流産のこと、多くの方に知ってもらいたい。【初妊娠、12週で稽留流産しました】

初めてこんな風に誰かに向けて文章を書きます。
おぼつかない、かなりの長文ではありますが、最後まで読んで頂けると幸いです。

流産宣告を受けてから3週間経ちました。

気持ちの整理が付いてきたので私の初妊娠、そして流産した経験をまとめたいと思います。

なぜ書こうと思ったのか、それは他の方がよくおっしゃるようにやはり誰かに今の思いを聞いてもらった方が気持ちもスッキリするのです…。
それともう一つ、
【私はならない】なんて無い!!!!
という事を強くお伝えしたいです。
私がそうだったからです。女性の10人に1人とか言われたって私はならないと思っていました。
これについては最後にまた書きたいと思います。

まずは私の妊活歴から…

現在30代。3年ほど前に結婚し、転職やコロナ禍で色々あり、やっと落ち着いて妊活しようとはげむも、元々の生理不順やお互いの仕事の忙しさでなかなか出来ず、産婦人科でお互い検査したり毎週採血して数値を見てタイミングを取るも出来ず…
何度かやってダメなら人工授精かな…と思っていた矢先に自然妊娠した時は本当に嬉しかったです。

その後も順調に心拍も確認して、初めての母子手帳をもらって私の頭は完全に妊娠=出産でした。
幸いつわりも軽症で、働けない動けないということもなく、ご飯もしっかり食べれていました。

妊娠11週目に行った妊婦健診では約6センチになっていて、順調ですねと言ってもらえて、もうここまで来たんだから大丈夫!私が元気でいればこの子も元気に育ってくれる!と安心しきっていました。

待ち望んだ初めての妊娠、マタニティウェアや妊娠線予防のクリームを買ったり、里帰り出産するから産院決めないととか、毎日ルナルナベビーで今の成長具合を見ては予定日まであと何日…!
と、もう産後のことしか考えていませんでした。
両親や妊娠の事を伝えてある人達からは、体調大丈夫?何があるかわからないから無理しないでね。と言われたって、つわりは軽いし私はバリバリ働けてよく寝て元気だからノープログレム!って感じでした。
ただ一つ、疑問だったのがそろそろ16週目に入るのに、あまりお腹が出てこないな〜と思っていたのですが、ふくよかな人は分かりにくいとか、人それぞれだし、私は骨盤が広いから横に大きくなってんのかな〜!なんて、普段はネガティブな人間なのにこの時はなぜか超ポジティブ思考だったのです…。

そして忘れもしない来る2度目の妊婦健診

2回目からは腹部エコーになるので、嫌いな膣エコーが終わってヤッターと思いながら横になりました。

先生がエコーをお腹に何度もあて続けてしばらく無言。
私は画面を見ながら、ん?何か小さくない?腹部エコーでみるとまだこんなもんなの?

先生「本来ならこの辺りに心臓が動いているはずなんですが……動いてないですね…。」

私「え????」

先生「止まってますね…」

私「え?なんで??なんで??なんで??」

先生「この時期は染色体異常だったり赤ちゃん側の問題なので…」

私「なんで!?なんで…なんで…」

先生「………。」

もうずっとなんでしか言ってなかったような気がします。
大号泣しながら別の部屋でしばらく休まされ、その間も何で私が?!?!何で?!?!意味わからん!!!何で?!?!と頭の中で叫んでいました。

少し涙が落ち着いたところで先生から、大きさから見て前回の妊婦健診から一週間辺りで止まっていただろうと言われましたが全く体調に心当たりが無く、また「なんで…」と呟くばかり…。
ここで手術はしていないので中絶手術をしてくれる病院を紹介されて泣きながら帰宅。

その間にとても1人では耐えられなくて旦那に泣きながら電話をしたら、仕事中なのにすぐに帰ると帰ってきてくれました。
(本当に優しい旦那です…頭が上がりません。)

家で小さな子供のようにわんわん泣きました。
本当に、こんなに声を上げて泣き続けたのは子供の頃以来です。

まさか自分が流産するなんて、本当に1ミリも思っていませんでした。
流産のりゅの字も頭には無かったのです。
自分が元気であれば自然と成長し産まれてくると信じて疑わなかったのです。
あなたは安産型だね、と皆に言われ私もそう思っていました。
本当に無恥で失礼な考えですが、流産とは高齢出産や持病などリスクのある場合になると思っていました。
まさか自分が?!
何で私が流産?!意味がわからない!!!!!

私は約3週間の間、もう亡くなっている赤ちゃんに話かけて、お腹をさすっていたのかと思うと悲しくて悲しくて仕方ありませんでした。

止まってたなんて…教えてよ…。何がいけなかった?苦しかった…?ごめんね、気づかなくてごめんね…と嘆くばかりでした。

その後は紹介された病院へ行き、ある程度大きくなっているので自然流産だとものすごい腹痛と出血で大変な事になるからということで翌々日に掻爬手術を受けました。

術後の日は、ずっとお腹の中で辛かったよね、と赤ちゃんを外に出してあげられたことで少し心がスッキリしたのと、人生初の全身麻酔に凄いなぁ…と少し感動してフワフワした気持ちでした。

でもその翌日からは、お腹の中にいた赤ちゃんが突然居なくなって、心にポッカリ穴が開いたような何とも言えない消失感で、胸の奥から寂しさがブワァッーっと襲ってきては泣き続けていました。
出産していなくたって、まだ6センチだって、確かに私のところに来てくれた我が子でした。

特に夜はベッドに入ると寂しさが奥底からどんどん湧いてきて怖くて悲しくて涙が止まりませんでした。
夜が来るのが怖くて、朝に起きれば全て悪い夢だったらよかったのに、とまた泣いてしまう数日間でした。
日中も、何も考えていなくても、作業をしている時でも急に涙が出てきて気づいたら泣いている状況が続いて、何なんだこれは…頭がおかしくなったのか…と、制御できない涙にも戸惑いました。

数日間は、何で、何でと過ぎた事を受け止めよう、でも受け止めきれない、という気持ちを繰り返して、意味がわからない!と流産について原因やら何やらネットで調べまくり何がダメだったの何が悪かったのと漁っても、赤ちゃん側の異常で自然淘汰、仕方の無い事と出てくるばかりで、
じゃあ何で私が?!何で私の子なんだ!と余計に涙が出るばかりでした。

家にいるとその事ばかり考えてしまい、テレビを見ていてもオムツのCMで赤ちゃんが出てくると即行番組を変えて、とてもその時は悲しくて見れませんでした。

考えたって過ぎた事だ…日常に戻らないと…職場にも休んで迷惑をかけている、と無理矢理にでも流産宣告から5日後には仕事復帰をして、何事も無かったかのように仕事に集中しました。

何事も無かったかのように日中をやり過ごし、家に帰るとその反動で辛くて余計に泣いてしまう毎日がしばらく続きました。

そしてその時から思っていたのが、悲しい寂しいから泣くのは分かるのですが、情緒が不安定になったり、ちょっとした事でもグサッと胸に刺さって辛かったり、突然涙が頬をつたったり、急に孤独感が押し寄せてきたりと、この制御できない感情は何なんだという疑問と、いつまで続くんだろうという不安の方が辛くなってきました。

そしてまたネットで「流産 情緒不安定」や「流産 立ち直る」で調べまくり色んな方の体験談や記事を読んで、ある方の文に書かれていたのが

一種のマタニティブルーのように、今まで妊娠に向けて出ていたホルモンが、突然胎盤ごと赤ちゃんを掻き出されて脳もパニックになって情緒不安定になるのは当たり前。ホルモンバランスが関与しているのかも。

というもの。これだ。私はすんなり受け入れられました。そうだ。そうだよ。
そりゃパニックで情緒もめちゃくちゃになるわ。
そう思ってからは、ホルモンバランスの乱れだからしばらくは仕方ない、と安心できるようになりました。

そして、このめちゃくちゃな感情もいつか落ち着く、そして我が子を失った悲しみは変わらないけれど、正常な気持ちで悲しみと向き合って立ち直れる。と前向きになれました。

頑張って日常を過ごしていれば絶対に心は楽になっていくという"時間薬"を身をもって体験しました。

流産をして、しばらくは悲しくて寂しくて辛くて泣いてばかりでも大丈夫です。
我が子の為にたくさん泣いてあげて下さい。
そして時間薬は人によって効力や効果が出るまでは様々だけど、絶対にあります。

私は初めての流産でしたが、世の中には何度も経験されている方、長い不妊治療の末やっと授かり流産された方、出産直前で死産された方、たくさんいらっしゃいます。今の私でも想像を絶する辛さだと思います。
我が子を失くす、こんなに辛いこと、無いです。

初めて妊娠をして、嬉しくて浮かれていた私。でも今回の出来事を経験して、その周りには、こんなに辛い経験をされた方がたくさんいる。道ゆくあの人もあの人も、辛い経験をして、乗り越えて生きているのかもしれない。と、妊娠について大きく気持ちが変わりました。

妊娠して、成長して、無事この世に産まれてくるということは本当に奇跡的な事なんだな、と強く思えるようになりました。
でも、だからって何で私の子が!!!
と当初は思っていました。
今でも、だからってこの子が死ななくたっていいじゃないっ…と思います。
それでも、過ぎてしまったことは戻らない、と時間薬が少しずつ気持ちを受け止めてくれているのは分かります。

今回流産を経験して、親や親しい友人に伝えると、いとこの誰々も1人目は流産していたとか、親戚の誰々は2回流産していたとか、後から後から知ることになり、今はお子さんもいて幸せそうにしているあの人もあの人も、実は経験していたんだと、改めて流産の多さを知りました。

ここで、冒頭にも書いていた
【私はならないなんて無い】ということについてですが、何が言いたいかというと、

無事産まれてくる保証なんて何処にも無いということです。

流産とはどこか他人事と思っていた自分。
そして妊娠をすると、周りの人は流産についてはあまり語らないという事。だから流産についての危機感が私のように薄れる。(でもそりゃそうです。妊娠した人に、あの人もあの人も流産してたんだから用心しなさいよ!なんて不安を煽るようなこと、そうそう言うことではないですよね。)

決して、これから妊娠を希望される方、今妊娠中の方に不安やストレスを煽る訳ではなく、だからこそ尊い命を大切に、無理なく頑張って下さいというエールを贈りたいという思いなのです。(おこがましいかもしれませんが…)

そしてその先に何かあったとしても、悲しくても、立ち直れなくても、時間薬が少しずつ楽にしてくれるはずです。

妊娠をしても無事産まれてくる保証は何処にも無い、だから妊婦さんは世間が思っている以上に毎日が生と死の隣り合わせなんだよ、っていうことをもっと知ってもらいたいとも思いました。

長くなりましたが、これが今私が流産をしてから少しずつ心の整理をして思った気持ちです。

未だに、口にして流産のことを語るときっと涙が出るだろうし、道ゆく赤ちゃんも、妊婦さんのお腹も直視は出来ないです。
あんなに飲みたかったアルコールも、もう飲んでもいいのに、飲みたく無い。
今だって、アルコールもお寿司もコーヒーも、全部いらないから生きていて欲しかったと思っています。

まだ時間はかかるけど、少しずつ気持ちが解けていくといいなぁと思えます。

かなりの長文になりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。
私がそうであったように、この文章が誰かの心を少しでも楽にしてあげられたら幸いです。


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