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病院・恐怖の夜ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.10

ゆずを譲り受けた条件に、避妊手術を受けると言う約束がありました。
当然受けるつもりなんですが、いつ頃受けたらいいのか悩みます。

調べてみると、4ヶ月から1歳になる頃までのようですが、医師によっては、あまり小さいと身体に負担がかかるので、8ヶ月ぐらいを過ぎてからの方が良いと意見している記事もあります。
猫の1歳は人間の18歳ぐらいなので、充分に繁殖能力はあります。
しかし、むやみに子どもを増やさない事に関しては、他の猫との接触はないのでいつでもいい訳です。
私から見ると、ゆずはまだまだ赤ちゃん、お子ちゃまです。

ふと疑問に思ったのは、生理はいつ来るのか?と言う事です。
子どもの頃、雌犬を飼っていたので、犬は生理があり、やっぱり同じ動物だなと思っていました。
半世紀前の田舎の犬は外飼いが常識だったので、犬が生理になっても余り気にしてなかったのですが、生理があって初めて繁殖能力があると思っていました。
(家飼いの猫はどうするんだろう、オムツ?)
調べてみると、猫は生理がないんです。
猫は交尾をした時だけ排卵する「交尾排卵動物」なんです。
生理がある動物の方が稀であるとも書いてあります。犬と猫はペットの代表動物ですが、この違いには驚かされます。先祖のどの過程で違う道を辿ったのでしょう。
(えー、なんて便利な動物なんだ、人間もそうだったら楽なのに…)

煩わしい事が一つクリアーされました。
猫の発情期は春と秋です。ゆずは3月生まれなので8ヶ月になるのは11月です。秋の発情期にかぶります。
もう少ししたら連れて行こうと思っていた頃、ゆずの様子が変わりました。
鳴き声が少し低音になり、声量に伸びがあり頻繁に鳴きます。これは遠くの雄猫に聞こえるようにしているのかと思います。
(まずい、発情してしまった)
鳴き声だけでなく、身体の様子も身の置き場がないのかウズウズするのか、クネクネ床に擦り付けたりします。
「お母さんが、お尻をポンポンしてあげるよ」
と、お尻あたりを気が紛れるようにポンポン叩きます。
ゆずのお尻は力が入っているように固いです。

この状態が数日続くと、避妊手術を受けさせるのは、単に子どもを増やさないためだけではない事が理解できました。
雄猫がいないのに発情させるのも可哀想な事です。持って生まれた臓器を取ってしまうのは自然の摂理に反する事だと思う気持もありますが、この状態が春と秋に繰り返し続くのは大変です。
発情期が終わり、平和になった頃、避妊手術を受けました。
医師に聞いた所、発情期期間でも避妊手術をしてくれたようです。雌猫の手術は一泊で、ゆずを受け取りに行くと、エリザベスカラーを巻いたゆずが、助けてくれーと言う様に目で訴えかけています。

周りのケージには、犬が2匹いて、心臓が縮み上がる一晩だったのでしょう。地獄に仏 状態でしがみ付いてきます。
(偉かったね、お家に帰ろうね)
毛を剃ったお腹は5センチぐらいの傷と縫い目があり、ピンク色で生々しく、見ているこちらが痛くなる様です。毛が生えて傷がわからなくなるまでしばらくかかりましたが、これで安心して暮らせます。

たまに発情期のような声で鳴く事があり、どうしてかなと疑問に思う時もありますが、避妊手術をしてからは平穏な日々となりました。

ゆずの子どもと、ゆずがお世話する姿を見てみたかったなぁ、私はおばあちゃんの様に可愛がるんだろうなと想像して残念に思う事もあります。

エリザベスカラー…邪魔!💢
腹の毛も剃られ、痛いニャー


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