娘たちへ(7)真の美しさを磨く大切さ

男同士の飲み会で、職場の女性の話題が出ることがあります。たまたま隣のテーブルのあなた方がそれを聞いたら、男性はこんな目で女性を見ているのだな、と感じるでしょう。

しかし、その話は意外にも彼らの本心でないこともあります。たまたま好きなタレントが細っそりしてたら、「スレンダーな子がいい」と口にするし、本当はある女性に気があるのに、同僚に悟られまいとして、わざとその人を悪く言ったりする。その場のリーダー格の人の意見や好みに、とりあえず同調することもある。

男も女も、一人になれば本来の自分に戻る。人はみんな幸せになりたいと思っている。目の前の人と今後どんな人生が送れるのかをイメージする。本当に男性が望むのは、一緒にいて楽しい人、安らぐ人、そばにいて何となく落ち着く人だったりする。必ずしも容姿だけではない。

一方で、タレントのような容姿の女性としか付き合わない男も一定数いるものだ。綺麗な女性と一緒に街を歩いていて、他人から羨望の眼差しで見られることに満足感を得る類の人種。そんな奴は相手にしなければいい。

新型コロナウィルスによる肺炎で亡くなった岡江久美子さん。夫の大和田獏さんとの馴れ初めは、NHKの番組の打ち上げで座敷に入るとき、最後に入った岡江さんが、全員の靴を揃えているのを大和田さんが見たことがきっかけだったそうだ。当時、岡江さんも大和田さんも、レギュラーメンバーの中では若手だった。岡江さんが先輩の履き物を揃えるという、ちょっとした行動は普段から意識しているからこそできること。彼女は他人に見せようとしてやったことではないだろうが、大和田さんは、こうした彼女の小さな行いを見逃さなかった。共に素晴らしい。

審美眼を持つ男性に認められる女性になりなさい。出会いは思いがけないところにあるもの。だから日頃の行いが大切なのです。小さなことの積み重ねです。その場を取り繕ったり、着飾ったりすることで補えません。

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