空気の絵
私の小学校低学年時の実話です。
絵を描く授業で家や木、橋等をクレヨンで、空は絵の具で風景を描く授業でした。
私はクレヨンで家や木を描いた後、なんの躊躇いもなく青で空気を描きました。空を書く前に一度先生に見せて下さいとのことでニッコニコしながら見せに行くと、先生は怒った顔で
「空は絵の具で描くからまだ描かないでねって言ったでしょ。」
と、私の描いた空気を指差しました。私は先生の言っている意味が分からず
「これは空気です。」
と返しました。ただ、その時になって初めて確かに空を描くスペースは無いと気付きました。
「話しを聞いていなかったのに言い訳しちゃダメでしょ。」
間髪入れず言われた先生の言葉に対して、話しもしっかり聞いていたし空は描いていなかったが、何も返せなくなりただただ悲しく黙るしかありませんでした。
結局描き直しさせてもらうことも無くこの段階で私の制作は終了しました。
中年のおっさんになってもこの出来事は鮮明に憶えているので余程ショッキングな出来事だったのだろうと思います。
無知が原因で無知ゆえの柔軟さがこの出来事になってしまったと今は思っています。この一連の経験で人にやさしくなろうと思ったし、自然と傾聴が大事と学べた良いきっかけでした。でも大人になった今考えると、空気の絵ってなんだよと思ってます。
先生、変な子どもですいませんでした。笑
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