今週のグッドデザインを紹介します（1/22〜1/26）
今日は、 1月4週（1/22〜1/26）のとれたてグッドデザイン5点をまとめてご紹介します！
1/22 市庁舎[志木市庁舎]
公園と一体となった広場が敷地いっぱいに広がり、市民が行き交い集う場をつくりだした市庁舎。
受賞者によるデザイン紹介
敷地は、2 つの河川が交わるその中州にある。そこに、親水公園と一体となる広場を敷地いっぱいにつくりだした。広場が庁舎そのものであり、市民がいつでも集うことができる。広場とそれを囲むテラスは積層し、“見る-見られる”関係をつくり出し、都市の劇場のような光景を生みだす。ここから、市民活動がまちへ広がっていくことを意図した。
審査委員からのコメント
イベント時、市民がここで計画された広場へ集っている風景に、とても嬉しくなる思いがした。各フロアごとテラスの深い軒下は、人が佇む場所となり、広場に向かう様は、まさに劇場の客席のようだ。市民がここで集った体験は、災害時にも有効であろう。普段使い慣れた場所に非常時の場所があるというのは、公共施設が担う必要条件といえる。その意味で、イベント時だけでなく、この広場が日常的な居場所として活用されていくことを期待している。
1/23 油圧ショベル[後方超小旋回油圧ショベル ViO80-7]
都市部の狭小な現場にフィットし、細やかな作業が可能なショベルカー。
受賞者によるデザイン紹介
都市土木に求められる狭小作業性を最大限に考慮して、ゼロテイル・ブームスイングといったミニショベル特有の機能を受け継いだ8tクラスの都市型油圧ショベルです。従来機からのパワー・スピード・操作性の進化はもちろん、環境性能・安全性も最大限に考慮して設計されています。
審査委員からのコメント
狭小地向けのコンパクトな油圧ショベルとして洗練されたデザインが際立っている。広いグラスエリアが開放的な作業空間を提供し、外観からも視界の広さが感じられる。多機能なHMIとシンプルな操作系統により、効率的な作業と安全性を実現し、作業の負担を軽減すると共に、事業者の満足度向上も期待できる。ブランドカラーの赤と黒を基調としたカラーリングは、都会的で洗練された印象を醸し出し、最高の燃費基準達成と低騒音技術の導入によって、都市土木作業に最適なパフォーマンスを実現している。完成度の高いデザインと先進的な機能性の融合は、使いやすさと効率性を両立させ、ヤンマーのブランド価値を一層高めている。
1/24 モバイルモーションキャプチャー[mocopi]
大掛かりな機材を必要としない、手軽に全身の動きを捉えられるモバイルモーションキャプチャー。
受賞者によるデザイン紹介
どこでも手軽に全身の動きを捉えられる、モバイルモーションキャプチャー。ソニー独自の技術を用い、わずか6個の小型センサーとスマートフォンの専用アプリのみで、高精度なモーション計測やVRへのリアルタイムなモーション入力を実現。「誰もが簡単に使える」デザインを追求し、VTuberなどのクリエイターの創造力を広げます。
審査委員からのコメント
専門知識を要する高価な機材を使うことなく、最小限の小型モーションセンサーと機械学習、スマートフォンアプリの組み合わせによって、リアルタイムのモーションキャプチャを実現している。プロダクトデザインやアプリのUIデザイン、ハードとソフトをつなぐ体験のデザインや、パッケージ、コミュニケーションデザインまで完成度高く、新しいテクノロジーを「誰もが簡単に使える」デザインに落とし込み、VTuberといった新しい時代のクリエイターの可能性を広げることに寄与している。
1/25 シェルフ[AIR SHELF]
壁を傷つけることなく設置でき一本の構造体ですっきりとインテリアに馴染むシェルフシステム。
受賞者によるデザイン紹介
壁を傷つけることなく美しい棚を設置できるシェルフシステム。賃貸やモルタル壁などでも設置可能な壁を傷つけない取付構造、電気製品の配線を隠せる独自の溝形状、13.5mmの薄さながら10kgまで置ける棚板と固定方法を開発。収納力と視覚ノイズを排除したスッキリとした住空間を実現。
審査委員からのコメント
類似する構造の壁面収納棚は市場に多く存在するが、空間に溶け込む意匠性の高さは他の商品よりも頭ひとつ抜けている。特に取り付ける際の強度の担保や簡易な取り付け方法といった機能的に必要な箇所が表に現れず、インテリアに溶け込むデザインに落とし込んだ技術力の高さを高く評価した。また、現代社会において不可欠となった電化製品の配線処理の問題や賃貸住宅の条件なども考慮するなど、使い手のニーズにも柔軟に対応している。
1/26 フライヤー（メスティンフライヤー）[FLYDAY]
キャンプで使える、メスティンにぴったりの揚げ物用フライヤー。
受賞者によるデザイン紹介
キャンプ（特にソロキャンプ）が流行しているが、万能調理具であるメスティンに合うフライヤー（揚げ用具）が世の中に存在しないことに着目し、開発を開始。取っ手が折り畳め、持ち運びが便利な上、溶接金網を使用しているので交点にカスが貯まりにくく、油切れが良い。
審査委員からのコメント
キャンプという限られた荷物の中で、自社特有の細線形1.0mm溶接金網を使い、メスティンを利用することを前提としたその形状、使いやすさ、機能は非常に簡素であるが理にかなった素晴らしい仕上がりとなっている点を評価した。
この連載では、グッドデザイン賞インスタグラムで毎日1点ずつアップしている受賞作品をまとめています。
インスタグラムもあわせてご覧ください！
https://www.instagram.com/good_design_award/