ゆずにゃん.T

茶トラのゆずと暮らした様子と生態を記録

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茶トラのゆずと暮らした様子と生態を記録

最近の記事

さよならー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.45

火葬する時間を午後に指定し、ゆずに花を添えます。 昨日から入れてある保冷剤を取り換え、死後硬直になったゆずの足を触ってみます。 (あー、カチンコチンになっちゃったねー) 初夏を思わせる黄色系の花、ひまわり、ガーベラ、バラ、カーネーションなどを想い想いに添え、家族写真や思い出の写真もプリントしていれます。 ゆずの好きな食べ物も選びラップに包んで入れてあげます。 これでもか、というぐらいに花に包まれたゆずに、青いバラの蕾を耳の穴にそっと置きました。えーっと言われながらも、ゆずに笑

    • 最後の夜(9日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.44

      9日目(日)vol.43のつづき 奈々に倒れた時の様子を聞くと、涙が溢れ鼻水が止まらないながらも冷静に 「すでに倒れていて、一回だけ痙攣してえび反りになったよ」 「猫は死ぬ時目を開けるから早く閉じてあげなきゃ」 と教えてくれ、いつ開いたのか不思議におもいながら、ゆずの目を閉じます。黒目で大きく見開らいた目はなかなか閉じません。2人して閉じ、かわいくみえるように口角もあげました。 近くで見ていたお父さんに 「何時?」 と聞かれ、時計をみると4時すこし過ぎていました。覚えやすい

      • 虹の橋(9日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.43

        9日目(日) 「うゎ!」 奈々の驚いたような声で、うつらうつらする私は飛び起き、近くに座る奈々と酸素ハウスに目を向けます。お父さんもすっ飛んできました。 「ゆずが、はまっちゃった!」 酸素ハウスの開閉小窓の丸い穴に、ちょうど頭と身体半分ほど出したゆずが外に出ようと頑張っています。 「手を入れて身体をさすったりしていたんだけど、急に出ようとしたんだよー」 出ようとするゆずに、急いで押し戻そうと焦る奈々が格闘しています。 手伝いながら、私は生きているゆずにほっとし、お間抜けな姿

        • 一緒にかえろ(8日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.42

          8日目(金)vol.41のつづき 夜9時に電話を掛ける約束だったので、恐る恐る聞いてみます。 「昨夜のゆずですが、様子はどうでしょう?」 「今から来られますか?」 今日はお父さんが車を出してくれると言うので 「大丈夫?」 「今日はその為に飲んでないんだよ」 「いや、気持ちが動揺しているんじゃないの…」 「大丈夫だよ」 キャリーケースとゆずのクッションをトランクにいれて出かけます。 病院は、昨夜以上に混んでいて扉の外で待つ人もいます。次から次に訪れて来ます。 私達3人も行っ

        さよならー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.45

          遺伝?(8日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.41

          8日目(土) 眠ったのか眠っていないのかわからないまま朝が来ました。 隣りの奈々も起きている様子なので小声で話しかけます。 「心臓疾患の事調べた?」 「うん」 「治らないって書いてあるね。治せないって書いてあるね」 「うん…」 「心臓が止まった時、蘇生しなくていいです、なんて諦めた事言ってごめんね。奈々の気持ち考えてなくてごめんね」 「大丈夫だよ」 猫の心臓疾患をスマホで検索してみると、肥大型心筋症の症状がゆずの症状に似ています。 ・のどに引っかかったものを出そうとするよ

          遺伝?(8日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.41

          心臓疾患(7日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.40

          7日目(金)vol.39のつづき 次に呼ばれ、入るとそこには、大きなモニターがありました。 横にはビーカーのような容器に薄黄色の液体が(尿のような)入っています。 「胸水からこれだけ取れました」 200ccほどはあるんじゃないかと思う量です。 (こんなに沢山の水が肺を圧迫していたんだ!) モニターで肺のレントゲンを映し出し、伏せている状態と横からの状態、胸水を抜く前後の4枚の写真を説明してくれます。 抜いた事で肺が広がり呼吸が少しは楽になっているようです。また、横からのレン

          心臓疾患(7日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.40

          誤診(7日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.39

          7日目(金) vol.38のつづき しばらく経ってやっと何部屋もある診察室から男性の方が現れ、呼ばれました。お父さんは席を外して居ましたが、呼びに行くのも面倒で、奈々と2人で向き合います。 胸の名札は医院長です。 観察した所、とても危険な状態であると告げられ、私との問答が始まります。 肺炎だと言う事ですが、レントゲンを見ましたか?薬の種類は?風邪の症状はあったのか?咳は?などです。 最初の病院で答えたのと同じ様に伝え、健康手帳を開き書いてある事を説明します。 薬も出して見

          誤診(7日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.39

          夜間救急(7日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.38

          7日目(金)vol.37のつづき 夜11時を過ぎた時間、ハウスから出して廊下で横たわっているゆずが、急に起き上がりヨタヨタとリビングの方に向かい少し歩いた所で崩れる様にフワリと倒れました。 液体がツーっと広がります。おトイレに向かっていたんだと理解し粗相した事で切ない気持ちになります。 その様子を初めて見た奈々は急いで近づくと、ビックリしたような大声で 「わっ!赤いよ!色が変」 倒れた様子も粗相した事にも驚きましたが、その色と量に驚愕します。私もお父さんも1日が終わる緩ん

          夜間救急(7日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.38

          酸素ハウス(7日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.37

          7日目(金) レンタル会社の開始時間を待って、ペット用の酸素ハウスのレンタルを申し込みます。 ハウスの大きさ、新旧機種のどちらにするかなどのお金にかかわる事は事前の説明を受けます。 家に届けてくれ、使い方の説明をしてくれるようにお願いします。 「明日届けてくれるって」 電話中も近くでなにか言っていたお父さんが、 「明日かー、港北区なら取りに行くよ。苦しそうなゆずの姿を見てられない!」 届けてもらう事しか頭になかったので、 (ほっほー。お父さんも必死じゃないの。) 再度電話し、

          酸素ハウス(7日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.37

          入院(6日目)ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.36

          6日目(木) 「入院させて下さい」 なかなか回復に向かわない、むしろ悪化しているゆずの状態をじっくり観察してもらおうと思い提案してみます。 「そろそろ、回復してもいいんだけど…」 と言う先生に 「このまま、死んじゃうなんて事ないですよね〜」 決して使いたくない死という言葉を初めて口にします。 私の必死さに、 「治療をもう1段階上げましょう、日に2回打ちましょう。でも飼い主さんも、ゆずちゃんの負担も大変でしょう。ゆずちゃんは、人見知りで家で安静にしているのがいいでしょう」 ゆ

          入院(6日目)ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.36

          嘆き(5日目)ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.35

          5日目(水) 今日はゆずの抵抗を阻止する為、先に確保し、リックに入れてから支度します。 支度と言っても、帽子、マスクですっぴん顔を最大限に隠し、タクシーを呼ぶだけです。 正味30分で帰って来ます。 車での通院も4日目になると、流石に慣れて来たのか、毎回車酔いで泡の唾液を吐いていたのも徐々に減少して大丈夫になって来ました。 食べていないので、吐くものもありません。 肺炎の治療は、利尿剤での水抜き(少し肺水腫も指摘されていた)、抗生物質での細菌?の死滅、炎症剤での炎の治癒。

          嘆き(5日目)ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.35

          通院(4日目)ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.34

          4日目(火) 薬をほとんど食べない昨日の反省で、今日から注射を打ちに通院しようと覚悟を決めていました。 1日無駄にするより、ちょっと面倒でも注射で身体の中に入れる方が絶対に近道だと思ったからです。 とっくに車の運転を諦めているので、猫持ち運びリックに入れて、バスで行く準備をします。 病気で少し痩せたとはいえ、5キロはやっぱり重い。バス停から少し歩かなければなりません。車酔いもするし、こちらの腰も危ぶまれます。なんやかんや理屈をつけ、寸前でタクシーに変更。 ゆずへの負担軽減にも

          通院(4日目)ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.34

          薬を飲んで(3日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.33

          3日目(月) 朝起きて器の中身を見ると食べた形跡はなくガッカリ。 それでも朝ごはんを仕切り直しで用意します。 今度は薬一回分をスプーン三杯のごはんに混ぜ濃いめの短期バージョンです。 「ゆず、ごはんだよー」 いつもの習慣で、ごはんに近づきペチャペチャ…んー。スプーン一杯ほどでご馳走様です。少しすくって手のひらから鼻先に持って行ってもクンクンプイ、バレているというより食欲がない様子です。 無理強いは今後の食事に影響するので、いつでも食べられる様にそのままにしておきます。 ゆずの

          薬を飲んで(3日目)茶トラゆずとの幸せな日々 vol.33

          希望的観測(2日目)ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.32

          2日目(日) 薬が効いたのか、少し改善している様に見えるのは希望的観測でしょうか、お腹のヒクヒクは変わらないけど…、食欲はあまりないけど一応食べたし、うんちは夜中にしたみたいです。 利尿作用の薬が効いたのかオシッコの量が多くてトイレの中の固まる砂は小山のようにズッシリ重たいです。 昨日のLINEで驚いた奈々は、今日も用事があるけど、ゆずに会いたいから病院に行く時間に合わせて来る事になりました。 昨日は友達の結婚式でドレス着て帰れないし、肺炎だなんてビックリで涙が出ちゃったよ

          希望的観測(2日目)ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.32

          肺炎!(一日目)ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.31

          一日目(土)vol.30の続き 風邪ひいてなかった?     いいえ。 鼻水出てた?     いいえ。 ゆずの鼻水、見た事ありません。クシャミ、咳は?      いいえ。 (猫ってハクション、コンコンやるの?) クシャミじゃないけど、2回ほど何かゴミか毛でも吸ったのか、フッフッフッってしてましたね。 外猫?   いいえー。 (少しの期間にやっていた冒険遊びを隠しつつ) 他の猫と触れ合った?   いいえ。絶対触れ合っていません。 ワクチンは打ってるよね。   はい。 食欲は?

          肺炎!(一日目)ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.31

          病院へ(一日目)ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.30

          1日目(土) コーヒーを飲みながらテレビのニュースを見ている私と水色クッションで横になるゆず、遅く起きて来た主人、土曜日のいつもの朝の様子です。 ゆずは私が起きるとすぐに、 『ゴハーン、ゴハーンニャー』 のゆず語連発で、朝ご飯要求をします。一匹猫でライバルなし、要求したもののガツガツ感はなく、容器にはまだ三分の一程残してご馳走様。 元々一気に食べるタイプではなく何回も食べるタイプなのであまり気にせずにいました。 腹式呼吸は相変わらずですがそれ以外はいつも通りです。 お父さん

          病院へ(一日目)ー茶トラゆずとの幸せな日々 vol.30