。
でも。
でも、もう言っちゃうもんね。
「今」。めっちゃキテるから。
おれ、虫、めちゃくちゃ好きですって!!!!
杉下右京:「………ひとつ。宜しいでしょうか?」「昆虫の発生は、早くてもあと数カ月先なのではないでしょうかねぇ~?」
・そうです。まだシーズンじゃないです。この衝動を抑えられるものが、一つあります。
「標本」です。昆虫標本なら、シーズンに関わらず好きなだけ鑑賞できます。綺麗に死んでるから。
なので、
オォッッ
・某フリマアプリにて、「関西産 大型カミキリムシ セット」を購入しました。2500円もしましたが、トレカを売り払った売上金がいっぱいあったのでここで使いました。欲を言えばミヤマカミキリ(写真左上)はペアで欲しかった。
(初期seikinTV、質問コーナーのBGM)
Q. クワガタとかじゃないの?なんでカミキリムシ?
A. 昆虫の中で一番好きだからですが????
Q. カミキリムシってなに?
A. 黒地に白のテンテンがある硬そうな虫見たことあるでしょ?あれ。今回はあいつはいないけど、あれの仲間です。
Q. どこがいいの?
A. デカい(種類もいる)。触角長い。強そう。あっ、歴戦の老兵みたいな強さのイメージね?昆虫界の東方不敗です。知らんけど。東方不敗嫌いな人いないでしょ?それからドモン・カッシュはクワガタとかなんじゃない?よって一番強いです。
Q. 値段は安いの?
A. 知らん。標本の相場、まったくしらん。虫は好きだけど標本はあまり作ったことがないので。ただ、シロスジカミキリ(写真右上)は都市部にはいないし個体数も減る一方で貴重なので、全然アリの値段だとおもってます。
Q. 虫とか気持ち悪くてちょっと…
A. 地球から出ていってください。私たちは植物が作り、虫が育んだ大地に生きています。虫がいなくなったら地球は終わりです。これからは就寝前、彼らに感謝しながら眠りについてください。そのまま一生起きなくてもいいです。
◆標本到着
・無事届きました。
・開封。
・左上の黒いやつが「クビアカツヤカミキリ」、ちっこいのが「クワカミキリ」ペア、一番デカいのが「ミヤマカミキリ」です。どれも私の生活圏内では観察できない種類なので、テンション爆上げ。クワカミキリとか図鑑でしか見たことない。こんなにちっこいんかい。
・もう一つのほうには「シロスジカミキリ」のペアが。(二段になってました。)
・環境変化に丈夫ではなく(雑木林の虫はだいたいそうなんだけど)、生息地がどんどん狭くなっている種です。いるところにはいるんでしょうが、山自体が減っているので個体数は確実に減っています。
・ここで標本についてちょっと説明しておきます。
・詳しい部分は分かりませんが、概ねこの工程です。特に、展足が綺麗であるほど標本として価値のあるものになります。また、学術的に価値のある標本というものの場合、昆虫の種類によって展足のルールがあるようです。今回のカミキリムシの場合、触角の付け根をピチッと後方へ曲げてやる必要があるらしいです。(らしいです。)
・ちなみに、雌雄判別は一般的には触角が長い方がオス、短いのがメスの種類が多いです。他にもサイズで判別する種や翅の長さが異なる種がいます。
・では、標本を飾る準備をしていきます。
・鑑賞用の箱はダイソーにて買いました。下に敷くスチロールと、一応乾燥剤も。ちっこい虫が標本を食べてしまうので、密閉性の高い入れ物がいいです。正直、この箱は見栄えがいいだけでまっっっっったく信用してません。防虫剤を絶対用意しましょう。
◆シロスジカミキリ
触角が長いのでオスです。
・乾燥しきってカラカラです。なのに、臭い。「甲虫」は外骨格に覆われている分、内臓までは取らないことが多いので仕方ないことなのですが。
・針を刺します。既に刺さってた場所に刺し直すだけ。
・見てこの顔。木を噛み砕くぶっとい大顎がやばい。野生のペンチ。
そして、なにより目のデカさ。めっちゃ怖い。どうしてこんなに大きくなったのだろうか。赤井英和と同じで、真面目にやってきたのだろうか。不気味でキモイ。こいつの正面の顔だけは未だに不気味に感じてしまう。
・もう一匹、こちらは触角が短いのでメス。
・こちらも刺し直すだけ。
・最高。デカい、ゴツいのでこのペアでひと箱使っちゃいます。
触角と足が長く、シルエットから最強の風格が漂ってきちゃってる。ただ、小学校時代に見た以来なので正直もっと大きかった記憶がある。個体的にも特別大きく育ったものじゃなさそうなのでなんともいえませんが、10数年前の記憶ではハチャメチャに大きかった。
──────…
・こっちもやります。既にラベルも針も刺してくれているので、私がするのはスチロールに刺すことだけです。楽で本当にありがたい。展足も綺麗。
◆ミヤマカミキリ
・さっきのシロスジに比べると、私も見かけたことがある。でもそうそう見ない種。個人的には昆虫の中で一番好きです。まずデカさ。長さで見ると日本最大種。デカいのにスマートでスタイリッシュ。また、体表の「微毛」が死後もその輝きを放っておりSo Gold….
とにかく日本で一番カッコイイ虫だと思ってます。私は。
・虫のことを知るほどカブトムシ・クワガタムシがどうでもよくなってきちゃって、図鑑でカミキリムシやカナブンばっかり見ていた頃。
親がよく仕事帰りに寄り道してクワガタを取って帰ってきてくれていた。いや嬉しいけどね?嬉しいけど、もっと嬉しくなるやつおるんすわ~~~~…ってずっと思ってた。それがこいつ。いっちばんデカい。何ならクワガタに長さで勝ってる。そんな奴が!?クワガタと樹液を奪い合ってんの!?見たいみたい見たいみたい見たい!!!!ってずっと思ってました。これ見たいから取ってきて、と頼んでも「飼えないじゃん」の一点張り。こいつは昆虫ゼリー食べるカミキリムシだからクワガタと同じ飼い方で大丈夫なこと、知ってたけど言えなかった。
あの頃の自分に言ってやりたい。
今日から毎日みれます。
このスタイリッシュベストインセクト。
◆クワカミキリ
・害虫です。カミキリムシは生きている木に産卵し、幼虫がその中を食い荒らす種類がいるため、農業・林業にダメージを与えることも忘れてはいけない。こいつは名前の通クワを食べる。クワマンなんです。
・とはいえ見て、この「微毛」。イカしてます。それから初めてじっくり見たので、かなり感動しました。
・全然サイズが違いますね。カミキリムシ界には、もっと小さいやつもいます。綺麗な柄の奴もいます。
◆クビアカツヤカミキリ
・外来種です。中部・近畿地方でスッゲー定着してるらしく、これも害虫です。自治体によっては一匹50円で買い取りをして、駆除を促進しているレベルで害虫です。
ちなみに、別名「クロジャコウカミキリ」といい、ジャコウのにおいがするらしいです。嗅いでみたら、ただただ死臭がしました。生きてるとするのかな?
この種に関しては正直、どうでもいいです。外来種の問題はどうでもようないけど、私個人の心は全くこいつに惹かれてないです。触るとネチョッてしそうなくらいテカリがあるし。
とはいえ、きちんと保管させて頂きます。
◆完成
・最初につくったシロスジカミキリ。
・ミヤマ、クワ、ジャコウカミキリ。
・立てるともっと良い。
◆さいごに
・自己満記事でした。ただただ好きなものなので、デビルのことよりも気をつかわずに書いてたらまあまあ長くなってしまいました。が。
もうちょっと書かせて?虫が好きと言ってきましたが、中でも国産の昆虫が非常に好きです。だから今回も、全部日本産のカミキリムシを選びました。海外に目を向けるともっとデカいやつ、鮮やかなやつもいるのですが、そいつらは親近感が沸かないというか。遠すぎて憧れすらしない感じ。インドアオタクがスポーツに興味がないのと多分似てます。また、国産の昆虫の渋さ、シックさがめちゃくちゃ好きなのです。だからどうした?な話ですが。
・ちっちゃい頃は平気だったのに気付けば虫を触れなくなった奴ら、大丈夫です。標本触るのめっちゃ嫌でした。臭いし、死骸感すごいし。特に、死骸のオーラが背筋をぞっとさせる感じが嫌です。これが理由で標本をあまり作ってきませんでした。
それに比べたら生きてる虫のほうが平気に思えません?ないか…
おわり
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