見出し画像

毎日食べたい『昔も現在も変わらぬ味  ミツワ食堂の中華そば』

画像5

彦根の銀座商店街に昭和22年から続くミツワ食堂があります。
食堂を営むのはいつも温かい笑顔で出迎えてくださる安田さんご夫婦。

「曾祖父や祖父が作っていた小さい頃に食べて育ったあの味を、今も受け継いでいる。」

大学卒業前からお店に入り約41年間、伝統の味を守り続けてこられた店主の安田さんにお話をうかがいました。

画像1

ミツワ食堂の代名詞ともいえるおすすめメニューが中華そばです。
初代店主の安田 光男さんは、東京や名古屋、大阪の有名店をまわり、味の研究を重ねられました。
そして、うどんの出汁から着想を得て唯一無二のミツワの中華そばが出来上がりました。

昔からずっと変わらず、基本ベースはかつおと昆布の和風だしにアレンジが加えてあり、出汁まで全部飲み干せるほどあっさりとしています。
トッピングの紅白のかまぼこが昔ながらでまた可愛らしいですよね♪

中盤くらいで七味唐辛子をふりかけて食べるとまた味の雰囲気が変わって美味しいです。
ぜひ、お試しくださいね。

画像2

開業当時、三名の出資が合わさってお店が誕生したことが、ミツワ食堂の屋号の由来です。
甘いものが珍しく人々の興味や関心が集まった戦後の時代。
アイスキャンデーの販売から商売をスタートされて大好評!飛ぶように売れたそうです。

その後も新しい情報を仕入れて、いち早く機械を導入、彦根で初めてソフトクリームの販売を始められて銀座商店街に甘く幸せな風が吹きました。
中華そばと肩を並べておすすめなのが、そのソフトクリーム。
ちょうどいい甘さで、どこか懐かしくてほのぼのする味です。

中華そばと交互に食べると、相乗効果で味がまろやかになり美味しいという通の方もいらっしゃるそうです。

画像3

1階は食堂、2階は居酒屋と、20名ほど収容可能なカラオケホールとなっています。17時からは2階での営業になります。

「お二階へどうぞ」の看板に誘われ階段を上がり、木製の引き戸を開けると来店を知らせる鈴の音とともにいつもの「いらっしゃいませ」の声が聞こえます。
温かみのある橙色の照明と、レトロなビールのポスターが壁にならぶ店内にノスタルジーを感じます。

画像4

「子供の頃、親に連れてきてもらったという人が、今、孫を連れてきている。」

昭和の古き良き時代から彦根の人々の食文化に寄り添ってきたミツワ食堂。
当時の思い出を懐かしみ、今も変わらないこの場所を楽しみに訪れる人がいます。

「気を付けてね、また出てきてな。」というお客さんへのお見送りの言葉に、日常に根付いている人と人との繋がりを感じ、取材中も温かい気持ちになりました。

中華そば、ぜひ食べてみてくださいね♪
学生の頃から通うミツワ食堂の歴史がこれから先も続いていくことを願っています。

(写真・文:Nancy)

ミツワ食堂
 住所:滋賀県彦根市銀座町6-1
 電話番号:0749-22-1261
 営業時間:11時~23時(1階:11~16時 2階:17~23時)
 定休日:木曜日(祝日の場合は営業)
 駐車場:銀座商店街指定駐車場 有り