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ShuShuBell

肴町公園から歩いて1分。晩翠通で長く古着屋を営むShuShuBellさん。代表の佐藤直也さんに、古着のおもしろさや、ここにお店を出した頃のこと、そして最近オープンした2号店のお話を伺いました。

---お店を始めてどのくらいになりますか?
2008年11月オープンだから、丸10年。俺がお店を出した頃、晩翠通は今と比べて何にもなかった(笑)。南隣の建物の二階で今もやってるバーはその頃からあったけど、路面は立ち食い蕎麦屋と、うちが入る前にやってた弁当屋くらい。それに、お店始めた頃は一旦古着のブームが終わった頃でね。周りからは「いま古着屋やるの?しかも晩翠通で?」って心配された。

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---実際にお店を始めてどうでしたか?
やっぱり売れなかった(笑)最初の1年はなかなか売れなくて。今みたいにSNSとかなかったから、自分のやりたいことをみんなに伝えるのに苦労したね。それに、お店を開いて2年目に東日本大震災があったから、なおさら心折れそうになって。でも、地震の後くらいからお店にお客さんが付いてきて、少しずつ実になってきた感触があったんですよ。最初は何もない所だって思って始めたけど、このエリアだったら、固定のお客さん作って、おしゃれに店構えしてやることがカッコよくも見えるんじゃないかなって思えてきたのが、2年目くらい。

---どんなお客さんが多いですか?
学生さんが多いね。おもしろいのは大学によって特徴があること。例えば東北大の学生さんは、服に目覚めるのは遅い人が多いけど、一旦深く入ると興味を示して、すごくおしゃれになるんだよね。服への向き合い方が勉強と似てるのかな。それに、自分のスタイルにポリシーがある人たちが多い気がする。

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---始めから古着の仕事に入ったんですか?
最初は普通に新卒で、新品屋さんで販売の仕事から始めたんだけど、ある時、自分は販売の仕事は合わないのかなって思うことがあって。でも、売る物が変われば販売の仕事も違く見えるかもしれないって思って、古着を売ってみようと思ったの。そしたらそれが面白くて。働いたお店が、売ったら給料上がるし、ポストも上がるっていう方針だったから、楽しくてバンバン売った。そしたら、買い付けでアメリカに連れて行ってもらったりして、長いと半月くらい向こうにいることもあった。それが23,24歳くらいのとき。その時に繋がった人とか卸屋さんがいるから、今いい商品を仕入れられてるしね。あの経験がなかったら、今こうやって古着の仕事をやれてないと思う。感謝ですね、前のお店のボスには。

---洋服でも、古着を商売にすることの楽しさはなんですか?
オーナーのセレクトによってお店の色がでるところかな。新品屋さんってブランドのイメージがあるし、シーズンごとに売らなくちゃいけないものが決まってるけど、古着ってそういうのがないんですよ。なんでもあり。それに、今が古着屋をやる上で面白い時代だっていうこともある。昔は古着って言ったら70年代のアメカジって決まってたんだけど、古着も時代とともに年代が進んでて、今の古着ってだいたいベースが80年代なんですよ。80年代以降っていろんなスタイルが混合してきた時だからファッションも多様だし、さらにアメリカだけじゃなく他の国の古着も浸透してきた。そうなると売る側も自由で「これかっこいいよね」って言っちゃっていいわけで、なんでもありだからこそ難しいこともあるけど、すごく面白い状況。お店にいて、お客さんが自分の仕入れた服を手に取って、こういうふうに着たらかっこいいねって言ってるのが聞こえてくると、嬉しくなるよね。

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---2018年に、1号店のすぐ近くにレディースの2号店をオープンされましたよね。すぐ近くに2号店を出したのはなぜですか?
やっぱりここの地域に育ててもらったっていう気持ちがあるんだよね。この辺のお店の人たちはなんとなく繋がってて、そういう中に自分たちも入れてもらってるっていう気持ちがある。うちのスタッフも、もともとお店のお客さんだったコが多いから、俺もスタッフもこの辺が好きで愛着を持ってて。だから2号店を出す時も、1号店の時みたいに時間かかるってのはわかってたんだけど、スタッフとも満場一致でこの地域でやろうってなった。この地域にお店出した方がこの辺がいい街になるし、そういうのが見え的にもかっこいいんじゃないかなって思った(笑)あえて近くにもう1店舗作ることで、お客さんがうちの2店舗を周りながら、ちょっと休憩がてら近くのお店でコーヒー飲んで、っていうふうに、街を歩いて回るような楽しみ方をこの辺で確立できたら面白いなって思うんですよ。

---このエリアのどういうところに惹かれますか?
時間が少しゆっくり流れてる感じがするのも好きだね。それに、がっちりここで儲けてやるぜっていうよりは、地域でみんなで頑張ろうっていうオーナーさんたちが多い感じがする。だから、自分たちの色を出しながら、かといってあまり気張らなくても、周りのお店と共存してやっていけそうな雰囲気があるのがいいと思うよ。

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ShuShuBell
営業時間:12時〜20時(不定休)
住所:仙台市青葉区国分町1丁目3−13 遠藤ビル
TEL 022-765-0806
MS Belinda
営業時間:12時〜20時(水曜定休)
住所:仙台市青葉区大町1丁目4−14 建装ビル302号
TEL 022-209-4877

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