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コロナという時代にキャリアエージェントという役割を考える

不確実で不安定な社会。そんな言い回され続けた言葉が、現実のものとしてその頭をもたげようとしています。この文章を書いている私自身も「緊急事態宣言」を前にして、その後の世界がどうなるのか、いまだ体験したことのない事態を前に、一抹の不安を抱えながら、自宅のデスクに向かっています。

先日、スローガングループ代表の伊藤から「新型コロナウィルス感染症対策に伴う事業運営方針」というブログが掲載されました。こんな時だからこそ、私たちは求職者様、求人企業様、そして社会に対して、どのような貢献ができるのか。日々、議論を重ねながら、対応を進めています。今回のnoteでは、これまでの対応や方針をまとめてお伝えできればと思います。

中途転職市場で何が起こっているのか

2008年のリーマンショックを経験した起業家や、人事、キャリアエージェントの方々と意見交換をしていても、今回のコロナショックは少し性質が異なるように感じます。当時は大企業の経済と、ベンチャー/スタートアップ経済とが、いうなれば距離が遠く、大打撃を受けた大企業の衝撃の余波は、ベンチャー経済に対してはそれほど大きく影響しなかったというのが、大雑把な考えです。

しかしながら、スタートアップエコノミーも進化を遂げ、SaaS企業をはじめ、多くのベンチャー発のプロダクトが大企業にも導入されたことで、その距離感は近づいているというのが現在です。ですので、大企業だから、ベンチャーだから、大丈夫、大変という見方ではなく、よりミクロな単位で物事を検証する必要があります。

これまでの動き、特に求人企業様の採用活動の動きは大きく分けると下記の4通りです。

●1.採用を止める
事業上、大きなリスクや影響があるので採用活動を中止する。

●2.採用を保留する
事業への影響は無いが、様子見のために採用活動を一旦休止する。今後の様子を検討しながら採用活動は再開予定。

●3.影響がないので採用を進める
今回のコロナショックの影響がビジネスに影響がない。そのためにこれまで通り採用活動を継続する。

●4.採用を加速させる
今回のコロナショックの影響で、急激にマーケットが拡大し、その対応のために採用活動を加速させる。

キャリアエージェントとしての役割

「新産業領域への人材移動」これがスローガングループが創業から努めてきた社会への貢献の仕方であり、私たちの存在役割でもあります。それは「転職」というマーケットでポジションを構えるGoodfind Careerも同様です。

このような状況下でも採用活動を進める「3」のような企業様や、このタイミングでの社会変化を支援する「4」のような企業様は、まさに新産業の担い手であり、社会トランスフォーメーションの実行者です。そのような企業様をいかに発掘し、キャリア機会を生み出していくのか、というのが私たちの役割です。

求職者様にとっても、キャリアの課題を伺いながら、このような状況下での転職市場の動向をお伝えしつつ、最適なキャリアに行き着くための対話を進めることが非常に重要であると考えています。

役割を果たすための私たちの対応

現在、上記の役割を果たしていくために、進めている対応は下記の通りです。

求職者様に対して
Goodfind Careerでは、3月からキャリア相談の面談をオンラインで実施しております(Google Hangouts Meetを利用)。また、今回のコロナショックによる企業様への影響を、経営者の方々からヒアリングした内容をお伝えしながら、このような状況でも安定して経営を続けられる企業様を厳選してご提案させていただいております。

改めて私たちはこのタイミングで、企業リストを精査し、1次情報となる企業、経営者の方々とのヒアリングを重ね、ご紹介企業のポートフォリオを組み直しました。コロナショックによるマーケットへの影響や、どのような顧客から、どのような価値に対して利益を得ているのか、というビジネス構造の検証。私たち自身もこの機会で多くのことを学びました。

またトライアルではありますが、自宅でキャリア面談の時間や場所を確保しづらいという求職者様のために、チャットでのキャリア相談ができる仕組みを用意しました。もしご興味がございましたらご活用ください。(こちらをクリックください、Facebook Messengerに遷移します)
※通常通りオンラインでのキャリア面談をご希望の方は、こちらからご登録ください。

求人企業様に対して
大変なご状況のなかご協力いただいておりまして、誠にありがとうございます。企業様によっては、ビジネスへの影響について丁寧にご説明いただいたり、場合によっては預金残高まで教えてくださった方もいらっしゃしました。感謝申し上げます。

私たちのような少人数規模のエージェントだからこそ、いただきました企業様の対応や、ビジネス状況について、求人票に掲載されない内容も含めて、丁寧に求職者様にお伝えできることが、私たちの強みだと思っております。

日々、状況が変化していくなかで、リアルタイムに情報を共有させていただきながら、企業様のさらなる成長に向けて、丁寧にご対応させていただけたらと思います。

社員メンバーに対して
2月後半から在宅でのリモートワーク推奨など新型コロナウィルス感染症対策を進めてきておりましたが、3月27日から原則リモートワークへと移行しています。もともと、オンラインワークを進めておりましたので大きな支障はございませんが、全員がリモートワークとなったために「意味ある雑談がなくなった」、「皆と顔を合わせる機会が欲しい」という意見もあったので、朝のオンラインGood&Newなど、いろいろな施策を試しながら、オンラインでも良い状態で働ける環境・仕組みをつくれたらと思っています。

最後に

「意志ある人の道を照らし、変革と創造の担い手を増やすことで、新産業を開花させる」というのが、私たちGoodfind Careerを運営するスローガンアドバイザリーのミッションです。いま私たちの存在が、自分たちのミッションに試されていると強く感じています。

いまほど「道を照らす」ということがキャリアのプロに求められることはないでしょう。ベンチャーキャリアのプロとして、求職者様、求人企業様とこの局面を乗り越えながら、この時を経て、新しい時代を迎えたいと思っています。


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