有事、無事の如し

ここのところ世界では、コロナから始まり、戦争や、災害など大混乱の様相を呈しているが、日本でもいつどこでなにが起きるかわからない状況になってきている気がする。

そんなとき、不安や焦りから浮き足だってソワソワしがちだが、こんな時代だからこそ周りに惑わされずにどっしりと構えて泰然自若の精神を養っていきたい。

昔の武士などは特にここのところをよく修養したそうで、戦場にあっても狼狽えたりすることなく常日頃と変わらない、非常時を「尋常に勝負」することを心がけた。

幕末の志士、久坂玄瑞は1864年の蛤御門の戦争の時に、鷹司邸に陣を布いていた。

薩摩と会津が一緒になって攻めてくるとの報告があったとき長州側ではひどく狼狽したそうだが、久坂の陣営はとても静かであったから見廻の者が「えらいお静かですな」と声をかけた。
すると久坂はこちらを顧みながら、「無事、有事の如く、有事、無事の如し」と言って書見を続けたという。

日常の心がけ。これを大事にしていこう。

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