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しき 第4回 マンガと小説の物語【今回も小説】マンガは次回

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 そんなことより大変です!!!緊急事態です!!!!例の情報番組ではあの教会で最初に結婚式を挙げるカップルがインタビューを受けています!!!!!!!!!!!!!!
「こちらの教会で初めての結婚式を挙げるカップルです。ジューンブライドになるようにと、式は6月の第1土曜日に行われます」
 娘の限界がちょっとだけ延びました。といってもあと1カ月もありません。あと3週間くらいか…娘にとってなんの意味もない3週間です。働き始めて1カ月、婚約者はいません。出会い系も頑張りますが、資産のある娘に釣り合う魅力的な男がいません。
「あのカップルが破談するとは思えない!!!!!!!」
 娘はテレビにしがみついて叫びました。親戚がウルサイウルサイと輪唱します。すると母親がやってきました。
「なにしとんの。テレビと相撲でもとってるのかい。コードを抜かないと、テレビが不利でしょ」
 親戚がイライラしながら彼女の周りを土俵のように囲みノコッタノコッタと輪唱します。
「あ…羨ましいなと思って。あの素敵な教会で式挙げるなんて」
「アハハハハハ。まだ教会の中見てないでしょ。式場も夫も外見で判断はやめときなさい。でも…外見はパーフェクトにイケ建(イケてる建物)ねぇ。なんたって300年かけて建てた本物の教会だもん、結婚式場用に建てた教会風とは荘厳さが違うものねぇ」
 娘はテレビに勝ちました。テレビが負傷し、そのまま引退することになったので、親戚たちが新しいテレビを買いに出かけました。次は体格差で負けないように大きいテレビを買ってくるようです。母は「娘、グッジョブ!」と思いました。
 母と娘はお茶を飲みます旦
「・・・ウエディングドレス、ふわっふわのプリンセスラインにしようかな」
 母の口は霧吹きになりました。乾燥肌の娘の顔が潤いました。お茶の成分が入ってるから、美肌効果が高そうですね。
「もう…もうそんなことまで考えてたのかい!!呆れた…」
 実は指輪のブランドまで考えていたとは死んでも言えません。
 娘は部屋に戻り教会を眺めます。
「確かにさ、消費税分だけ信じるって言ったよ。この4年で消費税率4%上がったよ!でもさぁぁぁぁ」
 ホーホーちゃんは動じません。
「・・・損はしない。たしかに損はしない。ホーホーちゃんだけ盗られるってことはない。まだ3週間ある。大丈夫」
 ホーホーちゃんは悟りの目で娘を見ます。ホーホーちゃんは愛しい男のために4年間自己研鑽したようです。
 3日後、青天です。教会の完成式典はそれはそれは盛大で荘厳で煌びやかで貴やかで東大寺や法成寺や法勝寺の落慶法要のような歴史に残る立派なものとなりました。大勢の人が押し寄せたばかりに、出来立ての塀が一部壊れてしまいました。屋根から落ちる人も132人を数え、28人が亡くなりました。何人かは誰かに足を引っ張られたようです。
 招待客の娘はゆったりと安全に式典に参加することができました。娘はそれを誇りに思います。そしてやはり教会は娘の式に相応しい内装でした。
 そして…
「・・・あと2日なんですけどぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
 娘は新しいテレビに向かって叫びながら相撲を取っていると…
「ああああああああああああああああああ☆光った!!!!!!!!!!」
 砕いたせんべいをつついているホーホーちゃんの石が光ったのです。ホーホーちゃんが何かに引かれるように飛んでいきます。
「あ!!!!!!待ってぇぇぇぇぇぇぇ☆☆☆」
 娘は新しいテレビに負けましたが、足の負傷は免れたのでホーホーちゃんを追いかけました。

後編へ続く…後編はマンガです。
ここまでお読みいただきありがとうございました^^

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