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売れ残りの宝石を売るためにあなたならどうする?

影響力の武器の最初にこんなエピソードがある

ある観光地でジュエリーショップを開いた店長が
思ったほどターコイズ(トルコ石)が売れず、
困っていた。

そこであなたならどうする?
というのが最初の質問だ。


これは影響力の武器で最初に紹介されるエピソードで、
500ページある書物の最初にみんなが馴染みのあるエピソードだ。


今回の正解は
値段を2倍にする
だ。


店長が次の日の値札を半額にするように指示しておいたところ、
従業員が間違って二倍の値段をつけたところ、
完売してしまったというエピソードだ。

ただ、私がここで伝えたいことは
明日からあなたの商品の値段を

2倍にしよう

ということが言いたいわけではない。


価格という一つのことでも
人は知らない間に影響を受けているということだ。

全く知識がない場合、
30万円のピアノと100万円のピアノ
どっちがいいピアノですか?


と言われれば
多くの人は100万円のピアノ
と答えるに違いない。


これは人が小さい頃から自分が生活してくる中で

価格が高いものほどいいもの

という経験をしてきているからであり、
実際の品質についてどうかをはっきり知っていなくても

価格は品質と連動していて同じようなものであれば、
価格が高い方が品質がよい

という推定が働くということでもある。


実際には30万円のピアノ、100万円のピアノ
品質としてどちらが良いかと言われれば、
大抵の場合100万円のピアノの方がよいが
そうでない場合もあるにはある。


やはり値段というものは、
私たちの判断にとって大きな影響を与えているものである。


この「値段」「価格」のように
人はある特定のものや事柄についての特定の思考パターンを
社会生活の中で獲得してくる。


この社会生活で獲得する特定の思考パターンが
極めて密接に影響力の武器と関係する。


これぐらい自分の経験や生活と密着したものであるために、
この本で解説してくれている
影響力の武器はとても強い力を持つということだ。


実際、価格が高いという推定があるおかげで
私たちは

価値が高いものを選ぶには価格の高いものを選べば良い

ということを
経験として獲得しており、
価格が低いにもかかわらず高いと判断するためには、
その判断指標に対しての合理的な理由づけが必要になる。

こういう理由で安いものの方がいいのだと言えることが必要なのだ。

影響力の武器で紹介されている人を動かす原動力は、

このようなときにはこう判断する方がいい

と私たちが経験してきたものをうまく利用する形で行われるので、
その力から抜け出て客観的に判断することが難しくなる。

あなたが一生懸命かけて作った商品が
思ったよりも低い価格で提供するなどということになると、
それはそれぐらいの品質のものだということを
案に伝えることになってしまう。


もしも自分で値段をつけることができる商品であるなら、
あなたのサービスとしてどの程度の覚悟や内容でやっているかを
価格が表明してくれているということでもあるので、
極めて慎重に値付けをしていく方がいい。

このように
あるものから連想されることが本人に気づかないうちに
影響を与えており、
それが影響力の武器としてずっしりと響いてくるということになる。


僕自身大物狙いというか平均単価が高い方なので、
販売することについてはそれなりの覚悟をして販売してきたつもりだ。


あなたの商品を販売していく中で
値段や価格があるのであれば、
それについて人はどのような印象をもつのか
じっくり考えてセールスをしていく必要があると言えるだろう。

思ったよりも長い文章になってしまいました。
明日からは少し短く書いてみることにしよう。

では今日はこの辺で。

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