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第6回 ネイティブのような発音

2006年、年が明けて息子は3歳になり、プリスクールに通っていた。3歳になると、デイケアからプリスクールと呼び名が変更する。建物は同じでクラスが変わり、カリキュラムに学習的要素が増える。ダンスやテコンドーのクラスもあった。ちなみにテコンドーは英語でtaekwondo と書き、タイコンドーと発音するので、最初聞いた時は分からなかった。

週4日プリスクールに通っていたので、英語はかなり上達していてクラスの子となんら問題なく会話していた。日本人の友達と遊んでいる時でさえ英語で話していた。

ある時私が息子に「寒くない?」と聞くと「いいや、寒くないよ」と答えた。この場合日本人の多くは「うん、寒くない」と答えると思うが、英語では否定する時は必ず「No,〜」となるので、息子は英語脳になってるな、と実感した瞬間だった。

ただ、英語が上達する一方で日本語はおぼつかなかった。息子が一生懸命日本語で話しているのに、夫は「何言ってるのか分からない。なんて言ってるの?」と私に通訳を求めることがしばしばあった。確かに息子の話す日本語は、外国人が話す様な独特なアクセントだった。しかし母親の能力?なのか、私は完璧に理解できた。この時期は、もしかしたら息子は英語を話す方が楽だったのかもしれない。

夏にプリスクールで、パジャマデイというのがあった。パジャマで一日中過ごすのだ。寝る時に一緒のぬいぐるみも持って来ていいと言われた。何の目的なのかは謎のまま、息子はアニメのキャラクターのパジャマを着て、その頃可愛がっていたパンダのぬいぐるみを持って行った。

すると仲良しのステファニーもパンダのぬいぐるみを持って来ていた。彼女のお母さんが「〇〇(息子)がパンダが好きでパンダ柄のシャツを着てるのを見て、ステファニーもパンダ好きになったのよ」と笑って教えてくれた。

ちなみに、パンダのぬいぐるみはアトランタ動物園で買った物だ。驚いたことにパンダの柵の前にはほとんど人がおらず、心ゆくまでパンダを愛でることが出来た。こんな機会は二度とないと思い、2頭のパンダの姿を目に焼き付けておいた。アメリカでは日本程にはパンダは人気者ではないのかしら?



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